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焼入れ
noname#8561の回答
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こんにちは。 簡単な説明ですが・・・。 >割れが発生しやすいんでしょうか? まず大概、マルテンサイトの生成量が大きいからになります。 ※マルテンサイト・・・主にFeとCからなる鋼の硬さを決定する組織成分 鋼は、高温でオーステナイト(面心立方格子)と言う組織になっています。これを急冷するとマルテンサイト(体心立法格子)などの組織をつくり、焼きが入った状態になり硬くなります。マルテンサイトは体積が非常に大きいので、変態時に膨張割れ、寸法の狂いを生じます。 >水を使うのはどうなんでしょうか? 簡略的な説明になりますが、 ○水焼入れ マルテンサイトを沢山生成させ、高硬度を得るためです。(水温が60度付近を超えると焼きが入らなくなります・・・水蒸気が発生しやすくなり鋼を包むので冷却能が失われます) オーステナイト⇒焼きいれ⇒マルテンサイト ○油焼入れ マルテンサイトを作りながら、同時に粘りがあるトールスタイトと言う組織が必要な場合に使われます。 オーステナイト⇒焼きいれ⇒トールスタイト+マルテンサイト ※トールスタイト・・・粘りのある層状の組織 先の回答者の皆様とのお話の流れを察するところ、SKDを使われると言うことですが・・・ ○SKD1~3(又は1●~3●等) 3、3●とか以外は、Crが大量に入っているので、空冷で十分焼きがはいります。(これ以外の激しい冷却では危険です) ○SKD4~6(又は4●~6●) モリブデンMo,タングステンW,バナジウムVなど硬い化合物を生成するし、炭素量が少なめですが、油焼入れで十分耐摩耗性、耐熱性がでます。 率直なお話・・・鍛造プレスしないで、素材を研削で整形して焼きいれすれば、案ずるより割れにくいと思います。前者の空冷の場合は、焼入れ温度から炉の外に出し、土間においておいても焼きが入ります。後者の油冷の場合はてんぷら油かエンジンオイルを40度に熱し、それに漬けます。 問題は1100度付近、白熱直前まで昇温させるので、コークスや閉鎖的(カマクラ状)な耐火煉瓦の炉が必要です(個人的にやってみる場合)。また、内部まで十分温度を均等に熱し、温度を維持する必要があります。 私の場合、昔取ったきねづかで、工具とかを作りますが、ハイス鋼、ダイス鋼共にクロムが入っているので、温度管理をクリアーすれば焼きが入りやすく、成功率は高いと思います。(SKD系も使いました) 問題は、質問者さんの作品のクオリティーだと思います。工業学術レベル、個人使用。また、金型、工具、刃物。(その為自信なしです) #4.5さんのおっしゃる通り専門書を参考にしたり・・・、 現場使用で割れにくい改良鋼種(KD等)が沢山出ているので、鋼材店で相談したらいかがでしょう?(高価なものですし)
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R-TANAKA 様ありがとうございます. たいへん詳しく書いて頂いてありがとございます. 勉強になりました.