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民族浄化ってなんですか?

AMOLADの回答

  • AMOLAD
  • ベストアンサー率75% (3/4)
回答No.10

> 中国人のいったいどこからどこまでが嘘だと知っているのかが知りたいものですね。 まあ自分の民族の「偉大さ」に関しては、たいがいの「民族」はどこまでが嘘か知りません。戦前まで我が日本は神武天皇がン百歳まで生きていたとか、ずいぶん歪んだ歴史を信じてましたし、1990年代くらいまで中学校の日本史で教えていた古代史はほとんどが、今からすれば嘘です。単にほとんど資料がないなかでの推測が、その後の発掘調査でことごとく否定されたというだけですが。 中国の場合、「中華帝国」という概念がそもそも相当にフィクショナルなものであることを、1980年代くらいの中国人はある程度理解していたところがあったようですが、今はどうも「中華帝国」がリアリティであったと思い込んでいる人が多いようです。歴史教育の失敗かも知れませんが。 たとえば「チベットは中国の一部」という主張は、明や清が国内的にはそう言っていて、明の正史にもそう書いてありますが、根拠となるのは最大限に認めても「当時中国人がそう思っていた」ことだけです。明の公式記録では日本も明の属国、明の皇帝が足利将軍を「日本国王」に奉じたということになってますが、実態は正規の通商交易関係のために足利将軍が国書を送って朱印船通商を行っただけです。ましてチベットは明に国使も国書も出していません…が人的交流はかなりあったので、チベットから訪問したお坊さんを「ダライ・ラマが服従の印に」ということに明の皇帝はしていたというだけ。で、チベットがそうは思っていないことは少なくとも上層部では百も承知していたのでした。 清朝の時代は、チベットに対しては皇帝がラマ教信者ですから、檀家として保護申し上げる、的な関係でした。それを漢民族向けにはチベットを保護領として支配しているかのように振る舞っていた、という感じです。異民族の侵入でダライ・ラマが北京に避難したこともありますし。 帝国というのは実態はたぶんに「見栄」だけで持っているものですから。ある意味で現代中国の悲劇は、そういった「合意しないということを合意する」「そういうことになっているから、現実的に問題が起きない限りはそのまま放っておく」という曖昧さの余地が、西洋主導の現代政治ではなかなか機能しないことなのかも知れませんね。チベットを実効支配すること自体、無理がありすぎるのですから、北京政府も相当にやせ我慢しています。 清の衰退でチベットの実態は完全に独立国になり、それは1950年までずっとそうですが、中華民国は漢民族居住地域でさえ支配できていないにも関わらず、第14世ダライ・ラマの指名・即位まで自分たちの使節団が指導したかのように振る舞いました。まったくのデマ報道で、実は即位式に間に合ってさえいなかったのですけど。ただ記念写真を一枚一緒に撮らせてあげただけ。 中華人民共和国はあちこちで国境問題を抱えていますが、実態よりも広い領土をタテマエ、あるいは見栄としては主張する癖が必ずしも現代の国際法などにはそぐわないせいもあるかも知れません。だから領有権問題を確定するよりは先延ばしにしたがるのかも知れませんね。 日本の場合、尖閣諸島問題だとかは、結果として日本政府と利害が一致しちゃってますが。日本政府は日本政府で、その辺りを確定する議論をやる前に国際的な手続きとしてやらなければいけないことを、とくに政権与党の一部の人に気兼ねしてなるべくやりたくない事情がありますから。言うまでもなく侵略戦争とそれに伴う非人道的行為についての公式な謝罪です。 戦争責任について日本は中国に対していいわけのしようがありませんからあれを持ち出されたら反論ができません。だからちゃんと明確化しておけばいいのに、国内、というか党内事情でできない。だから国境問題で交渉しても「戦争責任カード」を中国はいつでも持ち出せることになります。国際法上はサンフランシスコ講和条約で決着がついているのですが、決着がついていること自体を日本政府はずっと曖昧にしてますから、突っ込みどころ満載。 > なるほど、学習しないのは指導してくれる人がいないからかも知れませんね。 そんなもん誰に指導してもらうものでもないと思いますけど…。学習能力というのは別に教わることではなく、自ら経験に基づいて考えて学ぶ能力のことですから。 自民族の文化的なニュアンスをいちいち「指導」しなければいけない時点で、ある意味その民族は終わってます。言外の言、無意識に共有されているからこそ「固有な文化」「民族精神」なわけで。 > チベット人の血を薄めるとは恐ろしい事を政策として行っているのですね。 「血を薄めて」とはどういう意味でしょうか? 人口の比率としては漢民族を増やすことでチベット人をチベットにおいても少数民族にすることはやってますが、チベット人の「血を薄める」ことにはなりません。ただ人数が相対的に減るだけです。あとチベット文化自体が消されていくことになってますが、これについては中国政府のやり方が乱暴過ぎるから目立っている面はあります。本当は、普通に近代化を進めるだけで、自動的に「民族固有の文化」は失われていきますから。たとえば現代の日本では、日本固有の文化は明治維新以来継続的にどんどん形骸化して失われていますし、戦後の減反政策なんて民族文化の破壊そのものです。我々自身、まったく気がついてないんでしょうが。 > 民族的には、どこからどこまで漢民族かも怪しいものですね。 かなりはっきりしてますよ。島国である「日本人」ほど明確化はされてませんが、これは世界中で見ても異様なまでに希有な例です。漢民族は比較的「民族」を構成する要件が明確な民族ですし、一方で中華人民共和国の少数民族政策は建前上は少数民族保護の要件を満たしてはいます。日本がやったような創氏改名もありません--というか「日本が今でもやってるような」といった方が正確かも知れませんが。 最近やっと緩やかになって来ましたが、たとえば在日コリアンが日本国籍を取得する際には、日本名を本名にすることはかなり最近まで強制的でした。朝鮮学校を「日本の教育指導要綱に合致しない」として正規の学校として認めないのも、少数民族政策としては相当に乱暴な部類で、人権問題として批判されても文句は言えません。少数民族の母語による教育を認めるというのは、少数民族の権利の国際的な基本ですから。中国はそんな見るからに乱暴で即座に突っ込まれる政策はさすがにやってません。 もっとも、中国の場合これはかなり形式論だけで、週に二、三回チベット語の授業をやってる程度のことですから実態は伴ってませんし、そもそも中国語による教育ですらチベットでは相当に劣悪だという報告が出てますけど。 > しかし、さすがの大日本帝国も強制中絶、強制去勢などは行っていないと思いますが。。 日本の民族政策は創氏改名と日本人化教育ですから、断種去勢は民族政策として露骨にはやってませんが、「優生保護」の理念でかなりやってました…。ごく最近でもかなり恐ろしい実例が明らかになってますよ。ハンセン氏病患者に対しての強制中絶、強制去勢は、戦後でも一部では行われていた可能性もあります。ちなみに今でも妊娠中絶の法的な要件が日本では相当に低いのは、この「優生保護」の理念が法的にはまだ生きているからでもあります。 > なるほど、ダライ・ラマ批判の押し付けは北京五輪前の中国の発言を見てもいかにもしてそうですね。 「いかにもしてそう」ではなく、事実として行っていることは中華人民共和国政府自身がおおっぴらに誇らしく宣伝してますよ。ここまで嘘であることが露骨であるのにやり続けるのは無理はありすぎると思いますけれど。ダライ・ラマが「独立は要求しない。中華人民共和国の枠内での本質的な自治を」と言い続けているのに「分離主義者」と批判したって説得力があるわけがないのですが。 まして「観音菩薩の転生」の崇拝を禁じるのは、それ自体が教義の冒涜と信教の自由の侵害なのですが、その論理矛盾自体にまったく自覚的でないのは、かなり不思議です。しかも観音様はダライ・ラマの転生が始まる前からチベットの守り本尊ですし。

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