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共有結合と融点の関係 

C Siの単体の結晶では隣り合う原子同士が共有結合で網目状に結ばれた構造になっていて融点が高い。 とありますが共有結合自体が高い融点をもたらすということでしょうか?それとも網目状に結ばれていることが高い融点をもたらすということなのでしょうか? またそれはなぜなのですか? 基本的なことかもしれませんが分らずに困っております。

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回答No.1

共有結合自体というより、共有結合の編目状なのが、高融点をもたらす要素でしょう。 窒素ガスなども共有結合ですが、もちろん室温では気体で、融点が非常に低くなっています。 固体と液体では、分子の運動エネルギーが違います。 窒素では、N-Nという単位ででたらめに動けますが、網目状になりますとでたらめに動くためには、高いエネルギーが必要になります。  水の融点が0℃です。水は共有結合ですが、さらに、水素結合も成しているので、0℃まで「高く」なっています。同族のH2Sなどは気体です。  金属結合やイオン結合のようなクーロン引力より強いエネルギーを与えられたらばらばらになりそうな結合より、共有結合は頑強ですから、そのエネルギーの高さは、かなりのものになります。  ま、例えて言うなら、紙吹雪はうちわ程度でも舞い上がりますが、同じ量の紙を丸めてボール状にしたものは、それなりに強い風でないと舞い上がらないのと一緒、ですかね。

manabibito
質問者

お礼

お返事遅れてすいません。 大変詳しくご説明していただきありがとうございます。 特に最後の例えがとても良かったです。 また機会があればよろしくお願い致します。

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  • DexMachina
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回答No.2

> 共有結合自体が高い融点をもたらすということでしょうか?それとも網目状に結ばれている > ことが高い融点をもたらすということなのでしょうか? その双方、つまり「網目状の共有結合で結ばれていること」が、高い融点をもたらします。 <網目構造だけではダメな例> 水は「分子内の共有結合(H-O-H)」と「分子間の水素結合(・・・HOH・・・HOH)」とからなる網目 構造を持ちますが、水素結合は共有結合よりもかなり弱くなります。 http://www.agr.hokudai.ac.jp/env/soilamelio/teambibai/soilwater/retentio/1water/icecryst/ice.htm そのため、温度を上げると、この水素結合がまず切断されて、分子の配列が固定できなくなる ので、炭素(C)や珪素(Si)の結晶に比べて格段に低い融点になっています。 (なお、同程度の分子量のもので比較すると、水素結合よりもさらに弱いファンデルワールス  力(→漢字の「りょく」)で分子同士が結合している場合は、融点はさらに低くなります) <共有結合だけではダメな例> ポリエチレン(-(CH2-CH2)n-)は、分子全体が共有結合で結合していますが、分子全体が ひも状(糸状)になっているため、それこそひもや糸と同じようにどこでも変形が可能なため、 やはり炭素や珪素の結晶に比べると融点は低くなります。 (実際には、ポリエチレン分子の内部でもさらにファンデルワールス力が働いており、それに  よってラメラ構造などの結晶構造をとっている部分は、ランダムになっている部分に比べて  融点(?)は高くなっています) 分子同士が規則的な配列になることで安定化した状態が「結晶」です。 この配列化した状態が安定であればあるほど、融点は高くなります。 従って、複数の結合で固定された網目構造で、かつ、その結合が強いものであれば、 それだけ融点は高くなることになります。

manabibito
質問者

お礼

お返事遅れてごめんなさい。 大変詳しい御説明ありがとうございます。 なんとか理解することができました。

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