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柳田国男と南方熊楠の知名度について
今までずっと「柳田国男は日本民俗学の創始者だから知名度が高いだろう」というイメージでしたが、前週友達と「幻想文学」について語り始めまして「遠野物語」まで及ぶ場合、意外的に遠野物語と柳田国男の事が知らない人はほとんどでした…本当にびっくりします。一般人の中にはそんなに知名度が低いですか…私は民俗学とか人類学とかいつも大好きですから現状があまり分かりません。 そして南方熊楠の事も同じです。知る人が少ないようですね…ネットで検索してみると「科学」や「学術」などの彼の研究成果に関わる事が多いですが、本人と言えばほとんど「奇人変人」というイメージでしょうか?そして南方の事は孫文や柳田国男の余談として論じられた事が多すぎて本当に悲しい…柳田国男よりも好きな学者ですので、彼の知名度について知りたいです。誰か教えていただけませんか?
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- staratras
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柳田国男については、昔から山川出版社の高校日本史の教科書《例えば回答者が使った「精選日本史(昭和47年)や子どもが使った「詳説日本史(2007年)」》に太字で登場しますので、ある程度の知名度はあるでしょう。もちろん「高校で日本史は必修ではなかった」とか「教科書に出ている者は全て有名人なのか」というツッコミはご勘弁を…。 一方の南方熊楠は、柳田とは知名度が異なり、特に若い世代ではほとんど無名で「知る人ぞ知る」という存在でしょう。多種多様な活動をした人なので、「存在を知るきっかけ」は今もかなりありそうですが。 余談ですが回答者の世代は「遠野物語」の存在を、70年代に若者の間でよく読まれた吉本隆明の難解な「共同幻想論」で知ったという人が結構いました。現在「共同幻想論」などと言っても「何?それ?」でしょうけれど、「遠野物語」の方は今でもそこそこは読まれていそうで、柳田国男の知名度を考える上で参考になりそうです。
- ichikawa2017
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>一般人の中にはそんなに知名度が低いですか… 知名度をどこまでとするかで変わります。 政治や経済に興味は持っても民俗学に興味を持つ人は少ないかと思います。 >私は民俗学とか人類学とかいつも大好きですから現状があまり分かりません。 入学試験でも歴史学や考古学に関連する問題はあっても民俗学に該当する問題は極めて少ないかと思います。 結果的に民俗学を積極的に学習する生徒は少ないかと思います。 >本人と言えばほとんど「奇人変人」というイメージでしょうか? 奇人変人というよりも相手の社会的地位や権威に構わず学問的に論破していたことが変人とされたのでしょう。 服装や社会的儀礼に無頓着だったことが奇人とされたのでしょう。 >「科学」や「学術」などの彼の研究成果に関わる事が多いですが 南方熊楠が活躍した時代の直前までは自然科学分野が現在のように細分化されずに博物学として一括されていました。 博覧強記だった南方熊楠は現在で言えば環境保護運動のような分野へまでも関与していました。 このように活動域が広かったことから学問分野が細分化された現在では帯に短したすきに長しという状態になります。 生物学の中の地衣や菌類の分野で学問の範囲内に収まることから彼の観察記録が取り上げられます。 >南方の事は孫文や柳田国男の余談として論じられた事が多すぎて本当に悲しい やむを得ません。 南方熊楠自身の価値観も影響しています。 「権威」というものを毛嫌いしていて学術論文を全くと言って良いほど書きませんでした。 後世の専門家が論文を書く際に南方熊楠の観察結果などを引用して始めて氏の業績が知られるようになったのが実態です。 南方熊楠自身世の中に知られようなどという意識が皆無だったことから彼の意志を尊重する人達が語り継がなかったためでしょう。 >柳田国男よりも好きな学者です 柳田国男は日本の民俗学の創唱者であることは認められていますが、彼の学説の大半は現在の民俗学学会では否定されています。 自らが立ち上げた学会で否定されるというのは極めて珍しい現象です。 柳田国男は明治政府の下級官僚であったことから、明治政府が推進する神道を重要視して仏教の影響を意図的に排除していました。 これが結果的に現在の学会から批判されることになりました。 「遠野物語」も地元岩手県の佐々木 喜善が取り纏めていたものを柳田が書籍として出版したもので柳田自身は現地を調査していません。 >彼の知名度について知りたいです 地衣類、早い話がカビやコケのことです。 これに興味を持っている人は極めてまれでしょう。 京都の苔寺に関心があっても生物学的な視点で苔を観賞している人は極めてまれでしょう。 南方熊楠に関して纏まった紹介がされるのが生物学の世界が主であることから知名度が高い人物とは言えないと思います。
- eroero4649
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柳田国男は「遠野物語」を知らないとなかなか知らないでしょうね。私も遠野物語で知りました。というか、遠野物語以外は読んだことがないです。民俗学というのもを確立させた人だとは思いますが、民俗学というもの自体がそんなに世に知られていませんからね。 南方熊楠となると、もうマニア向け、カルト向け、サブカルチャー好き向けって感じですね。そもそもこの人が何をやった人なのか、簡潔に説明できる人は誰もいないと思います。現代の南方熊楠ともいうべき荒俣宏氏が「やっていたことがあまりに広範すぎて、どんな人なのか説明できない」というほどですからね。私もどんな人物なのか非常に興味を持っていますが、カルトすぎてよく分からんです。
- nekosuke16
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柳田国男、南方熊楠、双方共に知ってますよ。 特に、日本人の由来や、精神文化には興味があり、そうした中で、当然のことながら民俗学にも関心がある。 柳田の本も何冊か持っております。 ただ、知名度となる、それは別の話であり、現在の理系志向、未来志向、最新志向の中で、南方のような生物学的な志向に対しても、古いものに関しては、過去の遺物的な古い文献程度の扱いなのかもしれませんね。 柳田も南方も、それぞれの道における日本の礎を築いた名士でありながら、時代の潮流の中で、その名は徐々におぼろげに失われていく。 ただ、貴方を含めて、彼らの意思と功績を讃え、継承する人間がいる限り、忘れ去られるような人たちではない。 ゲーム三昧の若者達には無縁の彼らであっても、日本史上に燦然と輝く存在であることは間違いのない事実だと思いますよ。 知名度など気にすべき問題ではないですね。
- g27anato
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文学に疎い一般人の一人として… 「柳田国男」 …文学系の著名人という程度の認識です。 違う分野で「武蔵野(?)」(随筆?)の作者として先に覚えていた「国木田独歩」と、頭の中で名前が被ってしまいます。 「東野物語」(地方民俗小説?)と繋がったのは最近です。 (どちらの作家も作品も、人物や作品の中身までは知識が及んでいません。) 「南方熊楠」 …個人的には「学者」という認識ではありません。 地域の自然を独自の観察と深い洞察力で積み重ねた研究が学術的にも認知されたことから、第三者が「学者」として位置づけたものと思っていて、 実態は物事を観察から独学で読み解く事に力を注いだ、偏屈な「研究者」という認識です。 (自然観察という面では、ファーブルとイメージが被ってます。) その他に間違いでなければ、当時の海事(船旅か海軍)に某かの関連があったという記憶もうっすらと有ります。 …いずれも名前だけは知ってるという程度の知識ですが、 これでも世間一般に普通と思われる人と比べたら、浅いながらも多少は広い知識を持ってるほうだと自認して(うぬぼれて)います。 一般の知名度という事でなら、 某かの興味が無ければ、「それ誰?」と聞き返す程度の知名度ではないでしょうか。
- tzd78886
- ベストアンサー率15% (2590/17104)
全ての人が知っているなんて人物は天皇くらいのものです。テレビを見ない人は有名芸能人だって驚くほど知りませんし。