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儒教は政府が国民を操るために考え出した物?

日本では、儒教は道徳の手本として今での論語を引用して徳を話す人もいます。 でも、孔子の職業や時代背景を考えると人のために書いた物とは思えないようにも感じます。 論語を文学としてではなくて、経営科学・政治的な視点から研究している論文や学者、質問のタイトルのような切り口の可能性を示唆する論文や学者があれば、教えて頂けませんでしょうか。 ※孔子は弟子を抱えてキャラバン隊のように自分達をコンサルタントとして雇ってくれる政府を探して各国を練り歩いていたそうです。その過程で金銭難から飢餓状態になることもあったそうです。 そして、孔子の顧客は政府で、当時の政府は国民の事を考えるというような民主主義的発想はなくて国民を搾取して領土を広げて私腹を肥やす事ばかり考えていたはずです。 この状況下で、孔子が民のためのものを考えるとは思えず、政府が喜ぶ思想を展開せざるを得なかったのではと思います。 ※中国の古い書は、南北宋時代等で文学研究が行われる中で内容が書き換えらている事があると聞きました。孫子の兵法などは近年まで(そして今でも)正反対の解釈が世間に残っていますが、論語も同じような傾向があっても不思議は無いと思います。 ※実際に、日本帝国時代はそのような応用がされていますし。

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  • ベストアンサー
  • Sombart
  • ベストアンサー率16% (45/267)
回答No.2

 孔子の時代に「国民」はいません。そんな概念もありません。  そもそも国という語で表される概念が、現代とはまるで違います。例えば当時は城塞都市の世界ですから、一つの都市が一つの国です。  また、現代日本で言われる儒教は、朱子学の系統である陽明学が主流で、孔子の説いた内容からはそうとうずれています。  ともあれ、儒教で捉えている為政者、被支配者の切り口を簡単に述べると、人を君子と小人に分けて考えています。誤解すると思うので解説しますが、君子とは役人であり、小人とは民間人のことです。偉い人、ダメな人、という意味では、全くありません。  そして、君子には君子の規範があり、小人には小人の規範がある、ということを説くのが儒教のポイントの一つです。  君子(役人)は、天下国家を考えるべき、という規範を、孔子は説いています。小人(民間人)は、そんなことまで考えないで自らの利を追求していれば良い、せいぜい悪事は止めておけ、という規範を、孔子は説いています。  つまり、操るという話ではありません。  操るという概念で用いられてきて、今も用いられているのは、韓非子に代表される法家の思想の方ですね。

lostkid
質問者

お礼

そもそも、孔子の儒教は一般市民の道徳用ではないんですね。 かつ、自分が見聞きしている儒教は既に孔子のものとずれているんですね。 御回答ありがとうございました。

その他の回答 (4)

  • d-drop
  • ベストアンサー率22% (214/938)
回答No.5

 孔子も、その教えを発展させた儒教も、政治哲学です。  で、よりよい政治をするには、為政者自体が人格者(君子)でなければいけない、というのが、儒教の大元の発想です。この発想は、プラトンの「哲人政治」など、どこでもありますが。  個人的な感想では、搾取するためではなく、楽な生活をさせるための方法という気がします。  『孔子 孟子』(『世界の名著』中央公論社)、『朱子 王陽明』(『世界の名著』中央公論社)などの解説には、儒教の展開が簡潔に述べられています。  なお『道徳経』(一般には『老子』)も、政治の本です。  ご参考になれば。

lostkid
質問者

お礼

儒教は道徳論ではなく政治哲学なんですね。 儒教の君子的な倫理観は、騎士道や武士道ように、当時の封建社会の中では民を守る機能を大きく果たす気がします。 そもそも、現代の一般市民の生活で儒教の考えを引用する事自体が結構な飛躍なんですね。 御回答ありがとうございました。

  • reny
  • ベストアンサー率32% (81/252)
回答No.4

孔子が目指したのは「周礼」に基づく国家運営です。「礼」とは王族や貴族の日常の活動を拘束する作法であり、「慣習法」でもありました。例えば、会話も直接的な会話ではなく「詩」から引用し暗喩的な会話をします。「法は上に及ばず」とは、王族・貴族は「礼」によって拘束され、「法」による死刑ではなく自死を選ばされる、などの実態を示しています。 中国の春秋戦国時代は王族の力が衰え、「卿」「大夫」と呼ばれる上級貴族が政治の実権を握り、戦国時代に至ると更に「士」と呼ばれる下級貴族の影響力が強くなってきます。 孔子はこの「士」の階級に「礼」と言う政治に携わる為に必要な「作法=行政・交渉技術、慣習法」を伝授します。また、理想的な官僚像として「君子たれ」とくどいほど述べています。論語だけを取り上げると「君子=倫理観」が儒教の本質と思われがちですが、実際の彼の弟子の多くは戦国時代の諸国で政治顧問として登庸されて活躍しています。 また、荀子の系統からは韓非子、秦の宰相である李斯(りし)が出ていて国家運営に儒家が大変興味をもっていたことが判ります。 儒家の流れにある人物の多くは官僚政治家です。王陽明(陽明学の祖)も王安石、朱熹(朱子)も優れた官僚で任地での民政や行政に手腕を発揮しています。彼らの列伝や著作を読むと儒学が単純な倫理的・宗教的な存在ではないことが判ると思います。 日本でも故人となられましたが、安岡正篤氏などは政財界に多大な影響力を持っていました。著作物もありますので、儒教と言うより儒学者がどのような人たちなのかが判ると思います。

lostkid
質問者

お礼

君子は理想的な官僚像なんですね。それだと確かに納得です。 孔子の顧客が新興勢力(下級貴族)であれば、孔子と小人の利害も対立しないですね。 御回答ありがとうございます。

  • dulatour
  • ベストアンサー率20% (327/1580)
回答No.3

No.1です。 漢の時代に、儒教が国教化されたのは、元帝(在位前48~33)の治世ですよね。この時、儒教官僚によって行われた改革の第一は、宮廷費の削減です。 これは、古代の聖王が天下を治めたときに華美な宮廷生活はなかったという儒教思想によるものです。 まあ、釈迦が説いた仏教も、江戸時代には、民を統治するための寺請制度となっていたのですし、キリスト教も中世では、多分に統治機構の一環を果たしていたことでしょう。 そうした個々の時代の事象をとりあげて、「儒教とは・・・」というのは、どうなんでしょうね

lostkid
質問者

お礼

そもそも孔子の儒教は領主等の支配者向けで、その用途で宮廷費の削減等成果をあげたんですね。 孔子に非は無く、誤解して飛躍した応用をしている側の間違いなんですね。 御回答ありがとうございました。

  • dulatour
  • ベストアンサー率20% (327/1580)
回答No.1

どうなんでしょうね。論語を色々と解釈することはできても、孔子自体が中国古代の「周礼」を理想としているので、それから逸脱するのは、論語を題材として、自分の説を述べているだけのような気がします。 あくまで、私の主観です。(^_^;)

lostkid
質問者

お礼

御回答ありがとうございました。

lostkid
質問者

補足

○周礼は周代の官制を記した礼に関するもので、孔子は礼だけでなく道徳的な所にまで広げたのが孔子の歴史的な評価だと思っていまして、それで、この道徳的な所の方(孔子が作った現代でも一般に知られている方)に興味があります。 ○漢の時代に儒教を国教とした時代背景があり、孔子自身の言葉も後の政治の為に書き換えられていても不思議はないのではと興味があります。つまり、孔子の時代も周のすぐ後という古すぎる時代で、長い時代の中で変わっているのではと感じ、それにも関わらず現代でも時折儒教的な身分の上下秩序維持や孝行(忠誠)の考えを持っている人達がいて「とんでもない勘違い」なのではと興味がある次第です。

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