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古代日本の言葉は?

j-mの回答

  • j-m
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回答No.3

結論を先に言うと「2000年前なら限りなく不可能に近い」と予想します。 ただし、沖縄地方の古語が操れるなら微かな希望はあるかもしれませんが? 日本語と同じ系統とされるのは琉球(沖縄)諸島の琉球語のみ、これは文法・音韻・語彙も日本語と類似点が多く、紀元1世紀前後の「倭人」の会話は琉球語に近いものと推定します。ただし、日本建国の7世紀からは「日本語」に変化していきます。 なお、北方アイヌ語は文法・形態が異なる「抱合語群」というらしく?、音韻に有声無声の区別が無く、語彙にも関連が薄いので「倭人」の言語と考えにくいです。実際に東北地方(蝦夷地)は9世紀始めまで「日高見国」という言語・文化の異なる「外国」でした。(ただし、「アイヌ=蝦夷」という確証はありません) 日本語の「語彙はオーストロネシア系」でこれはマダガスカル・台湾・東南アジア・南太平洋に見られる系統、対して日本語の「文法・形態はアルタイ系」でトルコ・モンゴル・満州語と共通、日本語は奇妙な混合語でです。 815年の『新撰姓氏録』20巻は抜書きで江戸期の塙保己一の『群書類従』に残っています。それには倭国領内畿内諸国に住む1182氏族の起源が「皇別(歴代倭王家)・神別(倭人貴族)・諸蕃(外人)」の3種に分類されています。 諸蕃とは大陸・韓半島から主に通商目的で来た商人などと、その諸蕃と倭人の混血子女が造る集合体で現在なら「華僑」に類似します。 新撰姓氏録による諸藩の分布は摂津・河内・和泉・大和・山城・近江で難波をとり巻く地域人口の多くは外国入植者で畿内の開拓もこの入植者が行ったと考えます。諸藩は秦・漢・高句麗・百済・新羅の系統からなり中でも「秦人(ハタビト)、漢人(アヤヒト)」が2大集団を形成していました。 唐・新羅と抗争状態に入り、何時来るとも解らない唐軍の侵攻に対抗するため倭人の諸国を統一して「7世紀後半」に国号を倭から「日本」とすることを契機にそれまで列島・韓半島・中国東北地方の(商用)共通用語であった「中国語百済方言」を捨てて、倭人の音を漢字に当てはめる新しい統一言語である「日本語の開発」が始ったらしいです。 この作業は「諸藩(帰化人)」を中心に進められたのは間違いありません。 例として ・日本最古の著書『日本書紀』のα群(14~21、24~27巻)は「正格漢文」を綴れる渡来唐人(続守言、薩弘恪)です。この(14~21、24~27巻)は中国語(漢文)の書籍なのです。 ・紀貫之は『古今集』序で和歌の開祖は「なにはづに さくやこのはな ふゆごもり いまをはるべと さくこのはな」の作者である渡来人の王仁(わに)としています。 ・『土佐日記』に日記は本来「男の漢文」で書くところだが「女だから日本語」で書いてみるという書き出しで始る。 ・『竹取物語』、『土佐日記』、『古今和歌集』『万葉集』は新造日本語の先駆的な実験だったのです。 同様のことは明治期にもあって森鴎外・尾崎紅葉・夏目漱石などの作品を誰もが読んだ理由は新しい日本語の使い方を知る為であった訳です。 http://www.geocities.jp/yasuko8787/okada-hidehiro.htm ・日本語は人造語 http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1011.html ・岡田英弘『日本史の誕生』1994 弓立社 http://www.hmt.toyama-u.ac.jp/chubun/ohno/wabun.htm ・漢文は和文で読める? http://www.amazon.co.jp/gp/product/4121015029 ・日本書紀の謎を解く http://www005.upp.so-net.ne.jp/shigas/HOMPG581.HTM ・井上ひさし「国語元年」

rpg9
質問者

お礼

詳細で専門的なご回答ありがとうございます。やはり2000年前となると不可能に近いんですね。想像するに、朝鮮半島から入ってきた言葉を当時の日本人(倭人)が見よう見まねで使うようになり、それが次第にその地方独自の言葉に発展していったのでしょう。それが日本語の起源のような気がします。当時の人たちがどんな言葉で、どんなイントネーションで話し合っていたかはやはり興味のあるところで、そこに古代のロマンがあるのだと思います。ありがとうございました。

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