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松本サリン事件で被害者が増えたことに関して、公判や時効には影響があるのでしょうか?

先日、松本サリン事件の被害者の1人、河野澄子さんがお亡くなりになり、事件の被害者(死者)数が8名になりました。そのことに関して、いくつか質問があります。長文で申し訳ありません。部分的なお答えでも構いません。 1.松本死刑囚や実行犯ら(刑の確定した者、公判中の者を含めて)を、河野澄子さんに対する殺人罪に問うことはないのでしょうか? 2.(松本サリン事件に関与した者は全員が起訴されたようですが)、もしこの事件が未解決だった(被疑者が起訴されていなかった)場合、時効はいつになるのでしょうか?時効には「犯罪行為が完了した時点を起点とする」という規定があり、殺人の場合には被害者の死亡時と聞いたことがあります。河野澄子さんが殺人の被害者と認定された場合、亡くなった2008年8月5日を起算点とするのでしょうか? ・また、その間に殺人罪の時効が15年から25年へと引き上げられていますが、時効は何年になるのでしょう? ・(松本サリン事件は14年しか経っていませんが)仮に一旦時効が成立した後に被害者が亡くなった場合、その時効成立は無効となるのでしょうか? 3.松本サリン事件とは無関係の話です。現在、指名手配されている平田・菊池・高橋の3容疑者の時効はいつ頃になるのでしょうか?Wikipediaに関連の記事がありますが、以下の点から、内容が不正確のように思います。 ・平田容疑者は「殺人罪」で手配されていないこと。 ・「松本死刑囚の公判中は時効の進行が停止していた」とあるが、他の共犯者には公判中の者がまだおり、時効の進行は停止したままではないかということ。  この2点について、Wikiのノート(下記)を作成したのは私なのですが、全く音沙汰が無いのでこちらで改めて質問させていただきました。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%88:%E5%B9%B3%E7%94%B0%E4%BF%A1#.E6.99.82.E5.8A.B9.E3.81.AB.E3.81.A4.E3.81.84.E3.81.A6 これらのことについて、法律にお詳しい方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。 最後に、亡くなられた河野澄子さんのご冥福をお祈りすると共に、ご遺族の方に心よりお悔やみ申し上げます。

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  • buttonhole
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回答No.2

>これは既に下級審判決を受け、控訴審や上告審の途中でも可能なのでしょうか?  条文上は、時期的な制限がありませんが、例えば、結審間近に、被告人の防御活動を逆手にとって訴因変更がされるような場合、今までの被告人の防御活動が水の泡になり、実質的に被告人の防御権に不意打ちの打撃を与えることになりますので、そのような場合は、訴因変更を許可すべきではないと解されています。控訴審の裁判所は、必要な場合は事実の取調ができるとはいっても、基本的に事後審制(一審で提出された主張・証拠をもとに一審判決を審査する。)なので、訴因変更を認めるかどうかは厳格に解されるべきでしょう。上告審の場合は、法律審なので訴因変更は難しいように思います。  松本サリン事件では、確か検察官は控訴・上告はしていないと思うのですが、その場合、上級審は、原審の判決を被告人(控訴人・上告人)に不利に変更・破棄することはできませんので(そうでなければ、被告人は、怖くて上訴できない。)、被告人に不利益となる訴因変更はできないと思います。

KYOU_H
質問者

お礼

たびたびありがとうございます! >松本サリン事件では、確か検察官は控訴・上告はしていないと思うのですが、その場合、上級審は、原審の判決を被告人(控訴人・上告人)に不利に変更・破棄することはできませんので(そうでなければ、被告人は、怖くて上訴できない。)、被告人に不利益となる訴因変更はできないと思います。 あ、その規定は聞いたことがあります。 そういわれるとそうですね…。 >上告審の場合は、法律審なので訴因変更は難しいように思います。 日本は三審制だと小学校でも習いましたが、事実上は二審制なのではないかと思っています…。 しかし、上告から上告審判決まで、かなり時間がかかりますが、その間に厳格な審査が行われているのかどうか、非常に気になります。

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  • buttonhole
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回答No.1

 分かる部分だけ回答をします。 >松本死刑囚や実行犯ら(刑の確定した者、公判中の者を含めて)を、河野澄子さんに対する殺人罪に問うことはないのでしょうか?  起訴状に記載されている訴因は殺人未遂罪のはずです。訴因が殺人未遂罪になっているのに、裁判所が殺人既遂罪として有罪判決をすることはできません。そこで、殺人未遂罪と殺人既遂罪は公訴事実の同一性がありますから、検察官は裁判所の許可を得て殺人既遂罪に訴因変更をすることになります。  一方、殺人未遂罪の訴因に対する判決が確定した場合、仮に殺人既遂罪で公訴提起をしても、一事不再理効に抵触しますので、裁判所は免訴判決をすることになります。 >時効はいつになるのでしょうか?時効には「犯罪行為が完了した時点を起点とする」という規定があり、殺人の場合には被害者の死亡時と聞いたことがあります。  殺人既遂罪のような結果犯の場合、結果発生時が「犯罪の終わった時」と解されています。したがって「亡くなった2008年8月5日を起算点とするのでしょうか?」ということになるでしょう。 >また、その間に殺人罪の時効が15年から25年へと引き上げられていますが、時効は何年になるのでしょう?  難しい質問ですね。刑法等の一部を改正する法律(平成16年法律第156号)附則第3条第2項によれば、この法律の施行前(施行日平成17年1月1日)に犯した罪の公訴時効の期間については、従前の例によるとしていますが、結果犯の場合、結果発生時を基準にするということを考えれば、改正後の刑事訴訟法の規定が適用されて、25年ということになるでしょうか。 >仮に一旦時効が成立した後に被害者が亡くなった場合、その時効成立は無効となるのでしょうか?  これも難しい質問ですね。形式的に考えれば、殺人未遂罪については公訴時効が完成し(殺人未遂罪は結果犯ではないので、サリンを散布した行為時を公訴時効の起算点とするしかないでしょう。)、殺人既遂罪については公訴時効が完成していないと言うことになるでしょう。 刑事訴訟法 第二百五十六条  公訴の提起は、起訴状を提出してこれをしなければならない。 2  起訴状には、左の事項を記載しなければならない。 一  被告人の氏名その他被告人を特定するに足りる事項 二  公訴事実 三  罪名 3  公訴事実は、訴因を明示してこれを記載しなければならない。訴因を明示するには、できる限り日時、場所及び方法を以て罪となるべき事実を特定してこれをしなければならない。 以下省略 第三百十二条  裁判所は、検察官の請求があるときは、公訴事実の同一性を害しない限度において、起訴状に記載された訴因又は罰条の追加、撤回又は変更を許さなければならない。 2  裁判所は、審理の経過に鑑み適当と認めるときは、訴因又は罰条を追加又は変更すべきことを命ずることができる。 3  裁判所は、訴因又は罰条の追加、撤回又は変更があつたときは、速やかに追加、撤回又は変更された部分を被告人に通知しなければならない。 4  裁判所は、訴因又は罰条の追加又は変更により被告人の防禦に実質的な不利益を生ずる虞があると認めるときは、被告人又は弁護人の請求により、決定で、被告人に充分な防禦の準備をさせるため必要な期間公判手続を停止しなければならない。 第三百三十七条  左の場合には、判決で免訴の言渡をしなければならない。 一  確定判決を経たとき。 二  犯罪後の法令により刑が廃止されたとき。 三  大赦があつたとき。 四  時効が完成したとき。

KYOU_H
質問者

補足

 非常に詳しいお話、どうもありがとうございます。 1番目の質問に関しては、訴因変更の手続きをとることはできるということなんですね…。これは既に下級審判決を受け、控訴審や上告審の途中でも可能なのでしょうか?刑の確定していない被告人も既に、第一審・控訴審が終了して上告中です。 また、既に刑が確定している者もいるわけですが、そのような場合、刑の確定していない者のみについて訴因変更を求めることもあるのでしょうか(罪を犯した者の肩を持つわけではありませんが、公判の遅れている者だけが訴因を変更されては、不平等だと思うのですが…)。 それにしても、難しい問題なのですね…。 通常、殺人事件において、事件発生から14年も経過して被害者が亡くなるということはまずないので、法も想定していない事態なのだと実感しました。 松本サリン事件では、関与したとされる者は(殺害された村井幹部を除き)全員が起訴されているので、本来時効云々を論じる必要はありません。 また、他に7名もの犠牲者がおり、関係する被告人には相応の厳罰が下されているので、死者が1名増えたことによって判決に大きな影響を与えることはないのでしょうけど…。 (犠牲者が増えたことを軽視しているのではありません。死刑という最高刑が下されている以上、より罪が重くなったとしてもそれ以上の刑を科すことができないという意味でです。Wikiによると、松本事件の関与者で、現在も判決が確定していないのは新実・遠藤・中川・土谷の4被告人で、いずれも一審・二審で死刑判決を受けています)。 ただ、同様の事件が今後も発生しないとも限らないわけで、そういった場合、法律上はどのように取り扱われるのかということを、今回考えさせられたので、質問させていただきました。 法的な話ばかりになってすみません…。 被害者の方々には、改めて哀悼の意を表します。

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