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地球の地軸って・・
地球は、公転面に対して地軸を23,4度傾けて自転しているのではないのでしょうか? 実は、今公開している「アース」というドキュメンタリー映画で、 冒頭の地球説明のナレーションで「23、5度」と言っていました。 一緒にいた友達も、23、4度では?と言っていたのですが、 実際のところどうなのでしょうか? ちなみに、先月発行されたばかりの宇宙の本には23,44度と記載されていました。
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補足を拝見しました。 >欧米では「23と1/2度」という言い方になるので映画の中では「23、5度」が使われた。という考え方をして良いですか? その可能性はあると思います。 私はその映画を見ていないのですが,もしかしたら,「23.5」というところ,映画のセリフではtwenty three point fiveではなくて,twenty three degrees and a halfなどと言っていたりしませんか。 字幕や吹き替えのために翻訳する人が,「23と2分の1」では日本人に馴染みがないので23.5と訳す,なんてこともありそうです。 今,手元にたまたま英語の天文学の入門書(The Amateur Astronomer's Introduction to the Celestial Sphere)があったのでパラパラと眺めていたら,至る所に「23°.5」と書かれています。 そして,少し先の方に「地軸の傾き」という章があって,こんなことが書いてあります。 「…一体,23.5度の傾きとはどういう意味であろうか。 地軸の傾きは,黄道傾角ともいい,2000年現在で23°16′21″.448,すなわち23°.273である(Lang, 1992)。」 実はこの値は間違っていて,正しくは前の回答にも書いたように23°26′21″.448,これを小数に直すと23°.43929111です。(つまり,26′が16′になってしまったわけです) データの出どころであるLangの本は有名な天文学のデータ集なので(私は持っていませんが),こんな基本的な数値を間違えるとも思えないのですが,人間のやることですのでもしかしたらミスプリがあったかも知れないし,あるいはこの本の著者が見間違えたのかも知れません。 23°.273というのは,Langの本にはたぶんなくて(両方誤っていることは考えにくいから),この本の著者が(その間違った値を用いて)計算したものでしょう。 それはともかく,注目して欲しいのは,この本の著者が「23.5の正確な値は23.273である」という書き方をしている点です。 もし日本人だったら,すぐに「概数→四捨五入」と考えるでしょうから,23.273だったら約23.3になるはずじゃないか,おかしいな,と気がつくでしょう。 しかし,この著者は「23.273を0.5単位の概数にしたら,23.25よりは大きいから23.5になる」と思ったので,数の間違いに気がつかなかったのでしょうね。 日本でも2分の1単位の概数を使わないわけではありません。たとえば,「5時30分」と書いてあっても「5時半」と読んだりすることはよくありますね。 しかし,例えば「身長178.4cm」を「身長178センチ半」とは普通言わないと思います。 それに対して欧米では,1より小さい単位としてa quarter(1/4), a half(1/2), three quarters(3/4)をよく使います。 英文タイプライタのキーボードには,これらの数字が1発で出るキーがよくついていたものです。 そう考えると,映画の製作者が0.5°単位の概数で表したというよりは,参考にした天文学の本に23.5°と書いてあったというのが本当のところかも知れませんね。
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- puni2
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「どれが正しいか」という問題ではなく,基本的には「どのくらい詳しく表現するか」の問題でしょう。 たとえば,2005年10月1日に行われた国勢調査によると,日本の総人口は127,767,994人だそうですが,およその値でいうときに「約1億3千万人」が正しいか,「約1億2800万人が正しいか」ときかれても困りますよね。 それと同じようなことだと思います。 つまり, 0.5°単位で表せば(約)23.5° 0.1°単位で表せば(約)23.4° 0.01°単位で表せば(約)23.44° 1′単位で表せば(約)23°26′ 0.1′単位で表せば(約)23°26.3′ …… ということでしょう。 「0.5°単位?何じゃそりゃ」と思われるかも知れませんが,特に欧米では小数の代わりに2分の1,4分の1,8分の1を単位とした表し方をよくします。つまり,「23と1/2度」ということです。 余談ですが,しばらく前までのアメリカでは,株価も8分の1ドル単位でした。「○○工業 15と8分の3ドル」などと言っていた記憶があります。 「天文年鑑」2008年版では,23°26′17″.002となっています。 これを度の小数で表せば,23.43805611°となります。 No.2さんの回答と比べていただくと,少し小さくなっていることがわかります。 (したがって,No.1さんの回答は逆です。) 手元の天文学関係の公式集に載っている,IAU(国際天文学連合)が採用している式では,2000年から経過した時間を1世紀(36525日)単位で表した数をTとすると, 23°26′21″.448-46″.8150T-0″.00059T^2+0″.001813T^3 となっています。つまり,今のところは1年に約0.46″ずつ減っているわけです。(ただしこれは近似式であり,何千年も先になると不正確になるので注意,だそうです) あと,「公転面に対して地軸を23,4度傾けて自転している」とお書きですが,正しくは「公転面に垂直な直線に対して」23.4°です。
お礼
なるほど。どれだけ詳しく表現するか、なんですね。丁寧なご説明ありがとうございます。 結果ばかり先走って申し訳ないのですが、欧米では「23と1/2度」という言い方になるので映画の中では「23、5度」が使われた。という考え方をして良いですか?
- equinox2
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2007年の天文年鑑の値では、 平均黄道斜角(e):23°26′17″.470 (23.4386111)程度です。 どこの式かは覚えていませんが、私は惑星の位置計算などでは こんな感じで計算しています。 T = (mjd - 51544.5 + 0.00074074) / 36525.0; e = 23.4393 - 0.0130 * T + 0.0026 * Math.cos((1934 * T + 235) * DEG); mjd:準ユリウス日 通常は23.4度もしくは23.44度で良いのではないでしょうか。
お礼
難しいですね・・・。でも基本は23、4度でいいんですよね。これはあくまで日本での言い方なのかもしれませんが。 ありがとうございました。
- suz83238
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地軸が周期は4万1千年で22度~24.5度で周期的に変化するからじゃないですか?今の地軸は23.45度と言われているから、四捨五入で23.5度で、前は23.44度で23.4度だからではないでしょうか。 4万1千年で22度~24.5度の変化で計算すると、1年で0.000122度になるから10年で0.001度、だから10年昔と今ではその差が出るのだと思います。
お礼
私も始め周期的に変化するから四捨五入しているのかと思いました。しかしこの映画は10年かけて撮影したものの、実際映画を作製しナレーションを入れたのは去年、一昨年ですよね。そうすると、去年出た本に23、4度と記載してあるのになぜズレが生じているのか不思議だったのです。でも周期的に変化するんですね。それがわかっただけでも良かったです。ありがとうございました。
お礼
その考えが一番シックリします。数字に対する考え方、言い回しの違いには全く気付いていませんでした。 ご丁寧にありがとうございました。