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チュニジア、エジプトとリビア

NURU_osanの回答

  • NURU_osan
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回答No.4

 No.1で回答したものですが、質問者の方が掲示している映像の疑惑について・・・  ドルの支配体制を打開する目的で金本位制を採用しようとするカダフィを阻止するためにNATOがリビアにNATOが介入した・・・という内容の映像ですね。  まず、アメリカは年間250t以上の金を産出する世界第3位の産金国で、8000tを超える金を保有しています。この金保有量は世界第1位であり、アメリカの外貨準備の大部分を占めています。  金保有量の多い国の上位10カ国のうち6カ国がEU加盟国であり、EU全体ではアメリカの8000tを大きく上回り、やはり欧州の外貨準備の約半分を占めています。  仮にアフリカの石油等の資源を金で取引することになったとしても、欧州も米国も支払いに困ることはありません。  アフリカ諸国が金本位制に移行して金で貿易をするようになったとしても、アフリカ以外の国から様々な物品を輸入する必要が依然として残ります。そのためには国際社会全体に充分な量の金を流通させる(つまり金そのものを国際基軸通貨化する)と共に、外貨準備としてドルやユーロを保有しなければならなくなります。  よって、1国あるいは1経済ブロックの国々が金本位制になったとしても、国際基軸通貨としてのドルやユーロの地位は揺るぎません。  ましてや、アフリカ諸国は農産物や資源エネルギーは輸出できても、工業製品の大部分を輸入に頼らざるを得ない状況なので、経済力の弱いアフリカが一丸となったところで既存の国際基軸通貨の地位を引き下げることは出来ません。  アメリカにとってもイギリスやフランスにとっても、アフリカ諸国は工業製品の輸出先です。またアフリカ諸国にとっても欧米は主要な貿易相手です。アフリカが統一通貨を作ったとしても、ドルやユーロを使わなくすることはできませんし、欧米が新しいアフリカ統一通貨の調達に困ることもありません。  金は現在のアフリカという一つの地域経済ブロックの経済規模だけを支えるには充分な量が(地球上には)存在しますが、世界経済の規模で考えた場合、基軸通貨の一つになるためには絶対量が不足しています。  仮にアフリカが金本位制を採用したとしても、アフリカの経済が発展していけば早々に金が不足してしまうことは明白です。アフリカが順調に経済成長し始めれば、金本位制は50年ともたずに崩壊するでしょう。ニクソンショックと同じことがアフリカで再び起こることになります。  また、アフリカ諸国はそれなりに大量にドルやユーロを保有しているのですから、自らの財産を放棄するに等しい「今後は金でしか取引をしない」という選択をすることは不可能です。産金国でもなく、金保有量の少ない国にとっては、手持ちのドルやユーロが使えなくなることはそのまま死活問題になります。  それでもあえて金本位制に移行すれば産金国(特に南アフリカ)がアフリカ全体の財政に影響を及ぼすことになりかねず、ただでさえ国家間で複雑な問題や地域格差を抱えているアフリカで統一通貨の採用は、それが金本位制という分かり易くシンプルな制度であったとしても非常に困難を伴います。    つまり、ディナー金貨の統一通貨化自体がもともと非現実的で将来性の乏しい話であり、わざわざ外部から邪魔をしなければならないようなものではありません。  アフリカや中近東が不安定化してしまうことや、その政治的・経済的影響を考えれば、アメリカにとっても欧州各国にとっても一連のジャスミン革命への介入は赤字になることが明白です。  英仏等はカダフィ政権下のリビアに石油等の利権や安定的な関係を既に確保していましたし、アメリカから見てももせっかく反米路線からの転換もしていたのですから、せっかくの現状をわざわざ不安定化させてしまうような「革命の輸出」をする理由は全くありません。  何らかの陰謀があったとするならば、革命を自分達に有利なように収束させるため、もっと積極的に大規模に介入して短期間で解決する必要があります。しかし、どの国もそんなことはしていません。  何故反政府勢力からの介入要請に対してNATOの腰がやたらと重かったのか?や、何故航空支援だけで陸上部隊の派遣をしなかったのか?の理由を説明できる材料がありません。  申し訳ありませんが、陰謀論ネタとして着目点はユニークですが、全体的にその映像は不出来だと思います。

y1892a
質問者

お礼

NATOは積極的に介入しました。腰が重かったというのは間違いです。 私が言っているのはジャスミン革命のことでは無く、リビア争乱のことです。 金本位制とかそういうことではなく、アメリカにとってアフリカ統一通貨が怖いのです。 陰謀論では無く、事実を述べています。 ありがとうございました。あなたはもう結構ですよ。

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