- 締切済み
タンパク質の大腸菌での発現。
26kdaのリコンビナントタンパク質とその変異体を得るために大腸菌での発現を行っているのですが、野生型のタンパク質は培養し菌体回収後、超音波破砕処理した時可溶性、不溶性画分がそれぞれ半分ずつぐらい出るのですが、変異体ではすべてが不溶性に発現するためrefoldingを行おうと思っています。その条件検討のために野生型不溶性画分を何回も超音波破砕処理し、SDS-PAGEで単一なバンドを得たいのですが、なかなか単一になりません。超音波破砕処理以外の方法があるのでしょうか?よろしくお願いします。
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
みんなの回答
- pen82
- ベストアンサー率44% (20/45)
タンパク質精製などを日常おこなっています。 >野生型不溶性画分を何回も超音波破砕処理し、SDS-PAGEで単一なバンドを得たいのですが というのは、どういうことでしょうか? 単一なバンドを得たいと言うことは、「大腸菌のタンパク質と混ざった状態から、発現させたものだけを単離したい」ということだと考えてよろしいでしょうか。 具体的な操作が見えていないので、見当違いかも知れませんが・・・。 本来、超音波破砕を繰り返しても、ほしい物だけを単離するのは難しいと思います。 不溶性タンパク質のrefoldingの一般的な方法としては、沈澱したタンパク質をグアニジンや尿素入りのBufferで溶かしてから、透析などで変性剤を取り除きます。完全に変性剤がない状態でもタンパク質が沈澱しなければ、とりあえずrefoldingは成功と考えます。 この状態では、まだ大腸菌由来のタンパク質との混合物なので、この後で、アフィニティカラムやイオン交換等の方法で、ほしいものだけを単離してきます。 また、His-tagつきタンパク質などでは、タンパク質を変性させた状態でアフィニティカラムで精製し、ほしいものを単離してから、refoldingを行うという方法もあります。 refoldingの条件(変性剤を取り除く時のBufferの組成など)、タンパク質の単離の方法は、ものによって違うので、結局は試してみるしかありません。 また、No.1の方も言われているように、野生型では溶けるものが、変異体では溶けないということは、この2つは性質がかなり違うと思われます。この場合、野生型の不溶性画分でrefoldingの条件を決めたとしても、変異体で同じ方法が使えない可能性が高いです。
ミュータントとワイルドタイプではすでに違うと思うのでその検討の意味がよくわかりませんが・・・ 私なら変異体でやってみますけどね。 とりあえず界面活性剤は試しましたか?tritonX100などは大腸菌と相性が良いようです。 巻き戻しを考えているなら、グアニジン塩酸(もしくは尿素)を使うのが早いと思います。 ちなみに、変異体で急に発現が良くなったりはしていませんか、発現量が多くて不溶化するときは、発現量を調節する事で改善もできますけど。