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発振回路についての基礎問題
- 発振回路は、増幅回路Aと帰還回路βでできていることが特徴です。
- Aβは複素数であり、コイルかコンデンサが含まれているために複素数を利用して表されます。
- 発振回路の安定状態でr=1、φ=0となり、位相が0で安定して増幅することが特徴です。
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そうです。複素数なのはコイルやコンデンサを含むからです、発振周波数以外では。 Aβ=r(cosφ+jsinφ) この式は「Aβは複素数である」を数式で表現しているだけです。rとφは実数、jは虚数単位であり、これらを用いて任意の複素数はr(cosφ+jsinφ)で表すことが出来ます。( 大抵の場合r≧0) 複素数は実数部と虚数部よりなり、 複素数=実数部+j虚数部 で表されます。jは虚数単位と呼ばれj^2=-1という性質があります。上式では 実数部=rcosφ 虚数部=rsinφ 実は、複素数では大きい小さいの比較が出来ません。比較しようとすると矛盾が生じます。ただし、√{実数部^2+虚数部^2}を絶対値とすると、これは複素数の大きさに相当するもので実数なので、大きい小さいを議論出来ます。複素数zの絶対値は|z|で表現します。上式の任意の複素数r(cosφ+jsinφ)の絶対値を求めると、実はrになります。 以上は数学の話です。 発振条件 発振器は、位相条件と振幅条件の2つを同時に満たす周波数で発振します。平たく説明すると、 位相条件 電圧が周期的に変動し増幅器Aの入力でプラス方向に増加する瞬間に帰還回路を経由して帰還された電圧もプラス方向に増加すれば、帰還された電圧は入力を補強しどんどん出力は大きくなります。ところが、増幅器の入力は増加してるのに帰還回路出力は減少sていると、互いに打消しあって出力は増加しません。位相がぴったり合う必要があります。 振幅条件 増幅器の出力を入力に帰還させてそれを増幅すれば、さらに出力は大きくなりまたそれを帰還させ、、、、どんどん出力が大きくなります。これが発振です。ところが、帰還回路の損失が大きく、ちょっとしか帰還出来ないと、どんどん大きくならず小さくなります。増幅率が損失に打ち勝つ必要があるのです。これが振幅条件です。 これら発振条件は複素数で表現するとAβ≧1です。本来複素数ですが、発振周波数においては実数になります。 さて、最後にrが下がる話ですが、 実際増幅回路ではトランジスタを使うなり色々でしょうが、どんな増幅回路でも無限に大きな電圧を扱えるわけではなく、必ず限度があります。どんどん出力が大きくなり(Aβ>1)限界が近づくと、増幅率が下がってきます。最後にAβ=1となり安定します。逆に言うと出力電圧はAβ=1の時の電圧です。
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- bogen555
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> 何故、cosのほうはjがつかず、sinのほうはjがついているのでしょうか? それは、オイラーの公式に合わせているからです。 オイラーの公式は exp(±jφ)=cosφ±jsinφ です。 疑問は初歩的な数学知識に欠けるところから出ているようです。 この本を読んでみたらどうでしょうか? 「オイラーの贈物―人類の至宝eiπ=-1を学ぶ」 http://www.amazon.co.jp/dp/448601863X 同じ著者のこの本は中学生でも複素数がわかるように書かれていて、更にやさしくなっています。 「虚数の情緒―中学生からの全方位独学法」 http://www.amazon.co.jp/dp/4486014855
お礼
ありがとうございました。 「虚数の情緒―中学生からの全方位独学法」のほうに興味を持ちました。 複素数は難しそうですが、頑張りたいです。
お礼
ありがとうございました。 すごく分かりやすくて、理解するきっかけを得た気がします。 これからも一生懸命勉強したいです。