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EF64型電気機関車についての質問
- 寝台特急「あけぼの」の牽引機関車が、EF81型からEF64型に変更された背景には勾配走行時の性能の違いが関係している。
- EF64は直流電化区間の勾配路線向けに製造された機関車であり、モーターの強力さやブレーキ性能の優れた特徴を持つ。
- 一方、EF81は交流電化区間でのスルー牽引が可能なメリットがあるが、勾配路線や冬の上越線での運転には難があるとされている。
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他社ではありますが、電車運転士をしております。 EF64http://ja.wikipedia.org/wiki/EF64 EF81http://ja.wikipedia.org/wiki/EF81 歯車比、定格出力(EF81の場合は直流区間での比較)は同じ。 車体質量も同じです。 しかし、引張力がEF64の方が数値が大きいように、各主回路段階での減流値と軸重の掛かり方の違いが力行性能の違いに出てきています。 機関士のいう「扱いづらさ」は、この主回路の段階の設定と減流値の値が勾配線区に合わないから、空転は軸重の掛かり方からが理由になります。 空転するということは、粘着係数を超えた状態。力が足りなくて空転してしまうのではなく、力が強すぎて滑っているから。 EF64の場合は勾配線区用なので、その主回路の各段階の設定が異なるからになるのです。 そして、ブレーキ性能についてですが、EF64の場合、抑速発電ブレーキが付いています。 自動車でいうエンジンブレーキ。モーターの逆起電力によるブレーキになります。 EF81の場合、この抑速発電ブレーキがないので、下り坂ではブレーキシューを常に当てて速度を調節しなければなりません。 ブレーキシューの摩擦によって制動力を得るのですが、摩擦ということは熱を持ちます。 ブレーキシューは適正温度というものがあり、ブレーキシューのパッドの温度が低過ぎても暑過ぎても性能を発揮できません。 元々、配属エリアの気象状況を踏まえてブレーキシューを使い分けるものなのですが、EF81の場合、抑速発電ブレーキを持たないため、下り坂ではブレーキシューをかなり酷使し、利き加減の違いがあることが想像できます。 上記が勾配線区での比較になってきます。
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- FEX2053
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EF81が上越区間に入らなくなった理由は 1.基本的に再粘着性能が良くなく、勾配で止まると引き出しが難しいことがあった 2.上越区間の積雪に合った設計がなされておらず、積雪時に雪の侵入による故障が多かった 3.配置区が遠く、故障した場合の代替機の手配が大変だった この3点であったと聞いています。特に3.は致命的で田端のEF81が代走したこともしばしばあり(代走すると3日は帰ってこない上に走行距離が長く検査周期が変わってしまう)、運用上のネックになっていたと聞いています。また、そもそもEF81は機器が複雑なのに走行距離が伸びており、経年劣化による故障が多発して手を焼いていた、という背景もあるやに聞いています。 ちなみに、EF64とEF81では使っている主電動機の形式・出力は全く同じ、歯車比も同じですが、バーニア制御の有無で定格牽引力が違っているために、扱い上でも微妙な余裕の有無はあったみたいです。
お礼
回答ありがとうございました。 EF81が上越区間の積雪に備えた設計になっていないことは知りませんでした。確かに、雪で故障した場合、田端or青森から代替機を回送するのは時間がかかりますね。
お礼
詳細なご回答ありがとうございました。 とても参考になりました。