• ベストアンサー

トランジスタのエミッタホロワ(電圧利得1)が理解できません。

candle2007の回答

回答No.2

バイポーラトランジスタにおいては、ベースーエミッタ間電圧は基本的に0.7Vです。 (トランジスタによって、また動作電流によって、0.65~0.75Vくらいの差はありますが、同一トランジスタならそれほど大きく変ることはありません) 今仮に、コレクタ電圧 12V, ベースバイアス電圧6.7Vで、エミッターGND間に100Ωの抵抗が入っているとします。 そうすると、エミッタ電圧・電流は、  エミッタ電圧 =(6.7-0.7)V=6V  エミッタ電流 =6V/100Ω=60mA となり、エミッタは電源電圧とGNDとの中点電位に保たれます。(注1) ここで、4Vrmsの交流信号がベースに入ってきたと仮定します。 (トランジスタ側の入力インピ-ダンスより、ドライブ側の出力インピーダンスの方が十分低いことが条件) そうすると尖頭値は、  =4Vx1.41=5.6V 上昇しますから、  ベース電圧尖頭値=6.7+5.6=12.3V よってエミッタ電圧は、   12.3-0.7=11.6V となります。  (電源電圧いっぱいに上がっていることに注目・・・すなわちトランジスタのコレクターエミッタ間電圧は僅か0.4Vしかない・・・この状況を「トランジスタが飽和した」という)  次の半サクルで、今度はベース電圧は、  6.7-5.6=1.1V まで下がります。 よってエミッタ電圧・電流は、  エミッタ電圧 =(1.1-0.7)V=0.4V  エミッタ電流 =0.4V/100Ω=4mA これは「トランジスタが(殆ど)遮断」した状態です。 説明がちょっと脱線しましたが、この入力振幅最大・最小の間において、「ベースーエミッタ間電圧は不変(0.7V)」であることに注目してください。 すなわち、「エミッタ電圧はベース電圧に追随して変化する=利得1」なわけです。 注1 この説明にはちょっと論理の飛躍があります。  それは電流増幅率:hFEの役割を省略している点です。  実際には、60mAの電流を流す為には、「もしベース電流が0.5μAの供給能力しかなければ、  hFEは120以上なければならない」ということになります。  ただ、これはベースバイアスを設計するときの問題であり、コレクターエミッタ間電圧の設計(電圧配分)には、[0.7V差]を持ってくるほうが手っ取り早いので、こういう説明にさせていただきました。

関連するQ&A

  • トランジスタの飽和動作

    トランジスタの動作で昔から疑問に思っていて未だにわかりません。 今、npnトランジスタのコレクタ-エミッタ間に電圧を印加(電源から抵抗をはさんで)し、ベース-エミッタ間には0.6V以上の順方向電圧を印加して大きなベース電流を流したとします。このとき、トランジスタはonの状態で、飽和動作をしていると考えられます。すなわちコレクタからエミッタへ電源電圧と抵抗で決まる電流が流れています。 このときコレクターエミッタ電圧の飽和電圧は0.2Vくらいで、ベースーエミッタ電圧は0.6Vくらいなので、コレクタ-ベース間は-0.4くらいになり、順方向にバイアスされていることになります。でも電流はコレクタからエミッタへ流れているのですから、コレクタ-ベース間もコレクタからベースへ流れることになります。すなわちコレクタ-ベース間は電圧のかかっている方向と逆方向に電流が流れていることになります。 飽和動作時のコレクタ-ベース間は、オームの法則も電磁気学も成り立たない異次元空間なのでしょうか??

  • トランジスターの動作原理

    トランジスターの基本的なエミッタ接地回路とベース回路の動作原理について何でもいいので教えてください。基本的なベース接地回路ではどうして、ベースコレクター間に電圧をかけなくてもエミッタ電流をかければコレクタ電流が流れるのですか。

  • トランジスタのことで

    トランジスタの静特性の測定の実験をやったんですが、考察を書くうえでわからないことがでてきました。 ひとつは今回の実験はNPN形のトランジスタを使い、ベース接地回路とエミッタ接地回路について行ったんですが、コレクタ接地回路はやりませんでした。なぜコレクタ接地回路はやらなかったか? もうひとつは、ベース接地回路において出力したときコレクタ電圧が0Vなのにコレクタ電流に電流が流れるのはなぜ?またコレクタ電流が0Aになる条件は? というものです。 よろしくおねがいします。

  • トランジスタのスイッチング作用(その2)

    トランジスタのスイッチング作用について質問があります。 前回と似た質問で恐縮です。 *------------Vcc(12V) | RL | *------------Vout |   C (0~5V)Vin-----R------B NPNトランジスタ E | | o-------------*------------o 上図の回路で正の入力電圧を印加し、NPNトランジスタを飽和させてスイッチングさせます。正の入力電圧を印加しているときは、トランジスタがONし、コレクタからエミッタへ電流が流れます。また、ONしているので、入力の位相が反転して出力に現れます。 ON時のコレクタ・エミッタ間電圧VCE(sat)が0.4Vとすると、コレクタの電位は0.4Vになります。 ここで質問です。 トランジスタがスイッチONの時、VBEは0.7V(動作時のVBEはおおよそこの電圧で考えるようですね。)、VCEは0.4Vとなると、コレクタ(電圧低い)、ベース(電圧高い)という関係になります。電流は電圧が低いところから高いところへは流れません。ということはコレクタからベースには電流は流れないことになります。ベースに電流が流れなければエミッタへも流れません。しかし、現実にはコレクタ→エミッタで流れます。これはどう考えたらよいのでしょうか。理由がわかりません。 入門書ではエミッタからベースに自由電子が流れて、大半がベースを突き抜けてコレクタへ移動するためコレクタからエミッタに電流が流れるとあります。これは理解できます。ただし質問の場合は、コレクタ(電圧低い)、ベース(電圧高い)という関係は無視されて、電圧が低いところから高いところへ流れるという現象になるのでしょうか。 「同じような質問して!」と思われるかもしれません。恥ずかしい限りですがホームページでも書籍でもズバリの理由が探し出せません。よろしくお願いします。

  • トランジスタの入力と出力の位相

    電験3種理論のトランジスタについて勉強していますが教えてください 1.MOS FETの矢印は何を表しているのでしょうか? 2.バイポーラトランジスタの出力の位相について  a エミッタ接地のバイポーラトランジスタでは出力電圧が入力電圧に対して逆位相になる  b 同じ回路の交流の等価回路ではコレクタ抵抗にかかる電圧が出力電圧になる  ここで分からなくなったのですが、 aの時点でコレクタ電流はベース電流と同位相なため、コレクタ抵抗に かかる電圧もベース電圧と同位相になると理解していたのですが bの等価回路では逆位相なはずのコレクタ抵抗の電圧と出力電圧が なぜ同じ電圧として表されているのでしょうか?

  • バイポーラトランジスタの問題です。

    バイポーラトランジスタの問題です。 写真にあるようなトランジスタの回路のバイアス成分についてです。 ベース・エミッタ間電圧が0.6vと近似するとき、ベースバイアス電圧はそのまま0.6vでいいのでしょうか? またエミッタバイアス電流は単純にコレクタ電流を出して、コレクタ電流と等しいとして出してもいいでしょうか? どなたかわかる方で回答よろしくお願いします!!

  • トランジスタのIcは何故電圧が下がるのか

    トランジスタのエミッタ設置回路で、 ICが増加すれば、負荷抵抗中の電圧ドロップが大きくなるので、コレクタ電圧(VCE)は小さくなります。 ICが減少すれば、コレクタ電圧(VCE)は大きくなります。 と解説書にあります。 逆に電流ICが流れるほど、V=IRより電圧は大きくなるのではと思っています。 このような、思考で考えているのですが、何故コレクタ電圧は小さくまたは、大きくなるのでしょうか。 回答お願いいたします。

  • トランジスタのスイッチング作用

    最近トランジスタの勉強をしていますが、トランジスタのスイッチング作用について質問があります。 *------------Vcc(12V) | RL | *------------Vout |   C (0~5V)Vin-----R-------B NPNトランジスタ E | | o-------------*------------o 上図の回路で正の入力電圧を印加し、NPNトランジスタを飽和させてスイッチングさせます。正の入力電圧を印加しているときは、トランジスタがONし、コレクタからエミッタへ電流が流れます。また、ONしているので、入力の位相が反転して出力に現れます。ON時のコレクタ・エミッタ間電圧VCE(sat)が0.4Vとすると、コレクタの電位は0.4Vになります。 ここで質問です。 トランジスタがスイッチONの時、VBEは0.7V(動作時のVBEはおおよそこの電圧で考えるようですね。)、VCEは0.4Vとなると、コレクタよりもベース側が電位が高いことになります。コレクタから見てコレクタ→ベースはダイオードに順方向電圧がかかった状態と考えられます。 となると、ベースからコレクタに電流が流れそうですが、実際は逆にコレクタからベースを通してエミッタに流れます。ベースからコレクタに電流が流れないのはコレクタ・ベース間に0.7V程度以上の順方向電圧がかからないためなのでしょうか(コレクタ・ベース間はダイオードのようになるので)。 もしそうであるとすると、コレクタ・ベース間に0.7V程度以上の順方向電圧がかかった場合はベースからコレクタに電流が流れてしまうのでしょうか。 NPNトランジスタの2SC1815のデータシートではコレクタ・エミッタ間飽和電圧 VCE (sat) はtyp=0.1V MAX=0.25Vです。また、ベース・エミッタ間飽和電圧 VBE (sat) はMAX=1.0 Vです。VCE (sat)が0.1VでVBE (sat)が1.0V(MAX)だと0.9Vの差となるので、コレクタ・ベース間に0.7V程度以上の順方向電圧がかかることになり、ベースからコレクタに電流が流れそうです。 実際はこのような状況にならないのでしょうか。 素朴な疑問ですがトランジスタのスイッチング動作時にベースからコレクタに電流が流れない理由がわかりません。 ご教授よろしくお願いいたします。

  • トランジスタのベース・エミッタ間飽和電圧とは

    電子回路の本を読んでいて、トランジスタに「ベース・エミッタ間飽和電圧」という用語があるのを知りました。 以下のことを知りたいと思い検索してみましたが、なかなか良い情報にたどり着けませんでした。 1. この電圧の定義 : ベース端子とエミッタ端子の間の電圧なのか? 2. この電圧の特性 : 大きければいいのか、小さいほうがいいのか? 3. 飽和の意味: コレクタ電流が最大になった状態という意味で正しいのか? 上記に関する情報または情報源についてよろしくお願いいたします。

  • 定電圧、定電流回路

    NPNトランジスタを使い、電力増幅器を作ろうと思っています。 エミッタ接地でエミッタ-GND間には抵抗等何も入れません。 バイアス回路として定電圧、定電流回路を入れ、トランジスタのコレクタ電圧とコレクタ電流を一定にしたいと考えています。 (例えばトランジスタのhfeがばらついても2V、10mAとなるように) なるべく簡単に構成できる定電圧かつ定電流回路をご教授願います。 (トランジスタひとつと抵抗数個とかで構成できるのが理想です) 大元のDC電圧はボルテージレギュレータを使うため一定とお考えください。 以上、宜しくお願い致します。