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アルベール・カミュを語る際の問題設定の立て方。

どのような切り口が考えられるでしょうか? アイディアをください。 よろしくお願いします。 とりあえず、現在は「ペスト」と「異邦人」を中心に 考えています。モーリス・ブランショ、サルトルなど との関連についても助言ください。 よろしくお願いします。

みんなの回答

noname#4429
noname#4429
回答No.3

#1ですが、もう私が申し上げることはありません。 ご自分の確信をぶつけてみてください。 Good job!

Evianus
質問者

お礼

『異邦人』 不動(消極的)→不条理 「世界は不条理のままである」 『ペスト』 動 (積極的)→不条理に対し連帯をする 「不条理との不断の戦い」 「不条理の体験においては、苦痛は個人的なものである。 反抗の衝動が起こった瞬間から、その苦痛は万人の出来事 となる。……それまでただ一人の人間が感じていた悪は、 集団のペストとなるのだ。」 と、考えてみました。

noname#4429
noname#4429
回答No.2

こんばんは。 #1ですが再び。 噛み砕いて言えば「カミュは死をどのように とらえていたか?」という問題を、 ヨーロッパにおけるキリスト教的死生観との アナロジーとして言及すると面白いな、と思った次第です。 つまり、中世ヨーロッパにおけるキリスト教のドグマに対し、カミュ、サルトル、ブランショの時代はむしろ神を中心においていない。サルトルなどは完璧に無神論者でした。 カミュはそういったヨーロッパの前時代の死生観に対し、どういったアンチテーゼを行ったか? ということです。 まあ、これは私の個人的興味も半分入っていますので、参考程度にとどめておいてください。(笑) URLは異邦人の中での「死」に言及した小論文です。 では、論文、がんばってください。

参考URL:
http://www.geocities.com/Athens/Acropolis/1813/truth08.html
Evianus
質問者

お礼

書きかけですが、僕の論文の一部です。 突込みどころが多すぎて、少々恥ずかしくも思いますが、(最後の行が最高に安直!)載せて見ようと思います。 「小さな個人対集団の強力な価値観」この対立も面白いと思います。これを語るには国家から見ていかないといけないかも。。。でも、カミュにおける「死」の問題を考えたときも、近代国家は関係してきますよね。たとえば、裁判官が一人の人間に死刑を宣告するとき、彼は国民の名において、国民を代表して死を宣告するわけです。私たち、一般の国民は無意識のうちに彼の死に参加しているということになります。裁判官を雇っているのは間接的に国民ということになるわけですから。。。 何か、アドバイスがありましたら教えてください。よろしくお願いします。 (中略の部分) 描写についてみてみよう。サルトルは「『異邦人』解説」で語っている、「カミュが複合過去で物語を作ることを選んだのは、各章句単位の孤独を強調するためだ」(Sartre, p.109)。すなわち、伝統的小説において用いられてきた単純過去(サルトルは定過去という呼称を用いている)が継続の時称であるのに対し、複合過去は助動詞と過去分詞からなるがゆえに、動詞が二つに分かれ、その他動性が消えて、章句は固まってしまう。章句は併置され、因果関係を避ける。たしかに、それぞれの章はとても独立性を持って成立しているように思える。サルトルは、語り手ムルソーが読者に彼の体験の事実だけを伝え、その意味および因果関係を明かさないことから、読者の側に不条理の感情が生まれるという。確かに、ママンの突然の死に始まり、そのことに対する厄介さを抱えつつも、ムルソーの周りではいつも通り淡々と物事が進行し、ムルソーは決断をせず、成り行きに任せる。ムルソーは欲望に対してだけは忠実でそれ以外にはほぼ受動的である。読者は世間の要請とムルソーとの間の間隙を無意識の内に感じ取り、前半部分でそこに何か違和感を抱くのだろう。これはうまく働いているだろう。

Evianus
質問者

補足

2.『異邦人』その他、不条理に関する作品を通しての考察 ―巨大な芝居的価値観v.s.自然な個人の価値観― はじめに異邦人を読んでみようと思う。読み進めていくうちに読者はあることに気が付く。世界とムルソーとのあいだに隔たりがあるように思われるのだ。ムルソーは身に起こる多くのことに対し無関心である。ただ、淡々と目の前の問題に対処をしているだけだ。その代わり、彼は些細な自分の思考にとても実直である。彼は、よく眠り、よく食べ、よくタバコを吸う。隣人の恋のトラブルに対し興味を抱き、老人の小さな孤独の物語に同情をする。そして、太陽に心地よさを感じ、恋人との情事を喜ぶ。しかし、恋人が彼に自分を愛しているか、と聞かれると彼はわからない、といい、結婚を求められてもお決まりの文句≪Cela m’était égal.≫と、受け流してしまう。彼は自分の人生には特に関心がないように見える。ただ一度、職場の主人に大きな仕事を任されそうになったとき、彼は学生時代を回顧して≪Quand j’etais etudiant, j’avais beaucoup d’ambitious de ce genre.≫と言う。しかし、すぐあとに彼は≪Mais quand j’ai du abandonner mes etudes, j’ai très vite compris que tout cela etait sans importante reelle.≫と、ある種の諦念を帯びた理解の仕方をしている。僕は学生時代に抱いていたその野望というものも、それは現在の彼にとっては大きなものであったかもしれないが、所詮、学業を蜂起するくらいの不条理で溶けてしまうほどのものであったと思われる。彼には生まれつき、自分の人生に対する感心にかけているように感じる。そして、それを証明するように彼は自分の過去についてほとんど語らない。彼はとても自然に生きているように思えるし、実際、彼の消極的な行動の中にも社会の自らの意思を貫き通す実直さが現れているように思う。 (中略:描写について)  シャンピニーは「異教徒の英雄論」の中で主張する。一方に、偽善的週間や約束事によって成り立つ社会や宗教の「芝居的世界」があり、これはアンチ・ピュシス(反自然)であり、また、一方では本来的な自発性に属するピュシスの世界があり、ムルソーはそれにしたがっていきている。「芝居的世界」を受け入れることを否定するムルソーはそのために異邦人とみなされ、罪人の烙印を押されて死刑を宣言される。裁判での裁判官の自信、それは「そうあるべき」という規範、芝居的世界の強力な共通認識からきている。ムルソーの母の埋葬への対応は、その劇に参加しようという意思を表明しなかった。そして、検事は熱狂を伴ってムルソーに死刑を宣告する。≪Je vous demande la tete de cet homme, a-t-il dit, et c’est le coeur leger que je vous la demande. Car s’il m’est arrive au cours de ma deja longue carriere de reclamer des peines capitales, jamais autant qu’aujourd’hui, je n’ai senti ce penible devoir compense, balance, eclaire par la conscience d’un commandement imperieux et sacre et par l’horreur que je ressens devant un visage d’homme ou je ne lis rien que de monstrueux.≫これはまさしく、巨大な力を持つ「芝居的世界」の価値観に後押しされている。そして、ムルソーを支える力はただ単に個人の小さな生活である。最後、司祭の説得にムルソーの中の何かがはじけるが、これは正義の仮面をつけた、野蛮な侵略者への抵抗であろう。司祭の目に浮かんだ涙は、ムルソーへの同上なのか悲哀なのか。  2度の世界大戦に挟まれ、国家による集団的大規模な「悪」を目撃したカミュは、個人の小さな生活に注目したのだろう。

noname#4429
noname#4429
回答No.1

こんにちは。 どのようなお答えを望んでいらっしゃるかはわかりませんが、思想的論文を書かれるのですか? あるいは文学論としての問題設定ですか? 一応、>アルベール・カミュを語る際の問題設定の立て方。 という質問タイトルにのみ標準を絞るなら、キーワードはやはり「カミュの不条理」ということになりましょう。しかしなかせら、それでは芸がない。(笑) むしろ、「死の捉え方」といった問題設定からいろいろと掘り起こすと面白いのでは? ちょうどモーリス・ブランショは亡くなったばかりであり、その上「死」をテーマにハイデッガー哲学を自らの思想に高めた人です。 サルトルはカミュとの親交も深く、歴史の中に自己を投企する無神論的実存主義の旗手でした。そして、それを実践するような死を迎えました。 そしてカミュを問題にするとき、異邦人での殺人、不条理な死の扱いがテーマとなりえましょう。 つまり、「カミュにとっての死とは?」 という問題設定が可能なような気がします。

Evianus
質問者

お礼

ほう。 面白い視点をありがとうございました! 僕は、今、初めての膨大な量の論文に取り組もうとしてますが、 いかんせん勉強不足でその取っ掛かりがつかめないまま、 数日間が過ぎてしまっていたところでした。 「死」面白そうです。 僕は、「大きな力v.s.個人(自然な個人?まだあまいです)」 という問題設定で進めて威光と思っていました。でも、 これは少し弱い。。。 大きな力=(集団の暴力、無反省な慣習。例1: 異邦人の裁判官の歓喜[これは殺人は悪いという、分かりやすく 多くの人の承認を得やすい思想である。それに対し、 ムルソーの気まぐれは分が悪い]例2:ペスト) なんだか質問ばかりになってしまいそうですが、「死」 で論文を書こうとした場合、参考資料などはどのように 見つければよいのでしょう。参考程度にお聞きしたいです。 よろしくおねがいします。

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