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フェルミ粒子と波動関数
フェルミ粒子の波動関数はスレーター行列式で表されますが、これは波動関数の固有状態の積の形の線形結合で表されています。これはフェルミ粒子間の相互作用がない場合にしか成立しないと思うのですが、相互作用がある場合も成立するのでしょうか?
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良い所に気が付いたと思います。相互作用がある場合でもスレータ行列式を用いる場合があります。これが何をやっている事になるのか考えてみましょう。
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- PAM123
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大昔に勉強したので、だいぶ忘れてますが、スレ-ター行列式はただフェルミ粒子の波動関数の、基底を意味してるだけじゃないでしょうか? つまり、単に多体系というだけで、粒子の区別をちゃんとする(フェルミ粒子なら粒子交換に対する反対称性を仮定しない)場合と、粒子の区別をしない(粒子入れ替えへの反対称性を仮定する)場合では、後者の方が空間が 制限される。その制限された空間の基底として導入したのがスレ-ター行列式だと理解してます、私は。 実際にHamiltonianが決まった場合のシュレーンディンガー方程式の解は その線形結合で表現されるのではないかと思います。 これは趣味の問題かもしれないですが、個人的には、スレ-ター行列式って、なんか過渡的なもののようなような気がして、あまり好きでないです。一旦は個々の粒子を区別しておいて、そのあとあらためて区別できない表現を作るというのが、どうも、回りくどいような気がして…。フォック空間で考える方がストレートで好きでした。第2量子化を知ったときには、スッキリしてていいなあ、という感想をもったものです。
相互作用といっても色々ありますが、もし物性系なら例えばハバードモデルに対するGutzwiller変分法などを勉強してみてはどうでしょうか。これはハバードモデルからモット転移を磁気秩序無しに局所相関から導くために変分関数を導入する近似です。その変分関数は(あくまでも変分関数なので近似理論ですが)相互作用があるにもかかわらずスレーター行列式に符号因子をかけたものの線形結合で表されます。 参考文献;P.Fazekas: lecture notes on electron correlation and magnetism 言葉による説明が多く、本が薄く途中式のない数式ばかりの日本語の本とは違った良さがあります。
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回答ありがとうございます。日本語の教科書はほとんどが式だけで、物理的な解釈があまり載ってないのは僕も同感です。
- ksugahar
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相互作用がある場合には、さらにその線形和を取らないといけないのじゃないかなぁ。 完全系を張っただけってことじゃない? 理解が間違っていたらごめんなさい。
お礼
回答ありがとうございます。たしかに相互作用があろうがなかろうが状態ベクトルは完全系を張ることにはかわりないですよね。もう少し勉強してみます。
お礼
回答ありがとうございます。相互作用がある場合(たとえばクーロンポテンシャル)は、ハミルトニアンのなかにその項がはいってきます。ハミルトニアンは演算子なので波動関数に作用するわけですが、相互作用の項が固有関数の積に作用するとどうなるのかがまずわかりません。本で調べてみると粒子が状態を入れ替える交換エネルギーになるらしいのですが。