「のぞむ」の共通語アクセント
近頃気になっていることなのですが、皆さんからお知恵を拝借いたしたく参りました。
「のぞむ(望む・臨む)」という語の、共通語のアクセントについてなのです。
私はずっと「の『ゾム』」(ゾムが高くなる)平板式アクセントだと思っていたのですが、
近頃テレビでプロのナレーターやアナウンサーや俳優たちが、「の『ゾ』む」というように、真ん中が高くなる起伏式中高型アクセントで発音しているのをよく聞きます。
そこでNHK出版の日本語発音アクセント辞典を調べると、
「のぞむ」は平板型の語として掲載されていました。
オーソドックスには平板型アクセントの語で間違いないでしょう。
ところが、動詞「のぞむ」から転成した名詞「のぞみ」のアクセントを見ると、
「の『ゾミガ』」という平板式アクセントと、(あとに続く助詞「が」が下がらない)
「の『ゾミ』が」という起伏式尾高型アクセント(助詞「が」が下がる)が併記されています。
・転成名詞のアクセントは動詞のアクセントに従う
・元の動詞のアクセントが起伏式の場合は(中高型であろうと頭高型であろうと)ほとんどが尾高型になる
という原則に照らすと、「のぞむ」には平板式と起伏式の二通りがあることになります。
つまり辞典には平板式アクセントのみ掲載されているけれど、起伏式でも実際は使用されているということになります。
「の『ゾ』む」ってアクセントは、最近共通語としての市民権を得てきたのかな?
共通語についてお詳しい方、または「の『ゾ』む」と発音される地域にお住まいの方、どうぞご意見お寄せくださいませ。
#ちなみに私はこてこての関西人、
「のぞむ」はどこにもアクセントを置かない、
ぺったんこな発音をします(^^ゞ