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空集合は開集合であることの証明が納得できません

X は距離空間とする。 部分集合 U ⊂ X について,U のどの点をとっても,正数 ε が存在して,Bε(x) ⊂ U が成立するとき,U は開集合であるという。 このとき次の定理とその証明が書いてありました。 (i) X 自身および空集合は開集合である. (ii) 有限個の開集合 U1, ..., Un の共通部分 U1∩・・・∩ Un は開集合である. (iii) 開集合の族 Uλ (λ ∈ Λ) について,和集合 ∪(λ∈Λ) Uλ は開集合である. 証明 (i) X が開集合であることは明らかである.空集合については,属する点がないのであるから,開集合の条件を満たしていると考えることができる. (ii) 任意の点 x ∈ U1∩ ・・・∩ Un をとると,各 i について,x ∈ Ui である.したがって,正数 εi が存在して,Bεi(x) ⊂ Ui となる.そこで,ε = mini { εi } とおけば,Bε(x) ⊂ U1∩・・・∩ Un となり,U1∩・・・∩ Un が開集合であることがわかる. (iii) 任意の点 x ∈ ∪(λ∈Λ)Uλ をとれば,ある λ があって,x ∈ Uλ となる.このとき,ある正数 ε が存在して,Bε(x) ⊂ Uλ⊂ ∪λ∈ΛUλ となるので,∪(λ∈Λ)Uλ は開集合である. ---------------------------------- 上記の証明において、 空集合は開集合であることの証明が納得できません。 空集合は開集合であることは、開集合の定義の前提条件が成り立たなくて、偽なので、全体としては真になるのでしょうか? それとも、空集合は開集合であるというのは、定義にすべきことがらなのでしょうか? できれば論理的に詳しくお願いいたします。

質問者が選んだベストアンサー

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  • koko_u_
  • ベストアンサー率18% (459/2509)
回答No.2

>それとも物理のかぎしっぽがおかしいのでしょうか? そう。定義が間違っている。 群であるためには単位元の存在が必須です。 この定義では空集合も「群」になってしまい、明らかに都合が悪い。 定義にどのような数学的存在を含めるかは空集合を含めて、考察対象にあわせて好きに決めればよい。 qqqqqhf さんにとって空集合が「特別な存在」に見えるのでデリケートな問題に見えているだけです。

qqqqqhf
質問者

お礼

群の定義は、 演算に関して閉じている、結合律、逆元の存在、単位元の存在 ですが、本来は部分群も同じであってもいいのに、 a,b∈H ならば ab∈H a∈H ならば a^(-1)∈H と書かれることが多いのは、その定義で、結合律と単位元の存在がいえるからだと思います。 でも、それだけの定義だと、空集合も部分群になってしまうと思います。 >定義にどのような数学的存在を含めるかは空集合を含めて、考察対象にあわせて好きに決めればよい。 好きに決めるというよりも、万人にとって都合のいい決め方がほぼ自動的に決まってくると思います。 僕は今でも、空集合は「特別な存在」と思っています。 ある集合系を考えるときに、空集合を含めるか含めないかは、「定義による」ものではなく、「都合による」ものと思います。

その他の回答 (4)

  • koko_u_
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回答No.5

>できればいろいろな人の意見や、別の事例を聞きたいと思っています。 別の質問を立てたほうが良いでしょう。

  • koko_u_
  • ベストアンサー率18% (459/2509)
回答No.4

結局、当初の疑問は解決したのですか?

qqqqqhf
質問者

お礼

できればいろいろな人の意見や、別の事例を聞きたいと思っています。 例えば、ウィキペディアの「群」に次の定義が書かれています。 下記の定義では、一行目に「空でない集合 G 」と書かれていますが、それは蛇足だと思うのです。 なぜなら、(単位元の存在)が定義にあるので、空集合はそれで除外されるからです。 なぜ、一行目に「空でない集合 G 」と書いてあるのでしょうか? あと、空集合は半群であるのかどうかも気になっています。 ---------- 定義 空でない集合 G とその上の二項演算 μ: G × G → G の組 (G, μ) が群であるとは、 (結合法則)任意の G の元 g, h, k に対して、μ(g, μ(h, k)) = μ(μ(g, h), k) を満たす。 (単位元の存在)μ(g, e) = μ(e, g) = g を G のどんな元 g に対しても満たすような元 e が G のなかに存在する(存在すれば一意である)。これを G の単位元という。 (逆元の存在)G のどんな元 g に対しても、μ(g, x) = μ(x, g) = e となるような G の元 x が存在する(存在すれば一意である)。これを g の G における逆元といい、しばしば g−1 で表される。

noname#221368
noname#221368
回答No.3

 距離空間(位相空間)をやっているのであれば、線形代数はすでにご存知と思います。  線形空間(ベクトル空間)にも、良く似た例があります。0ベクトルです。0ベクトルは、任意の基底に対してもちろん従属なベクトルですが、独立と考えても論理的に矛盾しない。そこで独立かつ従属と約束するか、それは自明だとする。でも「独立かつ従属と、はっきり言う」方が、色んな議論をやりやすい。「ただし0ベクトルの場合は、~~だと考える」などと言わなくてよくなるので。  全空間と空集合は、論理的に開かつ閉な集合なので、わかりやすく空集合を、「開かつ閉だと約束する」やり方もありえます(あまり見ませんが)。 >空集合は開集合であることは、開集合の定義の前提条件が成り立たなくて、偽なので、全体としては真になるのでしょうか?  #1さんの言うように、その通りです。

qqqqqhf
質問者

お礼

そうですね。 空集合や、ゼロや、ゼロベクトルは「特別な存在」だと感じます。 なにかの定理や理論では、 空集合(ゼロ、ゼロベクトル)は除く とかかれることも多いし、 空集合(ゼロ、ゼロベクトル)も含める とかかれることも多いと思います。 ゼロを自然数に含める・含めないも、そんな気持ちなのかしら。

  • koko_u_
  • ベストアンサー率18% (459/2509)
回答No.1

>開集合の定義の前提条件が成り立たなくて、偽なので、 >全体としては真になるのでしょうか? そう。 >空集合は開集合であるというのは、定義にすべきことがらなのでしょうか? 開集合の定義は既にしたじゃない。 >できれば論理的に詳しくお願いいたします。 では開集合の定義を論理的に詳しく書き下せ。

qqqqqhf
質問者

お礼

たとえば、「部分群の定義」でググると、物理のかぎしっぽというサイトが一番目にきます。 そこでは、次のように書かれています。 群G の部分集合H が次の二つの条件を満たすとき,H をG の部分群と呼びます. a,b∈H ならば ab∈H a∈H ならば a^(-1)∈H 群G の部分群のうち,最大のものはG 自身です.また,最小のものは単位元e だけからなる群{e} です. -------------------- koko_u_さんの考えによると、これはおかしなことになります。 koko_u_さんの考えによると、空集合も部分群ということになります。 それとも物理のかぎしっぽがおかしいのでしょうか? 実際は、空集合は部分群としない考えが一般的のようです。 僕が思うに空集合の取り扱いはデリケートだと思います。 開集合や部分群といったある集合系を考えるとき、そこに空集合を含めるか含めないかは、ケースバイケースなのでしょうか? 今回の例の場合、 距離空間の開集合の定義には自動的に空集合が含まれるのでそれはそのままでよく、群Gの部分群の定義には空集合を除くと別途記述しなくてはいけないのでしょうか? もしくは、 距離空間の開集合の定義には、空集合が含まれると別途記述しなくてはいけないのでしょうか?

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