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回転端と固定端の現実的な違い(理論ではなく) 

回転端と固定端の現実的な違い(理論ではなく)  たとえば両端回転梁で中央集中荷重の場合、梁センター発生するモーメントM=PL/4 と理解しています。 この場合、梁端部はモーメントがかからないから反力(せん断力)のみ考慮すればいいものと長い間考えていました。しかし実際の施工は橋げたでもない限り回転端なわけがなく、たいてい固定端だと思います。 例えばスパン6m、一辺が1mの柱の側面に全長6mの[100X50などの鋼材をアンカで単純に固定する際、両端の柱にはたいてい2個以上設けます。(鋼材と柱コンクリートのラップ幅は300とします。またアンカのへりあきだとか埋め込み深さは無視してください)この場合、 Q1: 1個だと回転端、2個だと固定端だと考えていいのでしょうか? 梁の中央に鉛直または水平に集中荷重を受ける際、梁本体の曲げ応力の算出には安全をみて回転でやっておりました。しかし実際には片側2個で固定なので、固定端用の計算を適用し、反力だけでなく、 Q2: 端部発生するM=PL/8のモーメントに打ち勝つアンカ群の固定をも考慮しなくてはいけないのか ・・・と悩みだしてしまったのです。アンカボルト群に曲げモーメントまで考えるともたないことは明白なのです。だからといってモーメントのかからない回転端にしようとアンカ1本のみの固定は感覚、日常的に考えないわけです。 Q3: しばしば構造荷重計算書には「・・・回転端とする」という単語を目にします。実際には固定なのに勝手に回転端扱いとしてかまわないのでしょうか? Q4: そもそも回転端と固定端の現実的な施工方法の違いみたいなものはあるんでしょうか? 但し、橋げたに使用されている巨大な蝶番的構造は除き、溶接や簡単なアンカ止めによるものです。この方法だと回転で、こうだと固定となります・・・みたいな実例です よろしくお願い申し上げます。   

  • kinco
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  • ベストアンサー
  • doya
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回答No.2

難しい質問ですね。#1の方の回答のように、ケースバイケースというのが正直な所です。 Q1.固定端の特徴は、曲げモーメントを伝えることと、部材間の角度が変わらないことです。片側をアンカー1本で固定したとしても、チャンネル~壁面の摩擦が働くので橋梁支持部のピン接合のように回転自由ではありません。ボルト1本固定=回転自由ピンは、ボルトの正しい使用方法にはなりません。(緩む) 従って、回転端とは言いきれないと思います。 その前に片側をアンカー1本にて固定するのは、たいてい強度不足であり、また垂直方向以外の荷重、ねじれなどがかかる場合などでも弱いので現実的ではありません。(ご質問の通りです) アンカー2本で固定する場合も、アンカー2本はバカ穴を通すと思いますので、チャンネルへの荷重を増やすとチャンネル端部でもにたわみ角が発生します。(ということは、角度が変わる=固定端でないですね) Q2.ご質問の通り、支持部に関してはピン接合、剛節接合の判断が難しいので、安全側になる条件で設計しているのが実状だと思います。 集中荷重がかかる単純梁(2ヶ所の支持部)の部材の選定時は、曲げモーメントはピン接合の方が大きくなるので、通常支持部は回転端と移動端にて計算します。 しかし、梁の支持部は厳密にはピン節ではないので(ご質問の通り)、支持部(アンカー)の強度は、両端固定にて発生する曲げモーメントを考慮できれば、より安全です。ご存知だと思いますが、アンカーに曲げモーメントを直接作用させたくありません。このような場合は、構造的に2列以上にして片側のアンカーに引抜荷重のみが作用する構造したり、梁の荷重点を支持部に近づけたりして、曲げモーメントを小さくしてアンカー強度が不足しないようにしていると思います。 Q3.支持部が厳密には固定端で無い(たわみ角が発生する)ということより、接合部に直接大きい曲げモーメントが作用しない、例えば丸木橋のように部材が直接基礎の上に載っているなどのケースで、部材を選定する上で条件の厳しい方(曲げモーメントが大きい)を選択するため、だと思います。 Q4.地中に埋め込む場合や溶接による接合→剛接合(固定端)、ボルト結合による接合→ピン接合(回転端)、と分けたくなりますが、ボルト接合はこのように言い切れません。 ボルト結合は、部材が回転してしまうのを防ぐため、ご質問の通り通常2本以上のボルトにて固定します。つまり橋梁のピン支持部のように、回転自由ではありません。 ボルト2個固定に加えて、別に対角斜めにリーマボルトを2本固定して、曲げモーメントがボルトをねじ切る方に作用する場合などは、たわみ角は0と言えるので剛接合(固定端)といえるかもしれませんね。それと鉄骨横梁接合部は、固定端ですね。(参考URL ピン接合と剛接合) ピン接合、剛接合、ピン節、剛節、などで検索してみてもなにか見つかると思います。 実用上は定義を明確にしているのではなく、計算条件で安全側を選択しているという回答なので、結局#1の方の回答といっしょですね。 #1のお礼についてですが、単純梁=単純支持梁(支持部は回転端と移動端のため、支持部の曲げモーメントは0)です。固定端→回転端へシフトするというより、固定端で無いという解釈だと思います。じゃあ、回転端? と言われると、回転端でもないのですけど。(経験ある設計者が、より実状に近い条件で設計しているというところでしょうね)

参考URL:
http://members.ytv.home.ne.jp/m.h/etc/kozo/2-1.htm
kinco
質問者

お礼

doya様ありがとうございます そもそも欲張った質問を出したために、回答もなかなか頂けなく、 これほど丁寧に書いて下さることは光栄です お時間とらせてしまったことをお詫び申し上げます >片側をアンカー1本で固定したとしても、チャンネル~壁面の摩擦が働くので橋梁支持部のピン接合のように回転自由ではありません 摩擦が働く場合、回転自由とはいえないわけですよネ >たわみ角が発生します。(ということは、角度が変わる=固定端でないですね) たわみ角が発生すること自体固定ではないわけですよね >アンカーに曲げモーメントを直接作用させたくありません それは知りませんでした URLの内容確かに単純で分かりやすいです どうもありがとうございました

その他の回答 (1)

  • yosh3
  • ベストアンサー率36% (37/101)
回答No.1

この掲示板では文章でしか表せないので解答が困難ですので、あえて別の例で答えてみます。 大梁H-900x300に小梁H-200x100がとりつく場合 =====----------   |   |------------   |   | ===== こんな感じですかね。 この小梁を設計する場合、たいてい単純梁としてウェブのみ接合されるものとします。確かに縦にボルト2本で締め付けるのでモーメントを負担できそうなのですがそうはしません。 理由1)実際の支持条件より積極的に不利にみなすことで設計の余裕度を持たせる。 理由2)端部のガタつきがあると部材角が発生し単純梁に近づく。ほんのすこしのガタやすべりでそのようになります。単純梁での回転角を計算してみればわかります。 Q3は設計者の設計意図がそうだというだけで、現実とはすこし違います。設計上の仮定で充分安全だと考えればそのように仮定してかまわないでしょう。そのような裁量は設計者の責任のもとに認められるものです。 Q4の質問は経験の少ない設計者には避けられないものですね。残念ながら教科書的な解答はありません。あまりにも各様の設計例が多く私にも答えられません。ある特定の詳細をさしてこれはピンか剛かなら答えられそうですが...それも悩ましい詳細が出てきそうで...

kinco
質問者

お礼

難雑な質問に対し丁寧な解答ありがとうございます >理由2)端部のガタつきがあると部材角が発生し単純梁に近づく。ほんのすこしのガタやすべりでそのようになります。 “単純梁”という単語は初めて聞ききます。両端回転端という意味でしょうか? はじめは固定扱いでも、荷重の増加に伴いガタが生じ、それにより回転端にシフトする・・・と解釈してもよろしいのでしょうか?

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