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宮沢賢治<青い槍の葉>の解釈

noname#11434の回答

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noname#11434
noname#11434
回答No.2

はじめまして。 手元に詩集がなかったので、ネットのページで読みました。まずは、すばらしい詩を教えてくださってありがとうございました。(賢治は昔から好きなのですが、その割に多くを読んでいないのです) 雑誌発表時に「挿秧歌」と副題が附されているので、田植えの風景を歌った詩なんですね? それで、ご指摘の箇所は、ここですね。 雲がきれたかまた日がそそぐ 土のスープと草の列 黒くおどりはひるまの燈籠(とうろ) 泥のコロイドその底に …それで、何度か全篇を読み返しているうちに、急に思いついたことなのですが、「黒くおどり」と表現されているのは「おたまじゃくし」のことなのではないでしょうか? そして「燈籠」は、「廻り燈籠」(まわりどうろう。「走馬灯」ともいいます)か、それに近いイメージではないかと思いました。 と言うのも、私は田植えの経験はありませんが、子供のころ住んでた近くに田んぼがあって、よくそこらで遊んでたんです。 春になると辺りいったいレンゲが咲いて、それから四月から、五月ころにかけてだと思いますが(ですから田植えの季節にも大体あっています)、田んぼの中はおたまじゃくしでいっぱいになるんですよ。 田んぼのきれいにすんだ水の中をちょろちょろ泳ぎまわって水面に来て空気を吸ったり、水底に潜っていっては泥をぱくついたりする影法師が、水の底の泥の上にきらきらきらきら映っていました。 ですから「黒くおどりはひるまの燈籠」というのは、たくさんのおたまじゃくしが田んぼのすんだ水の中をちょろちょろちょろちょろ泳ぎ回っている姿がまるで踊りを踊っているようで(もしかしたら、もう手足が生え始めたやつもいたかもしれません。それならほんとに踊りですね)、そのいくつもの影法師が「泥のコロイドその底に」ゆらゆらと写っている様子が回り燈籠を見ているようだよ、と言っているんじゃないでしょうか…。 一つの意見として参考にしてみてください。 きっと、田植えをしたことのある人には、この詩の色々な細部がすみずみまでツーカーでわかるのかもしれませんね。賢治も割りと当たり前のつもりで書いていたりして… 書いたことでご不明な点がありましたら、どうぞまたお尋ねください。 (ご存知のところもあるかと思いましたが、この詩を読みながらいくつか見つけたページを挙げておきます。こちらもよろしければ参考になさってください) それでは。 http://www.ihatov.cc/haru_1/026_1.htm http://www.moko-moko.com/otamajyakusi http://www.acl.ec.musashi-tech.ac.jp/~imai/news(o).html

misa1032
質問者

お礼

fieldsさん、ありがとうございました。 お礼を言って頂いて、かえって恐縮しております。 水面を通してゆらゆら揺れ動くおたまじゃくしが、 生き生きとして、しかも燈籠を見るかのような自然そのものがもつ美しさ 視覚にうつる様子、とても素敵ですね。 ごもっとも!と膝をうってしまいたい気分でおります。 まるでその風景が浮かんでくるような、 ほのぼのとした情景描写もありがとうございました。

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