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宮沢賢治<青い槍の葉>の解釈
noname#11434の回答
![noname#11434](https://gazo.okwave.jp/okwave/images/contents/av_nophoto_60_1.gif)
だから、おたまじゃくしだって(笑)。 mocharieさんの数々の「まわり燈籠」の引用には本当に感心したし、「ああ、賢治が好きなんだなあ」って思いました。「まわり燈籠」という言葉だけで、こんなにいくつもでてくるなんて、すごく読んでらっしゃるんでしょうね。 それから、お日様が翳ったり照ったりするのが、燈籠のイメージと重なっているのなんて僕はそこまでとてもとても気がつかなかったから、「なるほどなあ」とすっかり感心してしまいました。 でも、質問の箇所については、まだ少し読み違えてらっしゃるんじゃないかな?(もちろんそれは僕も同じかもしれませんけどね) まあ、一つの意見として聞いてください。 引用された雑誌の発表形のほうをもう一度見てみましょう。 雲が切れたかまた日がそゝぐ、 泥のコロイド その底に 黒くおどりは ひるまの燈籠、 土のスープを 呑むからす。 >そして、そのような広大な営みをする空の下に、泥のコロイド(=田んぼ)があるということかな。 まず、読点を見てください。「雲が切れたかまた日がそゝぐ、」で一回切れて、「泥のコロイド その底に 黒くおどりは ひるまの燈籠、」までが一続きです。 そして、「土のスープを 呑むからす。」となっています。ですから、「雲が切れたかまた日がそゝぐ 泥のコロイド その底に」とつながっているのではないんですね。 それから、「泥のコロイド=田んぼ」ではありませんよ。 水の張った田んぼを近くで見たことないんでしょう? 稲(ここでは苗ですが)の根元までを浸す水はけっこう深くて、また、とても澄んでいます。で、その澄んだ水を通して、底の方のやわらかい泥(コロイド)がくっきり見えるんです。もちろん、タガメやおたまじゃくしなど、水中の生き物が、そのコロイドの上に影を落としながら泳いでいるのもくっきりと見えるんですよ。コロイドというのは、ホットケーキを焼くのに解いた小麦粉のようなトロトロっとした感じのことです。 ですから、「雲が切れたかまた日がそゝぐ、」そうしてさしてきた日の光は、水面を照らし、苗を照らし、そうして、水の底の方にあるとろとろとした泥の上にまで届いて、水の揺らめきや、泳ぐ生き物たちの影を「燈籠」のように映し出している。そこのところまで作者は見ているんだと思いますよ。「やまなし」を思い出していただければ、その「みなそこの情景」を思い浮かべられるでしょう?
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