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般若心経の「色即是空、空即是色」とはどう云う意味?

日比野 暉彦(@bragelonne)の回答

回答No.9

 こんにちは。  ( a ) 《色即是空、空即是色》と見る者がいるのではないか?   ( b ) 人間という存在 《わたし》という動態をどう処理しているか?  にかかっているのではないでしょうか?  もしそうだとしますと    (1) 色即是空 ないし 色受想行識即是空 と見る段階  (2) 空即是色 ないし 空即是色受想行識 と見る段階  の二つの段階があると考えられます。  これを明らかにするためには 空仮中(くうけちゅう)の三諦(さんだい・さんたい)という捉え方が分かりやすいと思われます。  ( c ) モノもしくは色ないし色受想行識あるいはつまり要するに世界は 何から出来ているか?    ( c-1 ) 宇宙の主宰神ブラフマンの霊としてのアートマン(我と訳されますが)が それであるという説。   ( c-2 ) いやいや モノゴトには自性はなく みづからの力によって存在するモノ(質料)もコト(エネルギー)もその第一原因もないという説。  ( d ) すなわち ゴータマ・ブッダと呼ばれた人は この後者の諸法無我説に立った。無我:アン‐アートマン(アン‐は アンインストールのアン‐と同じ語)。   ( d-1 ) 無我説は ものごとが互いの関係性において現象しているのみという縁起説すなわち空観と同じ内容だと見られます。  ( e ) けれども この空観を得たもしくは空観によって世界を捉えただけでは 済まなかった。当たり前のこととして 空観において世界を見ているのだが その世界は 縁起によって生起しているからには空だと言っても その縁起の現象は起こっている。   ( e-1 ) 世界は 仮りの現象として起きていると見る仮諦(けたい)という見方が 次の段階として妥当であろうと。  ( f ) ただし ゴータマという人は ブッダと言うからには・つまり目覚めたというからには その説を《さとり》としてうったえたい。   ( f -1 ) ならば初めの空諦とつぎの仮諦とを合わせてこれをまとめ上げて 中道ないし中観を提示するのがよい。(と後世の人びとによることだとしても 考えた)。  ( g ) よって 空諦および仮諦を合わせこれを総合して     (1) 色即是空 ないし 色受想行識即是空 と見る段階     (2) 空即是色 ないし 空即是色受想行識 と見る段階        (3) ゆえに 《色即是空、空即是色》という中観をうたった。   ( g-1 ) この中諦に何の良さがあるかと言えば おそらくその《さとり》を得た人間は そのさとりないし法を説くという慈悲の心に満たされると言いたかった。  ( h ) よってこの《さとり》の推進力ないし《慈悲》のはたらきそのものを 後世においてはむしろ《アートマンなる我れにやどる霊》とけっきょく同じものとして《仏性》をとなえることとなった。   ( h-1 ) もしブッダの得たさとりが 価値自由な中立の世界認識であるだけではなかったとすれば――すなわち 倫理中立の認識に終わらなかったのだから―― 最初の空観だけに終わることはなかった。   ( h-2 ) すなわち(1)の色即是空の段階にとどまらず (2)の空即是色へと一歩すすめ さらには その二つの段階を総合する見地に立った。こう考えられるらしい。        ☆ それでは はじめのわれわれの問いかけは どうなったか?  ( a ) 《色即是空、空即是色》と見る者がいるのではないか?   ( b ) 人間という存在 《わたし》という動態をどう処理しているか?  だって《さとり》は さとりというモノがどこかから来て 街のなかを歩いているというわけではないだろうから これを身につけ知恵を及ぼすというはたらきをおこなう人間がいるはずです。うんぬん。いかがでしょう?

oyajitokushima
質問者

お礼

有難う御座いました。

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