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融解について
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物質の融解は、熱振動が粒子(原子・イオン等)の結合力(=引力)を上回ることで 起こります。 水以外の多くの物質では、固体の状態では粒子(原子、イオン等)は隙間なく 並んでいる状態と考えられます(最密充填かどうかは別として)。 これらが融解する場合、粒子間の距離は長くなる方向(=体積増加)になります。 (固体) ○○ ○○○ ○○ ↓ (液体) ○ ○ ○○ ○ ○ ○ 通常は、「熱振動による弾き合いの力>結合力による引力」となったときに 融解が起きります。 一方、ここに外部から圧力を加えた場合、圧力は粒子間の引力と同じく、 粒子間の間隔を狭くする方向に働きます。 つまり「熱振動による弾き合いの力>結合力による引力+圧力」となった 時に初めて、融解が起こるわけです。 (不等号の右辺に「圧力」が加算されるので、結果として左辺の熱振動も より大きくなる必要が生じ、結果として融点が上昇する、と) 一方、例外的な水の場合ですが、これは氷になったときに体積が増加する ことからも推測できるように、粒子(水分子)間に隙間があります。 このため、「粒子間の距離が伸びる」以外に、「隙間に粒子が落ち込む」こと によっても融解が起こり得ます。 (固体) ○○ ○ ○ ○○ ↓ (液体) ○ ○ ○ ○ ○ ○ これによって、水の場合は他の物質と違い、圧力を上げると融点が下がる、 という現象が起こることになります。
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- DexMachina
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No.3です。 > これは圧力を上げると分子間の間隔が狭くなろうとして、 > 水素結合がこわれて分子が中に入り込む=個体の状態が > 崩れる=融解ということでしょうか? はい、その通りです。 (水素結合には方向性があるので、固体(結晶)時の位置からずれると その働きが弱くなり、配列を保てなくなる(=融解する)、と)
お礼
ありがとうございました、納得のいく説明で疑問なく理解することができました。
融解する時に体積が増えるとするならば、融解にともなって外部に対して仕事を行うことになりますので、その分だけ余分のエネルギーが必要になります。 その仕事量は、増えた体積と外部からの圧力の積に比例します。 したがって、増える体積が同じだとすれば、圧力が高いほど外部に対して行う仕事が多くなりますので、融解に必要なエネルギーが大きくなります。 結果的に、高圧の方が融解が困難になります。 ただ、上の議論は少々ごまかしています。つまり、高圧での融点の上昇が説明できていません。おそらくは、融解に要するエネルギーが増えるということは、融解するときの内部エネルギーが大きいということになり、それがすなわち融解のときの温度(すなわち融点)が高くなるということにつながるのだと思います。この辺りの議論は少々あやしいですが。
お礼
回答ありがとうございます。物理的な視点ですね。
平衡状態図において、圧力と融点の関係、すなわち融解曲線の座標をチェックすればわかるんじゃないですか。そもそも、平衡状態図はそういうことを表したものですよね。 ちなみに、圧力が高くなるということは、体積を減少させる力として作用します。液体や固体では分りにくいかもしれませんし、気体ほどではないですが、圧力が高くなれば体積は減少します。 当然、融解曲線の傾いている方向によって、圧力が増大した時に、融点が高くなるか低くなるかが決まります。
お礼
回答ありがとうございます。確かに状態図を用いれば、すんなり議論が進むのですが。入試のこともあって・・・。
補足
「圧力が高くなるということは、体積を減少させる力として作用します。液体や固体では分りにくいかもしれませんし・・」 この辺が・・・いまいち不明です。これは気体をピストンつきの容器に入れて外圧を大きくしていくときの場合が固体・液体にも(わずかながら)あてはまる、ということなんでしょうか。 ただ(融解曲線が正の傾きだった場合に)この圧力増加→体積減少→融点上昇→融解しにくくなるってことは状態図でかたづけずに、別の定性的説明でできないかなぁとわからず悩んでます。。すみませんがもうすこし補足お願いします。
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