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ヘーゲルの主張について。

koosakaの回答

  • koosaka
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回答No.1

弁証法・ダイアレティックは、古代ギリシャでは、弁論術、議論法、修辞法・・・・などと言われ、アテネの広場・アゴーンという場所で「民会」が開かれ、そこで市民が討論する技術のことを言います。 市民はみんなシロウトだったので、その人たちに弁論術などを教えたグループを「ソフィスト」と言っていました。 ソクラテスも、その「ソフィスト」の一員でした。 「ソフィア」とは知を愛するを意味し、「ソフィスト」とは、知を愛する人、それが後に「フィロソフィー」と言って哲学を意味するものになりました。 哲学は、その「ソフィスト」から始まったんです! アリストテレスは自分の三段論法の論理は必然的だが、弁証法は蓋然的といって、ちょっと軽蔑的に見ていました。 蓋然的とは、そうなる場合もあるし、そうならない場合もある、ということ。 ただ、民会という議論で相手を打ち負かせばいいんだから、蓋然的であっても良かったんです。 だから弁証法は「説得術」と言ってもいいものでした。 人を説得させられれば、たとえそれが間違いであっても、いいんです。 「ソフィスト」というと、後世「詭弁術を駆使する人」と言われましたが、ヘーゲルもそういう面があります。 マルクスはヘーゲルの弁証法を「誤魔化しだ!」と言っています。 で、前置きが長くなりましたが、合理性とか、自由というのは、彼の生きた時代、啓蒙主義の時代の理念でした。 物事を機械的・合理的そして理性で考えたのが、啓蒙主義。 そして自由の理念というのは、フランス革命の理念でした。 そのヘーゲルの生きた時代の理念を人類にまで敷衍し、人類の歴史は自由の理念の発展の歴史と言いました。 そんな根拠はありませんけど、ヘーゲルの生きた時代の価値観というか、世界観を人類の歴史にまで拡大して、人類の歴史は自由の理念の発展である、と言ったわけです。 まあ、歴史主義の思想ですね? 人間の思想は、その時代にしか適用できない、他の時代には適用できない、というのが歴史主義の考え方です。 歴史相対主義! ヘーゲルは自分の時代にしか適用できないのに、人類の歴史にまで拡大したわけです。 マルクスも同じで、人類の歴史は階級闘争の歴史と言いましたが、資本家と労働者がいたのは、マルクスの生きた時代だけ! 資本主義の時代だけなのに、それを全人類の歴史にまで拡大しました。 だから弁証法というのは「詭弁」と同じです!

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