いえいえ。
この前NHKのETV(知恵泉)でやっていましたが、江戸期において唯一の海外窓口の長崎港を警備する立場にあった幕末佐賀藩では、オランダからもたらされる海外情勢を的確に把握して、英国をはじめとした産業革命による急速な工業発展及び武力進出情勢を知り、また、アヘン戦争の背景を知って欧米列強の侵略から日本を守るためには、日本でも自前の工業力の発展を図る必要を痛感して、オランダから輸入した学術書を元に反射炉の構築、大砲の鋳造、蒸気機関の開発、蒸気船の建造などを行い、大政奉還前に実用化しています。
現在の東京湾のお台場に設置する大砲を鋳造して当時の幕府に納めています。
大東亜戦争ではゼロ戦が活躍しましたが、精神論だけでは飛行機は飛ぶことはできず、地道に技術を向上させハードとソフト面のベストミックスがおきるようにすることが必要です。
その点では、佐賀藩の近代工業の基礎を築いて、それが西洋人の専売特許でないことを証明し、また、その過程で育成された人材が明治政府の至る部署で活躍し、短期間のうちに欧米列強に比肩できる国造りに貢献したことはあまり知られてはいませんが、薩長による権力闘争史よりも評価されるべきではないかと思います。
お礼
なるほど、幕府や佐賀藩などもそれなりに近代化に努めていたわけですね。 しかし、長州ファイブの留学なしでは本格的な日本の近代化、発展はなかったと思います。 長州ファイブは実際に当時の覇権国であるイギリスの社会を観察し、様々なシステムを日本に持ち帰りましたし、その持ち帰ったものは、その後、アジア各地へと渡って行きました。 文献からだけでは限界があります。 ありがとうございました。