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源氏物語の翻訳について
いつもお世話になっています。。 A.Waleyの源氏物語英訳(桐壺)を読んでいます。 わからないところを教えていただいて 少しずつ読んでいかれればと思っています。 英語の勉強もしたいと思っています。 続きをよろしくお願い致します。 1) ”I have served in three courts,”said the Dame,”and in all that time have seen none who could be likened to the departed lady,save the daughter of the Empress Mother.She indeed is a lady of rare beauty.”So she spoke to the Emperor,and he,much wondering what truth there was in it,listened with great attention. ●「私は三代の皇室に奉公していました」と典侍は言った。「そしてすべてのその時の中で、私は別れた女性(桐壺の更衣)になぞらえられることができる人を皇太后のその娘を除いては誰も見ませんでした。彼女はほんとうに稀な美しさの女性です。」このように彼女は帝に話し、そして彼はどんな真実がそこにあるのだろうか大いに思い、強烈な注目を持って聞いた。・・・・・・? in all that time・・・・・そのすべてのその時の中で?歳月(time)の中で? 2) The Empress Mother heard of this with great alarm,for she rememebered with what open cruelty the sinister Lady Kokiden had treated her former rival,and though she did not dare speak openly of her fears,she was managing to delay the girl's presentation,when suddenly she died. ●皇太后は、大変な不安と共にこれを聞いた。というのは彼女は、なんてあからさまな残酷さをもって悪意のある弘徽殿が以前のライバルを扱っていたかということを思い出したので。そして彼女は恐れについてあえて公然と話さなかったけれども、彼女はどうにかして少女の披露を延期するつもりだった。そしてその時突然彼女(皇太后)は亡くなった。・・・・・? what・・・・なんて? when・・・・・そしてその時? 3) The Emperor,hearing that the bereaved Princess was in a very desolate condition,sent word gently telling her that he should henceforward look upon her as though she were one of the Lady Princesses,his daughters. ●帝は親を奪われた皇女は大変孤独な状態にいることを聞いたので、今後はあたかも彼女が彼の娘たちの一人であるかのように見なしますということを彼女に優しく伝えながら便りを送った。・・・? hearing・・・・・聞いたので?聞いた後で?分詞構文だと思うのですが意味の取り方がはっきりしません。 sent word gently telling her that he should~ここのshouldはthat節において仮定法または仮定法相当語句を導くときに使われるshouldですか?(shouldを特別に訳さないでいいですか?) 4) Her servants and guardians and her brother,Prince Hyobukyo,thought that life in the Palace might distract her and would at least be better than the gloomy desolation of her home,and so they sent her to the Court. ●彼女の従臣たちと後見人たちと彼女の兄兵部卿は、宮廷の暮らしは彼女を楽しませる可能性がある、そして少なくとも彼女の家の暗い寂しさより、よりいいだろうということを思った。そして彼らは彼女を宮廷に送った。・・・・・? 藤壺の女御は宮廷に行かなかった方がよかったのでは、と思ったりもしますが。 よろしくお願いいたします。
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今晩は。sweetapplechoco さんにはパリが似合いそうですね。私は1度1週間ほど滞在しましたが、1920年代のパリの面影はどこにもなく、ちょっと寂しい思いをしました。 1)”I have served in three courts,” said the Dame,” and in all that time have seen none who could be likened to the departed lady, save the daughter of the Empress Mother. She indeed is a lady of rare beauty.” So she spoke to the Emperor, and he, much wondering what truth there was in it, listened with great attention. >「私は三代の皇室に奉公していました」と典侍は言った。「そしてすべてのその時の中で、私は別れた女性(桐壺の更衣)になぞらえられることができる人を皇太后のその娘を除いては誰も見ませんでした。彼女はほんとうに稀な美しさの女性です。」このように彼女は帝に話し、そして彼はどんな真実がそこにあるのだろうか大いに思い、強烈な注目を持って聞いた。・・・・・・? ●departed は「みまかった、死んだ」です。それ以外は完璧です。 >in all that time・・・・・そのすべてのその時の中で?歳月(time)の中で? ●そうです。三代の皇室に奉公していた期間全体の中で、ということです。 2)The Empress Mother heard of this with great alarm, for she remembered with what open cruelty the sinister Lady Kokiden had treated her former rival, and though she did not dare speak openly of her fears, she was managing to delay the girl's presentation, when suddenly she died. >皇太后は、大変な不安と共にこれを聞いた。というのは彼女は、なんてあからさまな残酷さをもって悪意のある弘徽殿が以前のライバルを扱っていたかということを思い出したので。そして彼女は恐れについてあえて公然と話さなかったけれども、彼女はどうにかして少女の披露を延期するつもりだった。そしてその時 突然彼女(皇太后)は亡くなった。・・・・・? ●とてもいい訳です。she was managing to delayのところですが、manage to は「どうにかして~する」ですね。ですから、「彼女はどうにかして娘の参内を遅らせようと腐心していたときに、突然亡くなってしまった」くらいでどうでしょうか。 >what・・・・なんて? ●その通りです。感嘆詞の what ですね。 >when・・・・・そしてその時? ●まさにその通りです。「継続用法の when(=上から訳し下るタイプのwhen)」ですね。 3)The Emperor, hearing that the bereaved Princess was in a very desolate condition, sent word gently telling her that he should henceforward look upon her as though she were one of the Lady Princesses, his daughters. >帝は親を奪われた皇女は大変孤独な状態にいることを聞いたので、今後はあたかも彼女が彼の娘たちの一人であるかのように見なしますということを彼女に優しく伝えながら便りを送った。・・・? ●とてもいいです。telling her thatのところ、分詞構文ですが、意訳として word に掛けるようにして「彼の娘たちの一人であるかのように見なしますということを彼女に優しく伝え【る】便りを送った。」とするのが訳すときの常套手段です。 >hearing・・・・・聞いたので?聞いた後で?分詞構文だと思うのですが意味の取り方がはっきりしません。 ●例の【して】方式で。「帝は親を奪われた皇女は大変孤独な状態にいることを聞い【て】」、ないし、「帝は親を奪われた皇女は大変孤独な状態にいることを聞【き】」とするのが普通だと思います。お訳しになっているように「理由」と取るのも1つの立派な解釈です。 >sent word gently telling her that he should~ここのshouldはthat節において仮定法または仮定法相当語句を導くときに使われるshouldですか?(shouldを特別に訳さないでいいですか?) ●これは、直接話法では、”I shall henceforward look upon you as though you were one of the Lady Princesses, my daughters.” と言っているわけです。この時代のイギリスの1人称の意志未来は I shall でした。それが時制の一致で should になったものです。 4)Her servants and guardians and her brother, Prince Hyobukyo, thought that life in the Palace might distract her and would at least be better than the gloomy desolation of her home, and so they sent her to the Court. >彼女の従臣たちと後見人たちと彼女の兄兵部卿は、宮廷の暮らしは彼女を楽しませる可能性がある、そして少なくとも彼女の家の暗い寂しさより、よりいいだろうということを思った。そして彼らは彼女を宮廷に送った。・・・・・? ●完璧です。 >藤壺の女御は宮廷に行かなかった方がよかったのでは、と思ったりもしますが。 ●結果論としてはそうですね。でも物語の宿命の糸は、もう藤壺に絡んでいるように思えます。皇太后が健在であればひょっとしたら守れたかもしれませんが、彼女の突然の死は、不気味ですね。 訳が完璧な場合が多くなりましたね。 *************** 《余談》パリの1920年代は Les années folles(crazy years)と呼ばれ、アメリカの1920年代は roaring twenties(荒れ狂う20年代)と呼ばれており、何となくそれで時代相を感じ取ることができます。あるときアメリカから渡ってきたヘミングウェイたちがパリをうろついていると、ある自動車修理工場の親父が、英語で言うと “You guys are a lost generation.”(おめえらは、行き場のない迷える世代だな)と言ったんだそうです。そこから “lost generation” という言葉が流行するようになり、日本では「失われた世代」と訳されています。(そこから転じてでしょうか、1990年代を「失われた10年」などと呼んだりしていますね。) ヘミングウェイはご存じかと思いますが、高校卒業後、大学に行かないで第一次大戦に運転手として参加し、爆弾によって大けがをします。入院中の写真を見るとニコニコ笑っていますが、彼の作品を見ると、どれだけ精神的外傷を負ったかがよくわかります。「兵士の帰還」という短篇には、そういう彼の心理を故郷の人たちがまったく理解してくれない状況が描かれています。パリに exile として逃げていくしかなかったのですね。彼の表向きのマッチョぶりと内面的な暗い感覚は、この20年代の象徴といっていいものです。 しかし、こうしたことは一部の文化人の間に顕著に見られる特質であったのであり、20年代のアメリカは、電気洗濯機、電気掃除機、そして冷蔵庫という、後のわれわれの生活の原形ともなるようなライフスタイルが生れた10年でもありました。アメリカは、ここを境として、イギリスに代わって、世界で最も強く、豊かな国となったのです。思えば、ヨーロッパから移民の国として馬鹿にされてきた劣等感をやっと克服したといってもいいでしょう。戦後の日本と同じように、追いつき、追い越せ、の衝動が働いていたのですね。 そのときのアメリカの勢いをよく体現しているのが、1927年のリンドバーグによるニューヨーク-パリの大西洋横断単独飛行でした。独身でハンサムなリンドバーグはパリで熱烈歓迎されました。ここから時代は、本格的な飛行機の時代に入っていくのですね。リンドバーグは、トイレはどうしたのですかという質問に、空から撒きましたと答える茶目っ気もあり、まことに American でした。(つづく)
お礼
今晩は。私はパリのアパートのような建物の窓辺に、プランターのお花がいくつも飾られているのを見て心が和みました。 いつも大変丁寧に回答をくださってありがとうございます。 shouldは何回出てきても(辞書を見ても)ああでもない、こうでもないと考えてしまいます。 宿命の糸が絡まないと物語はおもしろくないですね。 訳はあっという間に読めてしまいますが、教えていただいたところを復習しながら四苦八苦しながら訳しています。。。。! ********************************** “lost generation”という言葉の響きはちょっとかっこいい感じもしますね。(中身はさておき) 日本の(1990年代の)「失われた10年」はバブルが崩壊した後の10年ですね。 ヘミングウェイは大変な体験をされたのですね。 どんな人でも表面に見えているものだけがその人のすべてではないはずです。 20年代のアメリカの発展は目覚ましかったのですね。 リンドバーグは事件の方でも有名ですが、飛行機時代の幕開けにふさわしい華やかな人物だったのでしょうね。・・・・(女性にはできませんね。Americanであっても) 予想もつかないようないろんなお話を聞かせていただいてつづきを楽しみにしています! *水曜日と木曜日は投稿をお休みします。*