- ベストアンサー
等価線量と実効線量の違い
rkobayashiの回答
No2で書いたものです。 等価線量と実効線量は単位が同じですが、違うものを表した指標であることを知っておく必要があります。 まずは甲状腺の等価線量が25mSvだった場合、甲状腺についての被ばく線量が分かり、その線量での甲状腺への影響を考えることが出来ます。 次に実効線量ですが、こちらは被ばくした形態によらない(線種などによらない)個人の生物学的リスクを表す指標です。 ですので、甲状腺の等価線量が25mSvとした場合の実効線量を求めると甲状腺の組織荷重係数0.04をかけた1mSvがその方の実効線量になります。 さて、ここで考えていただきたいのは、リスクを表す指標である実効線量や等価線量ですが、その二つの数字をそのまま比べることが出来るかということです。 例えばで書きます(線量での影響については適当です)。 それぞれの実効線量、等価線量で分かるリスクについて書いてみます。 実効線量 等価線量(甲状腺) 10mSv 生涯のガンの発生リスクが0.1%上昇 甲状腺がんが発生リスクが0.02%上昇 50mSv 生涯のガンの発生リスクが0.5%上昇 甲状腺がんが発生リスクが0.01%上昇 100mSv 生涯のガンの発生リスクが1%上昇 甲状腺がんが発生リスクが0.2%上昇 1Sv 生涯のガンの発生リスクが10%上昇 甲状腺がんが発生リスクが2%上昇 といった感じになります。再度書きますが、影響についてはあくまで参考として書いていますので、この数値はあてにしないでください。正しいものとは限りません。 見ていただくとわかるように、その数値が表わしているリスクが純粋に比較できるものではないことが分かっていただけると思います。 というのも、もともとの基準としているリスクが違いますので、当たり前のことです。 このように、実効線量は各器官の数値に組織荷重係数をかけて足し合わせた数値である線量を浴びた人のその後のリスクを考えるためにできた指数として定義されて出来たものですので、純粋に足し合わせる計算式ではないために純粋に比較することが出来ないのです。 以上、長文になりまてすいません。 参考になりましたら幸いです。
関連するQ&A
- 実行線量と等価線量の違いについて教えてください。
実行線量と等価線量の違いについて教えてください。 下記説明文では正直よくわかりません。 用途の違いなど、わかりやすく教えていただけないでしょうか。 ◆等価線量:放射線が人体を通過するときの人体へ及ぼす影響は、放射線が人体に与えるエネルギーの量だけでなく、放射線の種類にもとづく違いも考慮する必要がある。人体へのエネルギーの与え方は、放射線の種類によって異なる。 人体への影響の度合いは、人体へ与えられるエネルギー量(吸収線量)に、放射線の種類にもとづく違いを考慮した係数(放射線荷重係数といいます)をかけると求めることができる。 計算式は、以下のとおり。 等価線量=吸収線量×放射線荷重係数 ◆実行線量:放射線の種類と性質、人体の組織や臓器の種類によって、人体が放射線を受けたときの影響は異なる。これらを考慮して算出する放射線量を実効線量という。実効線量は、放射線の被曝管理に用いられる。 つまり、組織や臓器ごとに、(吸収線量×放射線荷重係数×組織荷重係数)を計算し、全身について合計した線量が実効線量となります。
- ベストアンサー
- 医療
- 組織や臓器ごとに出した等価線量とは?
http://radi-info.com/q-413/ にある下記の文章についての質問です >組織や臓器ごとに出した等価線量に個々の組織荷重係数を乗じて(吸収線量×放射線荷重係数×組織荷重係数)を計算し、全身について合計した線量が実効線量となります。 ここの、組織や臓器ごとに出した等価線量とは、シンチレーションメーターのメーターの値からどのように計算するんでしょうか?
- ベストアンサー
- 物理学
- 実効線量率定数がまとめられたサイトはありますか?
Cl-36の実効線量率定数が知りたいのですが、アイソトープ手帳を確認しましたが記載がありません。 アイソトープ手帳に載っていない実効線量率定数がまとめられたサイトはありませんか?よろしくお願いします。
- 締切済み
- 物理学
- 甲状腺がん発症の等価線量の目安について
下記資料では、甲状腺機能低下のしきい値は甲状腺の等価線量で5Gy(=5,000mSv)と記載されています。 http://kokai-gen.org/information/6_027-1-3.html#2-1 一方、暫定基準における等価線量は50mSv/年と定められています。 この差はどう理解すればよいのでしょうか。 チェルノブイリ事故の後、甲状腺がんを発症した子供たちの等価線量はどのくらいだったのでしょう。 公式なデータや信頼に足る民間のデータを教えていただけないでしょうか。
- 締切済み
- 医療
- 甲状腺等価線量50mSvの意味
一通り調べて見ましたが、専門用語だらけで良く理解出来ません。 とんちんかんな質問ですが、よろしくお願いします。 どこをどう勘違いしているのか、ご教授下さい。 甲状腺等価線量50mSvについてです。 これは、空間線量50mSv/時間の場所に1時間いた場合とどう違うのですか? この場合、50mSvの被ばくは甲状腺も、骨髄も、皮膚もすべて50mSvを被ばくしたということですか?
- ベストアンサー
- 物理学
- 臓器の吸収線量グレイが、臓器の被曝量シーベルト?
甲状腺シンチで、ヨードカプセル123を3.7MBq使用します。 添付文書に、【3.7MBqあたりの甲状腺への吸収線量は13mGy】と書かれています。 甲状腺の被曝量を知りたいです。 Gy x 放射線荷重係数 x 組織荷重係数 = Sv で計算した 実効線量0.65mSVになるのでしょうか?? それとも、Gy×放射線荷重係数=Svで計算した 等価線量13mSvになるのでしょうか?? あれ?だとグレイ=シーベルトですね? どうか、分かりましたら 教えてください。 どうぞ、よろしくお願いいたします。
- ベストアンサー
- 科学
お礼
とても分かりやすく、誠にありがとうございます。 同じ単位(シーベルト)なので、混乱してしまいました。 福島の子供たちは、ヨウ素被ばくが いわきで最高35mSVとニュースで言っていました。 なのに、発癌が多く(スクリーニングの効果かもしれませんが) 低線量なのに・・・。 と不思議に思ってしまいます。 この35は、実効線量だったのかな??