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重積分の問題です。

nを自然数とし,f:R^n→Rの関数とする。 f(x_1,....,x_n)=nΣ(x_j)^2 + (Σx_j)^2 Σはどちらもj=1~nの和とします。 今,D={(x_1,..,x_n);f(x_1,....,x_n)<n}とする。 この時次の積分の値を求めよ。 ∫(n-f(x_1,...,x_n))^(-1/2)dx_1....dx_n (積分の範囲はD) fを二次形式の形に書き直すのかと思うのですがよくわかりません。 よろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • ramayana
  • ベストアンサー率75% (215/285)
回答No.1

正攻法でやる計算手順を示します。他に簡単に計算する技巧があるかもしれませんが、それを探して悩むよりは、初めから地道に計算する方が早そうです。 説明を省いたところがあります。適当に行間を埋めてください。計算間違いがあったら悪しからず。 1 行列による表現 x_1,...,x_n を縦に並べた列ベクトルを X で表す。すると、   F(X) = t(X)PX である(t( )で転置行列を表すことにする)。ここでP は、対角成分が n+1 で、他の成分が 1 の n 次正方行列である。 P の固有値は、 n-1 個の n と、1 個の 2n である。 P が対称行列だから直交行列で対角化できることを考慮し、 P が次のように表されることが分かる。   P = t(Q)Q ここでQ は、|det(Q)| = 2^(1/2)・n^(n/2) なる n 次正方行列。 2 変数変換 Y = QX とし、Y の成分を y_1,...,y_n とする。   F(X) = t(Y)Y =Σ(y_j)^2 である。置換積分法により、   ∫(n-f(X))^(-1/2)dx_1....dx_n (積分の範囲はD)    = (1/ |det(Q)|)∫(n-Σ(y_j)^2)^(-1/2)dy_1....dy_n となる。 2 行目の積分範囲は、半径が n^(1/2) の n 次元球体(Σ(y_j)^2 < n なる領域)である。作業は、この積分を計算することに帰着される。 3 積分の計算 積分記号内の関数 (n-Σ(y_j)^2)^(-1/2) は、原点から Y への距離のみに依存する。 そこで、原点からの距離を r で表せば、次のようになる。半径 r の n-1 次元球面の面積を S(r) で表す。   ∫(n-Σ(y_j)^2)^(-1/2)dy_1....dy_n    = ∫[0 to n^(1/2)]S(r)(n-r^2)^(-1/2)dr    = A∫[0 to n^(1/2)]r^(n-1)(n-r^2)^(-1/2)dr    ( A = 2π^((n-1)/2)/Γ((n-1)/2) ) 最後の積分は、u = ((n^(1/2) - r)/ (n^(1/2) + r))^(1/2) と置いて、次のような有理関数の積分に帰着する。   ∫[0 to n^(1/2)]r^(n-1)(n-r^2)^(-1/2)dr   = 2n^((n-1)/2)∫[0 to 1]((1-u^2) ^(n-1)/(1+u^2)^n) du あとは、個別の n に関し (1-u^2) ^(n-1)/(1+u^2)^n を部分分数に分解して計算できる。

sakasukys
質問者

お礼

補足の説明もわかりやすくて助かりました! ありがとうございました!

sakasukys
質問者

補足

回答ありがとうございます。 1つ, P が対称行列だから直交行列で対角化できることを考慮し、 P が次のように表されることが分かる。   P = t(Q)Q という部分がわかりません。 よろしくお願いします。

その他の回答 (1)

  • ramayana
  • ベストアンサー率75% (215/285)
回答No.2

ANo.1 への補足について。 P = t(Q)Q と表される理由。 一般に「実数を要素とする対称行列は直交行列で対角化できる」ことは、ご存知と思います。よって、適当な直交行列 O を選んで、 [1] U = O^(-1)PO が対角行列になるようにすることができます。U の対角要素全体は、P の固有値全体と一致します。よって、 U は、対角線上に n-1 個の n と 1 個の 2n が並び、他の要素が 0 の行列です。 O をもっと適当に選べば、対角線上の上から n-1 個が n で、一番下が 2n となるようにすることができます。 次に、n 次対角行列 V を「対角線上の上から n-1 個が (n)^(1/2) で、一番下の 1 個が (2n)^(1/2) であり、他の要素が 0」となるように定めます。 [2] U = V^2 = t(V)V です。 [1] と [2] から O^(-1)PO = t(V)V ですが、両側からそれぞれ OとO の逆行列を乗じて次のようになります( O が直交行列だから O^(-1) = t(O)である)。 [3]  P = Ot(V)VO^(-1) = Ot(V)Vt(O) = t(Vt(O)) Vt(O) そこで、 [4] Q = Vt(O) とすれば、P = t(Q)Q となります。 なお、O が直交行列だから |det(O)| = 1 です。また、det(V) = 「対角要素の積」= n^((n-1)/2)・(2n)^(1/2) = 2^(1/2)・n^(n/2) です。よって、 [5] |det(Q)| = |det(V)| |det(t(O))| = |det(V)| |det(O)|      = 2^(1/2)・n^(n/2) となります。

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