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ピカソがわからない
Him-hymnの回答
- Him-hymn
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ピカソもそうですが、近代の形を崩したと思えるような絵の出現の背景には、そもそも、従来のように、人物や風景をある程度忠実に描写することが、しづらくなった、つまり写真がその役割を奪ったということがあります。画家は当然、自分の絵の意味を考え、写真との違いを模索しました。 ピカソに関して言えば、ブルーの時代を経て、明るい色の時代、そして形を崩し始めるキュビズム(彫刻の影響あり)を経て、シュルレアリスムへ、ゲルニカへと、抽象画の中に現実を求め、思想を反映させていったわけで、単に形を崩したというより、見た目以上の真実を求めたとも言えると思います。 たとえば、カンデンスキー(Wassily Kandinsky)など、整った描き方→形を崩した描き方→記号化する描き方と、3つに分けて見ることができます。 まず、現代芸術は多様化していますが、ピカソのような抽象画には記号が埋め込まれていたり、感情が形になって現れていたりしますので、それを読み取ったり、感じ取ればいいのであり、また、鑑賞者によっても、絵は違ってくるのであり、自由に絵を見ればいいのだと思います。そういう意味で、見たものを忠実に描こうとする絵にはない魅力が、ピカソなどにはあり、私はとても魅力を感じます。もちろん、ピカソの絵を見れば、私でもピカソだろうと思えるものが多く、その意味でもピカソは極めて個性的だと思います。 なお、こうしたものの、アンティテーゼとして、現代では、従来になかったほど、神経質なほどに、細かく写真以上と思えるぐらいに忠実に見たものを描写する絵もあります。それはそれで、単に忠実に描くというより、もっと深い思いがこめられていると読み解いてよいかと思います。 以上、ご参考になればと思います。
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お礼
いろいろと興味深い示唆をありがとうございます。 ピカソの絵を見て、ピカソだとすぐわかることは、充分個性的たということですね。 今回知りたいことは、ピカソが近代の形を崩したということと、記号化へ至る道ですね。ピカソの変化は、どういう意味があるのか、どういう真実を求めたのか。ちょっとでもその思いを覗けたらという興味です。