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波動関数の状態ベクトルについて

波動関数は|ψ>だと理解していたのですが,ある教科書で波動関数ψ(r,t)は ψ(r,t)=<r|ψ) とされていました. 波動関数|ψ>は,無限個の波動関数の重ねあわせだと思うのですが(←正しいでしょうか?), なぜ位置rとの内積が波動関数となるのがよくわかりません. ご教授お願いいたします.

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回答No.1

ディラックやランダウ・リフシッツの教科書に載っていると思います.詳しくはそのような本で調べましょう. 位置演算子qの固有値rとそれに属する固有関数|r>にはq|r>=r|r>が成り立ちます.|r>によって状態ketベクトル|ψ>を展開すると |ψ>=∫ψ(r',t)|r'>dr' となります.ψ(r',t)は展開係数(重み)です.これとbraベクトル<r|の内積をとると,規格化直交性<r|r'>=δ(r-r')により, <r|ψ>=∫ψ(r',t)<r|r'>dr'=∫ψ(r',t)δ(r-r')dr'=ψ(r,t) これが問題の式です. つまり,波動関数(シュレディンガー方程式の解)とは状態ベクトルを位置演算子の固有関数で展開したときの展開係数なのです. 量子力学は無限次元線形代数です.有限次元線形代数はすでによく学んでいると思います.だいたい,そこでの内容を当てはめて考えれば理解しやすいと思います. 質問者様のような疑問が生じるのは,ほとんどの初等的な教科書はシュレディンガー流に書かれているからです.ハイゼンベルクの行列力学を直接学んでいる人は少ないと思います.ハイゼンベルク流の量子力学,ディラックの量子力学を学んではじめてこの手の疑問はすっきりとするでしょう.そのためには冒頭に挙げたような教科書に進まなければなりません.

toxicwave
質問者

お礼

ありがとうございます. ψ(r,t)は状態ベクトル|ψ>の展開係数だったのですね. >質問者様のような疑問が生じるのは,ほとんどの初等的な教科書はシュレディンガー流に書かれているからです おっしゃるとおり持っている本がシュレーディンガー流ばかりです. 他の流派の本も読んでみようと思います.

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