• 締切済み

分からず屋さん??

hakobuluの回答

  • hakobulu
  • ベストアンサー率46% (1655/3578)
回答No.13

#10です。 まだ開いているようですので、皆さんのご回答を拝見した感想などを若干述べさせてください。 まず、辞書を批判するのは(わたし自身も良くやりますし)大いに結構だと思いますが、その論理展開には整合性が必要でしょう。 1. たとえば、「語素」と「接尾語」という違いがあるにも拘わらず同列に論じようとするのも好ましくありません。 「分からず仕舞い」と「分からず屋」の「分からず」が同じ用法とは限らないからです。 もし、批判するのであれば、同じ用法であることの根拠から述べてはじめる必要があります。そうすれば、矛盾点を指摘することができるかもしれません。 「かもしれません」と申し上げたのは、仮に同じ用法だとしても、名詞以外の項目に分類されているからといって、必ずしも名詞でないことにはならないからです。 たとえば、「屋」に関して、『(3)種々の語について、そのような人を軽蔑し、ののしって呼ぶのに用いられる。』のように、【名詞以外】の項目に分類しているように見えても、「気取り(屋)」など、名詞であることが明らかな例が挙げられていることからもおわかりになるでしょう。 この場合、「気取り(屋)」は名詞であるが、「分からず(屋)」は名詞でないことを説明する必要が出てきますよね。(単に用法をわかりやすくするために項目を分けているだけであって、名詞とそうでないものを分けるためではないのだろう、と個人的には思っていますが。) また、このことから、「未然形+助動詞」は(転成)名詞ではない、とは言い切れないということも明らかでしょう。 端的に言うと「種々の語」に名詞が含まれないとは、どこにも書いていない、ということです。(実際に「気取り屋」という名詞の例が挙がっているわけですし) 動詞連用形でなければ転成名詞と見做せない、とお考えになる方もいるかもしれませんが、ちょっと違うような気がします。 つまり、助動詞が含まれても良いのではないだろうか、ということ。 たとえば、「淋しがり屋」というのは、形容詞語幹「さびし」+接尾語「がり」+屋です。 「がり」は「がる」の連用形ですが、「淋しがる」という動詞はありません。 「がる」は、あくまで、《動詞五(四)段型活用》をする接尾語です。 つまり、動詞連用形でなくとも、それに準じる単語であれば適用可能だと判断するのが自然だと思います。 『動詞の未然形に打消しの助動詞「ず」』は転成名詞ではない、と主張する場合、この点に関して明確な説明が求められることになるでしょう。    2. とはいうものの、「名詞につく」と限定している辞書は少数派のようです。 さきほど書店で4,5冊だけ立ち読みしてみましたが、「大修館辞典」というのが明記しているだけで、他は見当たらなかったように思います。 「分からず」を名詞と言い切るには、そこそこ勇気の要ることなのかもしれません。 ただ、大辞林や大辞泉などは、勇気があるのか、単なる記載ミスなのか、あるいは勘違いなのか、はっきりさせる必要はありますよね。 「分からず」を名詞と考えるのには、それなりの違和感を覚えるのは自然ですし、納得いく説明が必要だと思うからです。 大辞林編集部と文化庁国語科に問い合わせているところですが、締め切りまでに間に合うようなら、そして、何より回答が得られれば!?ですが、開陳させていただくつもりです。 3. 教条主義という言葉も垣間見えますが、これは、あるものを機械的に信奉する姿勢を意味しています。 辞書に書いてあるからというだけで全て信じる、専門家の言うことだから全て信じる、などの場合。 この逆が、批判するときは批判し、信じるときは信じる、という姿勢。 これは是々非々という立場ですから、信じるときは信じるという場面だけを切り取って、これを教条主義と批判するのは、木を見て森を見ず、ということになるでしょう。 4. #12さんが挙げておられる例は興味深く拝見しました。 これらについて検証してみるのは重要なことだと感じます。 個人的には、次のように分類できるかと思います。 (ア)名詞 ○ぞっき屋・○ばった屋・○ばた屋(ごみ箱の蓋をばたばたさせるところから来ているようだが、擬音語は一般名詞にもなり得るという説を採用)・○トップ屋・・○むっつり屋・○なんでも屋(連語だが、名詞相当の意味もあるようなので)・○かれこれ屋(代名詞と捉える) (イ)転成名詞 a.<動詞連用形>○担ぎ屋・○運び屋・○呼び屋・○広め屋・○ぱくり屋・○凝り屋・○済まし屋・○見倒し屋 b.<動詞型活用連用形(形容詞+接尾語連用形 & 動詞+助動詞連用形)>○恥ずかしがり屋・○寂しがり屋・○淋しがり屋・○新しがり屋・○分からず屋 (ウ)形容詞語幹 ○むずかし屋・○気難し屋・○喧し屋・○有り難屋 (エ)副詞 ○ちゃっかり屋(○むっつり屋 はこちらに分類しても良いかもしれない) (オ)イレギュラー ○仕舞うた屋[仕舞た屋](動詞[+助動詞]の連体形で、連体形=体言=名詞という解釈も可能かも、と思うが、基本的に特殊な例とした) 上記(ウ)(エ)は、下記論文の記述を参考にしたものです。 http://www.ipc.tohoku-gakuin.ac.jp/ghi/kenkyujyo/kiyou/ronbun/no18/no18_noda.pdf 論文作成者の野田大志氏は、「~屋」を「構文的意味」で6パターンに分類しています。 興味のある方はサイトをごらんいただくとして、その6番目の「構文的意味(6)」の内訳として50ページに次のような記述があります。 【~、(6)に挙げる例においては前項要素の品詞は、名詞のケース(「お天気屋」など)、動詞連用形のケース(「澄まし屋」など)に加え、形容詞語幹のケース(「気難し屋」など)や副詞のケース(「ちゃっかり屋」など)、動詞否定形のケース(「分からず屋」)もみられる。】 「分からず屋」についても触れられていますが、「動詞連用形」を転成名詞と位置づけていないため、「動詞否定形」に関しても名詞と捉えることが可能かどうかは不明と考えるよりありません。 今はそのことよりも、上記(ウ)及び(エ)が極めて自然な表現であることを考えると、「屋」における大辞林の「名詞につく」という明記は、間違っているとしか思えなくなる、という点に留意すべきでしょう。 辞書の記述を誤りとする論理的な根拠になると思います。 僭越ですが、編集部に修正を申し入れる形で質問しました。 返事が来るかどうかは不明です。 来ても数週間掛かる場合もあるそうで、こちらの締め切りに間に合わないかもしれませんが、そのときは質問の形で結果を開陳させていただきます。(返事があった場合に限ります) 「分からず屋」に続いて追加質問したのでうるさい奴だと思われていることでしょう。 適切な例を挙げていただいた#12さんに感謝いたしたいと思います。 辞書は言い足りない部分はあっても仕方ありませんが、矛盾していてはいけないと思います。 逆に、そうでない限りは、辞書を正確に解釈することによって、大体の問題は解決するはずだ、ということも言えるでしょう。 5. さて、「分からず(屋)」が転成名詞であるのは辞書の記述文面から当然だと主張した、わたしの論拠は撤回せざるを得なくなりました。 ただ、撤回するのは「論拠」であって、「転成名詞」であるという考えは今のところ変わっていません。 これも編集部からの回答を待ちたいところです。 「全てに返答できるわけではない」と注釈されているのですが、大事なことだけに、仮に返事が無ければ、辞書記述の誤りを自ら認めたと判断するのが相当だと考えている次第です。        

norichika17
質問者

お礼

皆さんの回答参考になります。 あと編集部の回答気になりますね~

関連するQ&A

  • 寂しがり屋など…

    「~屋」のような表現についての質問をいくつか目にしたのですが、 個人的に気になることがあるので質問させてもらいます。 この「屋」は基本名詞に付いて「寂しがり屋」「恥ずかしがり屋」のようになるのですが、 これらの屋が付いた言葉も名詞になるのでしょうか? 「寂しがり屋」 「恥ずかしがり屋」 「目立ちたがり屋」 なとなど…

  • 古臭い、を良い意味で表現する言葉

    こんにちは。 基本的には名詞か形容詞で探しているのですが、それ以外でも(いやむしろ感性溢れた表現の方が良いかもしれない)全然結構でございます。 「古臭い」という意味を表し、どこか懐古的な、こう…「古き良き」みたいなニュアンスで知的な言葉を捜しているのですが、何か良いものはないでしょうか? 「○○な」だとか、もうそのまま名詞で「○○○」だとか「○○的」「○○性」とか言う言葉があればご教示ください。 お願いします!

  • 「お話」それとも「お話し」なのでしょうか?

    「話」に「し」をつけるのかどうかという疑問です。 基本的には、下記のような理解をしています。 (1)名詞的な使い方の場合は「し」をつけない。・・・(例)彼の話は面白い。 (2)動詞的な使い方の場合は「し」をつける。・・・(例)あなたと話していると楽しい。 ただ例外として、丁寧な表現として頭に「お」をつける場合は、名詞的な使い方でも「し」をつけると説明する人もいるようで、少し悩んでします。(文章を書く機会が多いので) 名詞的な使い方でも、「お話」ではなく「お話し」と書くべきかということです。 ご教示くださいませ。

  • the real youって・・・

    こんにちは。よろしくお願いします。 No.1360257 http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1360257 の質問者の人が、「基本的に代名詞には冠詞や形容詞はつかない」って書いているのですが、the real youっていう表現を見たことがありますし、ググったら結構でてきました。こういう場合もyouは代名詞扱いされてるんでしょうか?

  • 物体が半分地中に埋まっている状態の英語

    英語で、「物体の一部が地中に埋まっている状態のモノ」は、どのように 表現するのが正しいでしょうか? あるいはその物体や様子、文脈によって表現は変わるのでしょうか。 例えば、石、車、人など。 タイトルや見出しなどに使うような、体言止めというか、名詞的表現で いうとどうなるか教えてください。 よろしくお願いいたします。

  • 「詳しくは」を文法的に説明すると?

    普通に考えると「詳しく」は形容詞「詳しい」の連用形で、その直後は用言が基本です。 ところが最近、次のような表現に気がつきました。 1.詳しくはまた後でね 2.詳しくはその本を見てね このような「詳しく」は「詳しいこと」に置き換えると自然に意味が通じるようですが、形容詞にはそのような文法的説明(例えば「連用形の名詞的用法」のような名目で)がなされているのでしょうか。 それとも「詳しく」の後には、「説明するのは」「説明した内容」などの言葉が省略されている表現だと思うべきなのでしょうか(それならば連用形を用いていることは、文法的につじつまが合います)。 いずれにしても外国人には少し難しい説明になりそうですが、きちんと説明してあげたいと思っています。よろしくお願いします。

  • 名詞を修飾する副詞の用法

    副詞の基本的な用法は動詞・形容詞・他の副詞を修飾するというものですが、一部の副詞には名詞や代名詞を修飾する用法もあると習いました。ここで気になるのはnotの用法です。 Not a word was spoken. という表現がありますが、この場合Notはaという冠詞を修飾していると考えられます。 Not you but I am to read a paper. という表現もありますが、こちらは通常では熟語表現と考えられているもので、一般性のある用例なのか疑問です。 Only Mr. Parker understood what was happening. この文のOnlyのようにnotが直接名詞や代名詞を修飾する用法はあるのでしょうか。

  • 社会情勢という言葉の表現方法を教えてください

    すみませんが、タイトルの通りどのように表現したら良いのか分からず困ってます。 次の例文の○○の部分は何を入れれば良いのでしょうか? 例文 「社会情勢」という一つの ○○ で覚えましょう。 ちなみに私が考えた文です。 × 「社会情勢」という一つの 言葉 で覚えましょう。 × 「社会情勢」という一つの 単語 で覚えましょう。 × 「社会情勢」という一つの 名詞 で覚えましょう。 明らかに間違ってると思いますので、適切な表現を教えてください

  • toの後に~ing形が続く熟語[又は表現]を教えてください。

     look forward toの後は名詞以外には動詞の原形ではなく~ing形が続きますよね。toの後に~ing形が続く熟語[又は表現]はいくつかあると思うのですが、本などで調べてもこのことについて、まとめて熟語[表現]例が出ている本を見たことがありません。そこで皆様に質問させていただきます。  toの後に~ing形が続く熟語[又は表現]にはどんなものがあるのか具体的に教えてください。

  • 不可算名詞について

    基本的な質問で恐縮です。 先日娘の学校のテキストを見ていたら、「fish(魚)」は不可算名詞なので、複数でもSは付けないと書いてあったのですが、それでは「2匹の魚」とか「3匹の魚」と表現したい場合は何と言えばいいのでしょうか。不可算名詞であるにもかかわらず「two fish」とか「three fish」とかでいいのでしょうか。それとも「paper(紙)」のようにa sheet ofとかtwo sheets ofのように何か付けるのでしょうか。また魚が不可算名詞なら動物や植物はどうなのでしょうか。よろしくお願いします。