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光電効果についての疑問

ある振動数以下の光ではまったく光電子が発生しないことは、光が波で あるとすると説明できず、光があるまとまったエネルギーをもつ光子で あるとして考えないと説明できないとよく書いてありますが、別に波でも じわじわ待てばいい気がします。この考え方はどうして却下なのでしょう? (よく、星がすぐに見えることで説明されますが、光電効果の実験のみで 説明することはできるのでしょうか?) また、光子で考えても、弱い振動数の光子を複数もらえば、電子は十分 飛び出せる気がします。このあたりの説明はどうなっているんでしょうか? さらに、光電効果が起きない場合、金属に向かって行った光子はどうなるのですか? 全部反射するのでしょうか? また、光電効果が起きる場合、残ったエネルギーは どこへいくのでしょうか? まさか、波長が長くなって反射して戻ってくるのですか?

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  • ベストアンサー
  • nzw
  • ベストアンサー率72% (137/189)
回答No.4

 ご推察のように、光電効果の実験からだけでは、光子の存在や、固体中の電子のエネルギーの離散化を結論づけることはできません。(重要な証拠ではありますが。)久我先生の量子光学の教科書でも触れられていますが、光子の存在を仮定しなくても、光電効果の諸現象を説明することは可能です。  光子などの新しい概念が多くの物理学者に認められるためには、他の説ではどうしてもうまく説明できず、かつその新概念で矛盾することがないという所まで、様々な実験と理論的検討がなされるのが普通です。高校の物理の範囲では、使える時間や前提知識が限られていますので、天下り的に結論を提示せざるを得なくなっています。ということで、疑問を持たれることは非常に最もなことなのですが、残念ながら、すべてを疑ってかかると膨大な論文を読まないといけないことになりますし、定説になっている部分を認めるにしても、大学で物理を専攻するぐらいの学習が必要になります。 さて、前置きはここまでで、いくつかご説明します。 No.2の方が説明されていますが、光電効果のしきい値の存在には、固体中の電子が取り得るエネルギー状態の離散化が大きく効いています。これは、真空中の自由電子と比較すればわかりやすいでしょう。固体中では電子のエネルギー状態の離散化により、一度に十分なエネルギーをもらわない限り、光電子の形で出てくることができません。一方、真空中の自由電子は、どんなエネルギー状態でも取ることができます。そのため、エネルギーが小さい光子を時間をかけて順々にたくさん吸収していき、結果的に大きなエネルギー状態になることができます。(高エネルギー状態をつくりだす加速器でつかわれている光子のエネルギー一つ一つはかなり小さいものです。) 次にエネルギーの行き先ですが、 ・空間に飛び出した電子の運動エネルギー ・金属中にまだ残っている電子のエネルギー ・金属の振動エネルギー ・波長がずれた光子のエネルギー など様々です。

j-phone-au
質問者

お礼

やはり学習範囲からくる制限があるのですね。 光電効果が粒子性の証明の手助けとなることはよくわかります。 ありがとうございました。

その他の回答 (3)

  • NAZ0001
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回答No.3

>ということは、光電効果が起きない場合は、光のエネルギーは全く >電子には与えられないということですか? そうすると光は100% >反射するのでしょうか? 逆に、光電効果が起きている場合は、 >紫外線などの光は一切反射していないということでしょうか? エネルギー順位の高い軌道に移ったのなら(励起といいます)、その分のエネルギーを吸収し、余分なエネルギーは放射します。励起できないときには、反射します。 光電子として放射されるのは、表面の電子だけですので。逃げ損ねた電子が再度軌道に戻り、吸収した光を再放出することもありますので。光電効果が起きているからといって、反射率は100%とはなりません。 >どうして光電効果の実験だけから光子の存在を立証できるのでしょうか? 先の説明で、「一度に」と書きました。特定の波長以下の光が一度にエネルギーを移すには、粒子である必要があります。 もう一度、光電効果を説明している本なりを読み直してください。

j-phone-au
質問者

お礼

ありがとうございます。 質問の仕方が悪いのだと思うのですが、私は教科書の流れや説明が 100%理にかなっているかということを知りたいのです。 教科書ですと光電効果の実験が最初に出てきて、「この実験から アインシュタインは光子を仮定した。光を粒子として考えないと 説明がつかないからだ。」とあるわけですが、エネルギー順位などの 話を出さなければ、別に光子を仮定しなくても波として説明が 付けれると思うのです。つまり、教科書として、あの順番(その 後にエネルギー順位の話が来ます)で説明をしたときに、上記の 「・・・説明がつかないからだ。」という部分は妥当かという所が あやしいなぁと思っているわけです。

  • NAZ0001
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回答No.2

電子は、特定のエネルギー順位の軌道しかとれませんので。一度に他の軌道へ移れるだけのエネルギーを得られない場合には、電子はエネルギーを吸収できません(反射します)。つまり、現在いる軌道で、じわじわと待つことは出来ないのです。 さらに。上の順位の軌道ではなく、そのまま飛び出すことがあります。これが光電子そのものです。飛び足すのに最低限必要なエネルギーを引いた残りは、電子の運動エネルギーとして吸収されます。

j-phone-au
質問者

お礼

ありがとうございます。 ということは、光電効果が起きない場合は、光のエネルギーは全く 電子には与えられないということですか? そうすると光は100% 反射するのでしょうか? 逆に、光電効果が起きている場合は、 紫外線などの光は一切反射していないということでしょうか? ところで、光電効果の実験だけでは、エネルギー準位うんうんの 話はできないと思うのですが、どうして光電効果の実験だけから 光子の存在を立証できるのでしょうか?

回答No.1

>じわじわ待てば良い気が これが起きないことを習ったのではないのですか? 振動数が低い光では、どれだけ強い光を当てても(=多数の光子をぶつけても)光電効果が起きないということから、波ではなく光量子が考え出されたのですが・・・。 分子・原子の光吸収では、高強度レーザーを使うことで、同時に2光子・3光子の吸収が起こり、それに基づいた特異な過程が起こることが知られています。 光電効果についてどうか?は知りませんけど、十分な光子密度が得られれば、質問者さんの考えているようなことが起こるかもしれません。 光電効果が起きない場合の話ですが。 反射されるかどうかは、光の波長と金属の種類で変わります。波長によっては、反射されるでしょうし、透過することも起きるでしょう。 基本的には、 光子のエネルギー=仕事関数+光電子のエネルギー となります。私は固体物性をあまり習ってないので、詳細は知りませんが、エネルギーを他の電子に与えたりいろいろややこしい過程が可能だったと思います。

j-phone-au
質問者

お礼

すみません。説明が下手だったようで。 ご回答に再度質問させていただきます。 小さい振動数の光では、じわじわ待っても光電効果が起きない わけですが、それは同時に光子も否定している気がするのです。 光子だって、何個かくれば仕事関数を超えれるわけですから これで波を否定したことにはならない気がするのです。 後半ですが、振動数によって金属内の電子と衝突(?)する確率が 変わるのでしょうか? 変わらないとすると、エネルギーが低い 光子だって、それなりに電子にエネルギーを与えるわけです。 そうすると、そのエネルギーはどこへいくのでしょうか? 単に 金属が熱を持つのでしょうか? 光電効果が起きるときには、 エネルギーの差を計算して論議するのに、起きないときには全く 教科書は触れてないので疑問に思ったわけです。光電効果が起きても 起きなくても、電子はエネルギーを得るはずです。飛び出せないと するとそのエネルギーはどうなるのでしょう?

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