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金融危機と通貨量
最近 金融危機が叫ばれると対策として各国政府は市場の通貨量を増やして対策としますが 通貨を増やすと何故金融危機に効果があるのか メカニズムを説明してください。
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- equrea
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マネーサプライ(通貨供給量)が金融危機に効果があると直接結びつけてしまうと話がわかりにくくなります。結果論の一つとしてそういう効果が出る国もあるというだけです。現実問題として韓国のようにマネーサプライの過剰供給によって危機に陥りそうな国もあるわけですから。 市場流動性資金を増やすと企業などは設備投資資金として銀行から融資(借入)を増やすことで市場にお金が回ります。こうなるとマネーサプライが上昇し景気を引き上げる効果があります。 通貨供給量が増えると当然自国通貨が安くなるので差益還元で輸出企業は潤いますが輸入企業は痛手を受けます。韓国などはサムソンなど一部の大企業が恩恵を受ける一方、国内の物価は上昇の一途をたどっており、家計を圧迫する現象が問題になっています。 またインフレが起きやすくなります。 対外債務の多い外国の多くは決済のためのドルを融通するために自国通貨を下げる必要に迫られているわけです。日本の場合債務(国債の償還など)が殆ど国内(93パーセント程度)で消費されていますので過剰供給する意味があまりありません。 しかしながら相対的に円高が進み過ぎているので国内産業の空洞化など問題も散見されてきています。 何処の国も外貨獲得の手段として自国通貨を下げる方向にありますが、中国(特殊な国なので詳しくは説明しません)や日本は外貨準備高が十分にありますのでマネーサプライを過剰供給することには慎重な意見が多くあります。 そういった各国に事情から相対的に安定している日本の円が買われているのが現状だと認識しています。 本来は自国の産業規模に合わせたマネーサプライが理想であり原則です。外国の多くは先に述べたような事情から歪みが次から次へと出てきています。ユーロのように経済規模が釣り合わない国までユーロという単一通貨を使ったため歪みが表面化している現状があります。