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衝撃波について

超音速で運動する物体が生じる衝撃波についてなのですが、以下の各点について詳しく知りたいと思います。 物理に詳しい方にお答えいただけると幸いです。 1. 無音で運動する物体は衝撃波を生じるのでしょうか?それとも物体自体が「音源」でないと衝撃波は生じないのでしょうか。(もちろん物体自体は超音速で運動しているという前提で) 2. 物体が音速を超える瞬間に、物体の中にいる人はなんらかの衝撃を感じるのでしょうか? 3. そもそも衝撃波とは何の波なんでしょうか。通常の音波と同じように空気の密・粗の波でしょうか? 4. 爆弾等が爆発したときに、周囲の空気の膨張する速度が音速を超えていたとすると、その「音速を超えた空気という物体」からは衝撃波が生じるのでしょうか? また、仮に衝撃波が生じるとすると、それはいわゆる「爆風」と同じものなのでしょうか? 原理をちゃんと勉強すればいいのでしょうが、数式が苦手でどうしても…なので質問させていただきました。 いずれか1点についてのご回答でも大歓迎です。 よろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • apple-man
  • ベストアンサー率31% (923/2913)
回答No.1

>物理に詳しい方にお答えいただけると幸いです。 衝撃波については、機械工学科や航空学科、 航空宇宙学科の授業にある、流体力学という 分野で詳しく学びます。 >1. 無音で運動する物体は衝撃波を生じるのでしょうか?  生じます。音速(秒速約340m/秒)を超える 速度で飛行する航空機の周囲には衝撃波が生じて います。  空気や水などのように流れる物体を、流体といいます。 流体の性質は、その流れる速度、圧力、粘性(粘っこさ というイメージです)などで決まりますが、 音速(マッハ1)を超えると、これら物理的性質が 大きく変化します。  音速を超える速度で飛行する物体の周囲には 音速を超える空気の流れが生じます。この流れと 音速以下の空気の流れの間に★薄い空気の層が でき、ここで圧力等の流体の物理的性質が 不連続(緩やかではなく、どっと変わるということです) に変化します。 >3. そもそも衝撃波とは何の波なんでしょうか。通常の音波と同じように空気の密・粗の波でしょうか?  ★この薄い空気の層を衝撃波というのです。 つまりこの層を境に、圧力が変化するので、 音速以下の空気の流れから、この衝撃波に 突っ込むと、大きな圧力の変化、つまり衝撃を 感じるわけです。 >2. 物体が音速を超える瞬間に、物体の中にいる人はなんらかの衝撃を感じるのでしょうか?  瞬間的に大きな圧力の変化感じます。 昔、車にジェットエンジンをつけて 地上で音速を超えた速度を出した 人がいたのですが、その人の体験談 によると、音速を超えた瞬間に、大きな 爆発音が聞こえたそうです。  圧力が瞬間的に大きくなるので、鼓膜が 大きく振動し、それが爆発音として聞こえた ものと思います。 >4. 爆弾等が爆発したときに、周囲の空気の膨張する速度が音速を超えていたとすると、その「音速を超えた空気という物体」からは衝撃波が生じるのでしょうか?  上の説明のとおり、音速を超えた速度を持つ 空気の流れと、音速以下の空気の流れに 生じる層が衝撃波ですから、そのとおり 衝撃波が生じます。 >また、仮に衝撃波が生じるとすると、それはいわゆる「爆風」と同じものなのでしょうか?  爆風が音速を超えていないと衝撃波は生じません。 音速を超えた空気の流れを生じさせるには、 1気圧以上の圧力差が必要です。空気がすでに 1気圧あるわけですから、ここでさらに1気圧の圧力差 を生み出すのはかなり大変です。  昭和の初期に、音速の空気の流れを発生させる 実験装置が作られ、この現物が今でも神奈川県 相模原市にある宇宙科学研究所に保存されて いるのですが、その原理は2つの部屋を 小さな扉で仕切り、片方の部屋の空気を抜いて 真空にしておき、真ん中にあるこの小さな扉 を急に開くというもので、大気圧と真空という差で 1気圧の圧力差を作っていました。  

houndcat
質問者

補足

大変わかりやすい説明ありがとうございます。 上記4.について、爆風と衝撃波は別物であることはわかりました。 さらに追加の質問ですが、実際の爆発では一般的に爆風と衝撃波のどちらがより大きなエネルギーを持つのでしょうか?

その他の回答 (1)

回答No.2

No.1の方が回答しているので相違点のみ回答します。 2. 通常は衝撃を感じることはありません。物体が音速を超えた瞬間の衝撃波は極めて弱くて衝撃波前後の圧力差はゼロです。音速から速度が上がるにつれて圧力差は大きくなりますが、連続的に物体が加速しているのなら圧力差もゼロから連続的に変化しますので、衝撃はありません。 4.に関連して、これは「音速を超えた空気という物体」である必要はありません。例えばトンネルに入った新幹線はわずかな圧力上昇である微気圧波を作ります。これが長いトンネルを伝播する間に衝撃波へと成長します。トンネルの出口で大きな音がするのはこのためです。

houndcat
質問者

お礼

ありがとうございます。 新幹線のトンネル出口の現象は、そういえば以前に聞いたことがあります。これも衝撃波なんですね。

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