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臓器移植について
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まず最も大きな要因は#1の方が言われる通り、日本人と欧米人の「死体」に対する考え方の違い(宗教観)にあるでしょう。欧米人は人を「魂」で捉え、肉体は「魂の入れ物」と考えますが、日本人の場合、「魂」と「肉体」はほぼ同一に捉える傾向があります。 しかし近年の欧米各国での臓器移植の普及から、日本人の中にも臓器提供に積極的な考えを持つ人が増えてきました。ですが、家族全員が同じ考えを持つかという点では、かなり難しいといえます。 臓器提供意思表示カードがこの対策として提案され、一般に配布されてきましたが、まだこれを携帯する人が数的に多いとは言えません。さらに臓器提供に際しては、やはり本人の意思以外に、家族の意思も加味されてきます。 そして、次に脳死判定基準(特に子供)の相違があります。子供に対する脳死判定の実行および移植臓器摘出に際しては、親族にかなりの抵抗があるのは、日本人であれば想像は容易ですよね。特に子を持つ親としては複雑です。 これらが日本の臓器移植の現状を困難にしている主要な要因ですが、欧米以外の経済的に貧困層が多い国では、生活のために臓器を売る人も多いため、違った意味で普及率が高い事も考えられますし、世界的に同じ尺度で評価するのは難しいですね。 ですが、このように宗教観が複雑に入り混じる現在の日本で、臓器移植が実行されるようになったことは非常に大きな一歩といえます。まだまだ臓器移植に関してはバイオエシックス(生命倫理)の点でかなり論議がなされておりますが、この先も考えると、やはり臓器移植普及率の点で日本が欧米に追いつくのは難しいでしょう。
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- kaleen
- ベストアンサー率30% (77/250)
海外とは米国ですか? 先の方々が述べられた体と魂に関する考え方の違いの他、 日本での医療の問題、つまり ・インフォームドコンセントの言葉ばかりがメジャーになったが、実際にはカルテ の完全開示も、患者の権利が守られる法律も全く整備されていない現状では移植 を受ける人(レシピエント)、提供する人(ドナー)の権利が守られる保証がな い。 ・日本での脳死判定がずさんであるため、公正で適切な臓器移植が行われる保証が ない(と少なくとも国民には思われている)。 ・ドナーカードを持つと救急救命措置の手を抜かれてしまう。 ・潜在数も含めたレシピエントに対し、ドナーの絶対数が不足(これは米国も同 じ)。 ・体制の整わない中で多くのものが犠牲になる可能性のある臓器移植よりも、不慮 の事故を防ぐことで死亡者を少なくする。レシピエントとなる対象者はそもそも 状態の悪い方が対象であり、期待できる移植での延命効果にまだ疑いがある。 以上、もちろん素人ですので、反対派の考えを並べてみました。 ちなみにわたしはこの本で「とりあえず日本ではしない」派になりました。 観念的な話は個人的には納得しにくい部分も多かったですが、一医療者の方にも 反対意見があるという面では参考になると思います。 吉本隆明・近藤誠・宮崎哲弥・中野翠ほか著,「私は臓器を提供しない」,洋泉社,2000
- nobor3
- ベストアンサー率16% (68/404)
欧米人は日本人に比べて、死体を単なる物体としてみる傾向が強いため、臓器移植に対する嫌悪感が少ないんじゃないでしょうか? それと、昔日本で、「和田移植」って言う事件がありまして、大問題になりました。まだ生きていた可能性の高い人の心臓を、移植の必要が無かった可能性の高い人に移植してしまい、結果的にどちらも死んでしまいました。その事件の後遺症もあるんじゃないでしょうか? 僕個人としては、脳死判定にイマイチ信用が置けません。脳がドロドロに融けた状態になっているのを確認してからやってもらえばいいんですけど、移植したいばっかりにいいかげんな脳死判定をされそうで恐いです。この辺の事情は立花隆さんの「脳死」を読んでいただくと分かりやすいと思います。
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