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原子吸光分析について

XZ400の回答

  • XZ400
  • ベストアンサー率50% (42/84)
回答No.5

茶葉そのものですか・・・ となると湿式酸分解ですね。 因みに湿式酸分解とは硝酸や硫酸を初めとする鉱酸とサンプルを接触させて場合によっては(ほとんどの場合そうですが)ホットプレートのような熱板上で加熱して、サンプルを溶解する方法の総称が湿式酸分解です(マイクロウェーブ法の湿式酸分解の一種です)。 サンプルが有機物の場合には硝酸や過酸化水素のよう加熱によって酸化力生じる酸を利用して有機物を最終的にNOxとCO2、H2Oなどまで分解する手法です。ただ砒素(As)の場合には一般的に塩酸存在下で還元状態になると気散する性質がありますので、そのようにならないように、硫酸+硝酸で有機物を充分に分解します(具体的には硫酸白煙が出て暫く還流させます)その後、硝酸を加熱して完全に抜き(硝酸が残っていると、水素化砒素の発生を阻害するので)塩酸に臭化カリを加えて予備還元をした後に水素化物発生装置に導入して、(=塩酸と水素化ホウ素ナトリウムとサンプルを混合させて)水素化砒素として原子吸光に導入する事になります。そうしないと、通常のサンプルの導入方法で分析してもAsは感度が上がらない為です。そのような訳で、Asの前処理とその他の金属の前処理とでは前処理方法と原子吸光への導入方法が異なります。但しこれらの方法をとっても100%の回収は難しいのでサンプルに機知の量のAsのスタンダードを添加して回収率を把握する必要があります。後はCdとPbとSn(錫)ですね、となると硝酸、過酸化水素系の分解になりますが、Snが大量にサンプル中に存在していると厄介ですね。Snはコンクの硝酸には溶解しませんので前処理にコツが必要になります。 尚これらの前処理は爆弾の爆発と原理的には非常に似通っていて、それを瞬間的に酸化させるか、制御して長時間掛けてユックリ酸化させるかの違いですので、制御出来なくなったときに爆発となります。私の以前の職場では開業から約30年間で通算3度の爆発事故がありましたし、つい最近では有機汚泥を分解していて、腕を無くした分析者の方がおられたと聞いています。 充分にご注意下さい。

masia1225
質問者

お礼

XZ400さん、たくさんのご指導ありがとうございます。 素人のチームで分析を行うことになるので、知識もさることながら安全も考えて。また将来的にはかなりの分析頻度が発生するかと思うので、会社がマイクロウェーブに300万ほど投資ができないか、もう一度稟議にかけてみようかと思います。 来週の月曜日に、コンサルタントと話し合いをもつことになりましたので、XZ400さんからご指摘、ご指導頂いたことを頭に入れながら、今後の方針を決めていきたいと思います。 それとは別にGS-MSを使った、残留農薬の件もあるんですよ。頭が痛い・・・。

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