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日本国憲法について

みなさん、こんにちは。私は今、日本国憲法に興味を持ち学習しています。その学習の中でいくつかの疑問点が出てきました。どの疑問についてでも良いのでみなさんが知っている意見などがありましたら教えてください。 (1)言論の自由についてです。これはほかの基本人権(財産権など)と比較すると、相対的に手厚く保護されていると聞きました。この手厚く保護される理由は何なのでしょうか? (2)日本国憲法第9条の解釈中に「通説」と「有力説」があると知りました。これは何でしょうか?またこの二つの違いなども教えてください。 以上の二つです。意見や答えなどありましたら、色々教えてください。よろしくお願いします。

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  • nep0707
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回答No.3

(2)だけちょっと補足。 まず「通説」「有力説」ですけど、これは憲法9条に限ったことではありません。 法の解釈とは、法の意味内容を明らかにする作業を指します。 その意味内容の理解は、通常「他の法令解釈と極力矛盾のないように」 「法的にバランスが取れており」「一般常識にできるだけ背反しない」 って基準をもとに行われ、たいていそんなに何種類もの解釈が生まれることはないのですが、 それでもなお複数の解釈の可能性が残る場合はあるものです。 こんなとき、学者間で最も広く支持されている説を「通説」と呼びます。 「有力説」は通説ほど支持はされていないものの、それなりの説得力をもつ説を呼びます。 …なもんで、法解釈学の世界で「有力説」といったら 「いちばん支持されている『わけではない』説」のことですので、ご注意を。 (ときどき、引っ掛けようとして「有力説」という言葉を使う著書もあるようだから) ちなみに、9条についてはいくつかの点で解釈の分岐点があり、 ここが通説と特に政府見解の分かれ目を生んでいるのも確かです。 私の知るところでは、大きく4つのポイントがありますので、あとはお調べになってみてください。 (1)9条1項の「国際紛争を解決する手段として」の戦争、武力行使、武力威嚇の放棄  (a)「国策として」の戦争を意味する(従って自衛戦争は含まない)説=通説、政府見解  (b)戦争はすべて国際紛争を解決する手段なのだから、すべての戦争が該当、とする説 (2)9条2項の「前項の目的」(No.2さんの書かれているとおりですが)  (a)「正義と秩序を基調とする国際平和を希求」することを指す、とする説→従って、一般的動機しか指さないので、特に意味無し=通説、たぶん政府見解もこちら  (b)「戦争等を放棄する」ことを指す、とする説→戦争を目的としない戦力の保持は禁止されていない (3)9条2項の「戦力」  (a)国を外敵から守るだけの力のある組織等、とする説→自衛隊も「戦力」に該当=通説  (b)自衛のための最小限度を超える力、とする説→戦力にコントロールをかけている限り自衛隊は「戦力」に該当しない=政府見解 (4)9条2項の「国の交戦権」  (a)戦争状態になった時に国に認められる諸権利  (b)文字通り「交戦する権利」  …ただ、どちらにしても、その権利が否認されるということは、戦争時に相手国に対して何もできないことを意味するので、どちらの解釈でも結論にあまり差はないとされている。 通説的見解では、 ・9条1項は確かに国の自衛権まで放棄はしていない ・しかし、9条2項で戦力を持てず、交戦権も否認されているので、自衛のための戦争も含めて一切の戦争はできない …と理解されています。

その他の回答 (3)

回答No.4

簡単にお答えします。 (1) 言論の自由が、財産権よりも手厚く保障されているのはなぜか。 財産権は、たとえ侵害されても、民主制の過程で回復が可能です。新聞などで批判して、政治家にその侵害を是正するように働きかけることができます。 これに対して、言論の自由は一度侵害されると、その批判自体ができませんから、民主制によって回復することが困難です。 ですから、言論の自由は、手厚く保障されるのです。 (2) 9条については 自衛のための戦争ができるかどうか 自衛隊は「戦力」にあたるのではないのか について争いがあります。

回答No.2

(1)言論の自由について  言論の自由が手厚く保護されているのには理由があります。憲法とは国民の自由を守るために作られた道具です。言論の自由はその自由を守るためにとても大事なものなのです。  言論の自由が大事といっても、なんでもかんでも言いたいことを言っていいということを意味しません。 例えば、小説家の柳 美里さんが知人のプライバシーを小説の内容に書いて、プライバシー権の侵害として訴えられた事件がありましたが、そのときに柳さんが主張なさった「言論の自由」というのは言論の自由の意味をきちんと理解していません。  本来の言論の自由とは、「政治的な言論の自由」を意味します。政治への批判は自由にできなければいけないということです。政治の失敗について自由に批判ができなければ、政治家はやりたい放題ですよね。特に、民主主義のもとでは、政治家は国民に選ばれるわけですから、選挙の際にその批判材料となるものがなければ、悪い政治家であっても当選してしまいますよね。政治の清浄化のための言論の自由なので、手厚く保護されているわけです。政治が腐敗すると困るのは国民ですから、国民の自由を守るために制定された憲法において、言論の自由は手厚く保護されているわけです。 (2)9条の解釈 9条の解釈というのは、いくつかあるのです。9条というのは1項と2項からなっているのですが、1項と2項の関係・その解釈というものが問題になっているのです。  ~の目的を達するため、陸海空軍を保有しないという文言があるのですが、これを憲法は「目的の如何を問わず」文字通り軍隊の保有を全面的に禁止しているのか、それとも「~の目的を達するための、軍隊」の保有を禁止しているのかという解釈がわれているわけです。前者の解釈をしてしまうと、軍隊を保有すること自体を禁止しているので「自衛権」というのも放棄しているのではないのかという解釈も導かれます。後者の解釈であると、軍隊の保有そのものは禁止していないという解釈も成り立つわけです。

回答No.1

私も憲法は興味がある程度なので、もし、何かの勉強のために質問されているのなら期待している回答にならないかもしれませんが・・・ それを踏まえたうえで読んでください。 (1)についてですが、言論・表現の自由については、民主主義制度をとっている上で、当たり前に与えられる権利です。 自分の好きなことを考え、考えたことを自由に表現して聞いてもらう、言ったことが受け入れられるかどうかは別にして 自分の思っていることを自由に口に出せないようでは民主主義とはいえないでしょう。 それと比較して、財産権も等しく保障されるべきものでもありますが、憲法の文言の多くに出てくるように 日本には多くの人間が一緒に生活していて、一緒に生きていくうえで「公共の福祉」というものが 重要になってきます。自分の権利も大事だが、人に迷惑をかけてはいけないという大前提です。 1人のために多くの人が迷惑を被るようでは困ります。有名な判例で「奈良県ため池条例事件」というものがあります。 確かに畑の持ち主の主張は当たり前で本来なら自分の畑をどう使おうが自由ですが、そのために災害が起きたら人の命を奪いかねません。 違いについて比較するのであれば「個人の自由」なのか「公共の福祉」を考えるべきなのか。ということでいいと思います。 もし、勉強でのレポートのようなものならば、これ以上は自分で調べて勉強されることを願います。 (2)については私もよく分からないので・・・すみません。

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