- ベストアンサー
有向線分はベクトルの仲間?
高校の数Bの教科書で 「有向線分は位置と向きと大きさで決まる。」 「有向線分において、その位置を考えないで向きと大きさだけで定まる量をベクトルという。」 と記載されていたのですが このことから有向線分はベクトルの特別の場合と解釈していいのでしょうか?
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
ベクトルの仲間、という言葉使いがよくありません。 有向線分そのものはベクトルではありませんから、 ベクトルの特別の場合でもありません。 他の方もご指摘されている通り、ベクトルは「向き」と「長さ」 のみを持ったもの(矢線ベクトルとでもいいましょうか; 実際はより抽象代数的な概念にベクトルというものは一般化されます) であり、それ以外の情報は一切ないものです。 有向線分は、「始点」「向き」「長さ」と3つの情報を持ってます。 (「終点」というのもありますが、それは上の三つから自動的に決まる) したがって余分な情報「始点」というものを持っていますので、 有向線分はベクトルではありません。 逆に言うと、「始点」という情報を忘れてしまう(考えない) ならば、それはベクトルになるわけです。 以下に述べることは、無用な混乱を与えて、受験に悪影響 がある恐れもあるので、あまり気にしなくてもいいことです。 「向き」と「大きさ」だけを持ったものは確かにベクトルなのですが、 実はこれ以外にもベクトルというものはたくさんあります。 ここでは「向き」と「大きさ」だけを持ったものを 矢線ベクトルと呼ぶことにしましょう。 これとは別に、高校でも習う、位置ベクトルというのもベクトルの仲間です。 そして大学ではそれを数ベクトル、という形で一般化し、 さらに(抽象)ベクトルに一般化します。 そういった意味で、次のように言うことは正しいです。 『有向線分の始点(同じことですが、その位置)を考えないもの はベクトルの仲間(同じ意味ですが、ベクトルの特別の場合)である』
その他の回答 (2)
- ojisan7
- ベストアンサー率47% (489/1029)
似ていますね。でも、違うような気もします。やはり、教科書に書いてある通りの定義で覚えた方が良いと思います。 「有向線分において、その位置を考えないで向きと大きさだけで定まる量をベクトルという。」 と書いてあるのだから、その通りに覚えて下さい。ベクトルとするには、有向線分は「位置が」邪魔です。 数学の立場で言うならば、ベクトルとは、線形の算法(和とスカラー倍)の定義されたものであればなんでもかまいません。始点の異なる有向線分に算法が定義できるでしょうか?位置が邪魔ですね。
お礼
どうも有り難うございました。 しっかり覚えておきたいと思います。
- sanori
- ベストアンサー率48% (5664/11798)
はい。そのとおり。 有向線分の場所がどこでもよいのがベクトル。 そして、基準(始点)を(0,0)に統一して考えれば、その後、色々な計算をするときに便利なので、 (x、y)→(X、Y) という有向線分は、 (X-x、Y-y) というベクトルに対応させる、という約束事をしているわけです。
お礼
どうも有り難うございました。 しっかり覚えておきたいと思います。
お礼
詳細なご説明誠に有り難うございます。 > ベクトルの仲間、という言葉使いがよくありません。 > 有向線分そのものはベクトルではありませんから、 > ベクトルの特別の場合でもありません。 仲間なんてとんでもなく、 有向線分とベクトルは全く別物なのですね。 > 他の方もご指摘されている通り、ベクトルは「向き」と「長さ」 > のみを持ったもの(矢線ベクトルとでもいいましょうか; : > 有向線分はベクトルではありません。 > 逆に言うと、「始点」という情報を忘れてしまう(考えない) > ならば、それはベクトルになるわけです。 "ベクトルは位置を考えなくてもいい" よって "有向線分はベクトルの特別の場合" とばかり考えておりました。 ベクトルでは位置を "考えなくてもいい" ではなくて "考えてはならない" のですね。従って有向線分とは別物になるのですね。 > 以下に述べることは、無用な混乱を与えて、受験に悪影響 > がある恐れもあるので、あまり気にしなくてもいいことです。 高校を卒業して会社員しているのですが趣味で数学を勉強している者です。 > 「向き」と「大きさ」だけを持ったものは確かにベクトルなのですが、 > 実はこれ以外にもベクトルというものはたくさんあります。 > ここでは「向き」と「大きさ」だけを持ったものを > 矢線ベクトルと呼ぶことにしましょう。 > これとは別に、高校でも習う、位置ベクトルというのもベクトルの仲間です。 > そして大学ではそれを数ベクトル、という形で一般化し、 > さらに(抽象)ベクトルに一般化します。 > そういった意味で、次のように言うことは正しいです。 > 『有向線分の始点(同じことですが、その位置)を考えないもの > はベクトルの仲間(同じ意味ですが、ベクトルの特別の場合)である』 即ち、ベクトルとは2つの尺度で決定される概念なのですね。 高校生への ベクトルの説明に有向線分が登場したのは感覚的に捉えやすくする為なのですね。 何か勘違いしてましたらご指摘ください。