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何故、HDD型携帯プレイヤーは全滅したのか?

partsの回答

  • parts
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回答No.8

技術的な部分で回答すれば、最初に登場した小型HDDはマイクロドライブ(MicroDrive)でした。 IBM(現在の日立グローバルストレージ、ウェスタンデジタル<WD>子会社)が開発した1インチ(0.97インチ)ハードディスクで、コンパクトフラッシュ(Type2)と同じ大きさでした。 ちなみに、現在の技術で1インチHDDが1TBに達すると思いますか? もっと言いましょう。2インチで1TBに達成すると思いますか? 答えは、Noです。 現在最新のHDDは、2.5インチのノート用9ミリ厚でも1.5TBほどです。 しかも、2年かけてやっと、1TBから50%アップしました。 http://ascii.jp/elem/000/000/790/790373/ これは、9mmにプラッター(ディスク)枚数を数枚重ねており、1枚では3枚だと仮定すれば、1枚500GBとなります。一般にマイクロドライブに使われていたのは、1枚のプラッターでした。これが、2.5インチです。例えば、1.9インチの場合は、容量はどうなるでしょうか? 厚みはあまり厚くできませんので、1枚のプラッタで考えなければなりません。 ハードディスクは、2.5インチと3.5インチでは面積比の違いと厚みの違いもあるため、容量は2倍以上になります。3.5インチだと最大は6TBです。2.5インチは、2TBほどですが、これはプラッターの枚数だけではなく、面積の違いがあります。 例えば、半径3cmの円の面積が何平方メートルで、4cmだと何平方センチかを考えれば分かるでしょう。前者は約28.26平方センチメートルとなります。4cmだと、50.24平方センチメートルとなります。 これで分かると思いますが、約2倍近いのです。それだけデータを記録する面積が違うのです。 その理屈が働き、実は小型化するとハードディスクは劇的に容量が減り、熱密度が上がる傾向があります。 もっと分かりやすく言います。 ハードディスクには、プラッター(ディスク)と、データの読み書きをするヘッド、そして、プラッターを回転させるためのモーターが必要です。小さくすればそれだけ小さなモータが必要で、速度を維持するには高速駆動に対応しなければなりません。そこで、摩擦などによる熱が出るのです。しかし、小型になると、空間が狭くなり廃熱を空間放出して、中和させる効果があまり稼げません。 さらに、大きさが半分になれば、容量は1/4近くになります。そして、実を言えば速度も遅くなります。その理由は、時計の針の中心横に米粒をいくつおけるか、そして、時計の針の最外周に米粒がいくつおけるのかと同じです。 外側の方が多くおけるでしょう。簡単に言えば、プラッターは中心を軸に同じ速度で回転します。 そして、データは外側ほど多く記録できます。それは、円周の長さが長くなるためです。だから、大きなハードディスクほど高速なエリアが出来るわけです。 そういう点から、小さくなるほど速度も相対的に遅くなるのです。 さらに、振動による衝撃問題も実を言えば小さいほど厳しくなります。 何故か?例えば車で考えましょう。軽自動車や普通車、大型車でよく言われるのは、軽自動車は事故をすると危険だという話が出ることがあります。何故か?要は、タイトだからです。廃熱でも書きましたが、小さくなれば、体積面での遊びが減るため、衝撃がダイレクトに伝わりやすくなります。 衝撃を受けたときに、大きな空間があれば、衝撃波を受けた正面の部品が破損し、空間に折れ込むことで、衝撃の多くを吸収できますが、もし、そこに部品があれば、その部品に激突し、その部品が次の部品にといった具合で内部まで浸食するのです。 ハードディスクは、プラッターとドライブが一体となっているため、衝撃による故障リスクが高いため、これが影響しやすいのです。 いかがでしょうか・・・まあ、ここまでは実はあまり関係のない話です。屁理屈といっても差し支えはないでしょう。一理ある程度です。 まあ、実を言えば最大の要因ですが、値段という点もあります。小型ハードディスクは実は、小型モーターなど原理的に、製造が難しい部品も多いため、単価が下がりにくいという特性もあります。部品点数も多いです。 それに対して、NANDフラッシュは量産による価格下落効果が大きいという点が、最も利点となります。さらに、HDDより小さく柔軟な形を作ることが出来るのも大きなアドバンテージです。 結果的に、半導体製造ラインで製造が可能なシリコンメディアに押されているという点があるのです。 いかがでしょうか? まあ、ハードディスクメーカーも最初は、ここに利があると思って製造していましたが、NANDフラッシュが急速に低価格、大容量化したことで、太刀打ちできなくなりました。特に、タイの洪水辺りから、ハードディスクそのものの販売にも影響が出たぐらいです。その中で、ハードディスクが生き残る手段として決めたのが、大容量と、高い固定信頼性です。 ハードディスクは、ミッションクリティカルにおける固定した機器での信頼性は格段に高く、大容量です。これは、SSDなどに使われるNANDフラッシュとは比べものにならないほどの長い実績と評価があります。そこに力を注ぐことにしたわけです。 NANDは、それに対して速度と、小型化、一定の製品での低価格化、デザイン性の高さなどが売りです。だから、スマートデバイスや携帯情報端末、携帯電話、デジタルカメラ、携帯オーディオ、タブレットデバイス、カーナビゲーションまたはそれらのバックアップ媒体(SDカード、メモリースティック)などに使われるのです。最近は超薄型のパソコンなどにも使われます。これは、HDDでは実現が容易ではない(不可能ではない場合も多いが、HDDの利点を損ねる恐れがある)厚さであるためです。

takono
質問者

お礼

なるほど!すごく勉強になりましたし、納得できました!

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