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スチームエネルギーについて

anachronismの回答

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回答No.6

面白そうな話題なので混ぜてください。 NO.1 様がおっしゃるように、蒸気機関は過去の遺物どころか、最先端の省エネ技術の一部として現在もわれわれの生活を支えています。不思議なことに、これらの蒸気機関は狭義の蒸気機関、すなわち「水蒸気」によるものがほとんどで、organic rankine cycleとよばれる水以外の蒸気を使った機関はあまり市民権を得ていません。私の恩師の一人が「水と親和しない技術は普及しない」と言っていましたけど、水蒸気には不思議に技術者の心を震わせる何かがありますね。 さて、現在はたしかに空想科学小説の世界にしかない小型の蒸気システムですが、将来にわたってそうだともいえないところはあるんですよ。 まず、蒸気を原動力とする原動機について。機関車などはピストンで動きますが、現在主流なのは蒸気タービンです。発電用の蒸気タービンは、それはそれは大きなものですが、これはメガワット単位の動力を生み出すためですから当然です。すなわち、小出力になるほど蒸気タービンも小さくていいのですが、あまり小さなものができない理由は、実は回転速度との関係があります。蒸気タービンは径が小さくなるにつれ、その分回転速度を速くしなければなりません。ですがあまり回転速度が速いと、軸受けなどが壊れてしまうので、これまでは100kWくらいまでしか小さくできませんでした。(日本ではある事情から、発電用の蒸気タービンは、3,000もしくは3,600回転/分になっています。)しかし最近は10万回転/分ぐらいのタービン機関もありますから、原理的には水筒ぐらいの大きさで、1kWくらいの動力が取り出せる蒸気タービンはありえない話でもなくなってきています。 次に、蒸気源ですが、エネルギー源として化石燃料しか思い浮かばない人も多いようですが、たとえば原子力熱源などがあります。と、いっても、原子力発電所のような核反応ではなくて、放射性同位元素(ラジオアイソトープ:RI)の崩壊熱のことです。これは、惑星探査機の原子力電池としてすでに使われている技術で、原子力電池では、RIが勝手に出す崩壊熱と放熱板との温度差を利用して、熱伝素子を使って発電しています。 これを蒸気発生器に応用するとしたら、実はそう難しくもないのです。RIを放射線を外に出さないようにカプセルに密閉しておくと、勝手に発熱してそのカプセルの温度は上昇します。これを耐圧容器に水と一緒に入れておけば、原理的にはリュックサックぐらいの大きさの蒸気発生器ができるかもしれませんね。これを阻むのは科学技術よりもむしろ安全保障問題でして、そういう無粋なことを考えなければこうも楽しい想像ができるのですな。 原子力ではなくても、高温で熱容量(顕熱か潜熱かは問わず)がとても大きな物質が開発されれば、それを高温に熱した上で先ほどのカプセルの代わりにすれば、(石焼イモの石の要領(笑)、)同じようなことができる理屈です。 知識は使い方次第で世界と可能性を大きく広げますが、逆に知識が発想を閉じ込めてしまうこともままあります。「専門家とは、同じ誤りを続ける人たちのこと」と、タービンの「クリスマスツリー」にちなんだ話で聞いたことがあります。質問者様のように率直にモノを感じる人と、それに付き合える柔らかい頭の持ち主がもっとたくさんいたら、この国もまた発展するかもしれませんね。

koomin777
質問者

お礼

夢のある回答ありがとうございます。 (やはり)と言うべきか、人類の技術は進化してるんですね。 しかしそう言う技術や発想を妨げるのは安全保障や法律の数々。 私は建築設計の仕事をしているのですが、最近はどんどん法律が厳しくなり自由な発想が具現化しにくい状況になっております。 確かに安全は大切でしょう。しかし技術的観点の問題ならまだしも、今の法律改正はほとんどモラルの問題です。 モラルのない一部の人間を罰すればいいことを連帯責任みたいに全ての建築家を法律によって取り締まるってのはどうなんでしょう?疑問を感じてしまう。それこそモラルから逸脱した暴挙でしょう。 きっと建築だけではないでしょうが、そうやって法律が厳しくなっていけばいくほどモラルや自由な発想が失われ、未来は良くはならないでしょうね。 もっとみんなが目標をもって挑戦できる世の中etc.になってほしいものです。 なんか政治批判みたいになってしまいましたが、また産業革命や高度経済成長のように活気にある世の中になることを心から願います。 どうもありがとうございました。

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