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月と地球の距離の測り方
ニュートンやガリレオは、どうやって月までの距離を推測したのでしょうか? 万有引力や重力があるという事が分かっていたとしても質量が分からないと対象との距離が分かりません。 古典的な測量方法でどうやって長距離までの長さを計ったのか知りたいです。
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月は天体の中では比較的地球に近く、望遠鏡が発明される以前の肉眼観測の時代でも視差(離れた2地点から見たときの見かけの位置の差)が測定できました。このため古代ギリシャ時代から初めは大まかに、後には次第にほぼ正しく月までの距離が計算されるようになり、ガリレオやニュートンの時代にはすでに正しい距離の値が広く知られていました。 ガリレオが望遠鏡で初めて月や木星、銀河などを観察した報告である「星界の報告」(1610年)の初めの方には、望遠鏡で月を見る効果(利点)として「地球半径の60倍も離れている月の本体が、わずか2倍しか離れていないように近くにみえる。美しい、心をそそる事実ではないか」とほぼ正確な月までの距離が説明なしに書かれています。(引用は岩波文庫版13頁) 最初に、地球から太陽までの距離と月までの距離の比を計算したのはアリスタルコスで、紀元前3世紀ころのことです。アリスタルコスは月がちょうど半月に見える時には、地球から見た月の方向が太陽と月の中心を結ぶ直線に垂直であるべきことを指摘し、その時の月の太陽からの離角を測定することによって、月と太陽との距離の比を計算しようとしたものです。これは(正確に)図に描いてみるとわかりますが、極めて細長い直角三角形になりますので、離角は90度にわずかに満たない角となり、その測定誤差が大きく影響します。このためアリスタルコスが得た結果は「太陽は月の20倍遠くにある」という真の値(約400倍)とは大きく異なるものでしたが、太陽は月よりずっと遠くにあるということは認識されました。 月までの距離をほぼ正しく求めたのは紀元前2世紀に活躍したヒッパルコスです。ヒッパルコスは「異なる2地点での日食の観測結果を用いる方法」と「月食の際の地球による円錐状の影を利用する方法」という原理が異なる2つの方法で月までの距離を求めました。このうち理屈がわかり易いのは前者で、「理科年表オフィシャルサイト」(国立天文台)には次のように説明されています。(以下引用) 月までの距離の測定方法としては、ヒッパルコスが紀元前に日蝕を用いて行ったとされる方法が有名です。ヒッパルコスは経度の同じ地球上の 2 点から日蝕を観測しました。そのときの太陽の隠れ具合から月を見込む角度 (視差)を求め、幾何学的考察によって月までの距離は少なくとも地球半径の 59 倍であり、最大でも 72 と 2/3 倍であるであると結論づけました。これは実際の値である地球半径の 60 倍を含むものであり、当時としてはきわめて正確であったことがわかります。(引用終わり) なおこの月の視差の測定はガリレオやニュートンの時代以降も行われ、1751年にはフランスのラランドとラカイユという2人天文学者が、それぞれベルリンと南半球のケープタウン(喜望峰)に分かれて月を観測して精密な値を求めています。現代では月に設置された反射装置に向けてレーザー光を送り、これが反射して帰ってくるまでの時間を精密に測定する方法(月レーザー測距法)で月までの距離がさらに正確に(数センチの精度)で求められています。
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- nagata2017
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三角法による測定。 地上の離れた二点から見上げた月と地面の角度を測り 二点間の距離を測る その数値を使えば 三角関数で計算できます。 ちなみに 恒星の距離も同じ三角法で測定しました。 この場合の二点は 夏と冬といった二点。 つまり太陽のまわりを公転している 反対の点から測定した数値ということです。地球と太陽の距離の二倍の二点。
- skydaddy
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中世ではなく紀元前の内容ですが、大きな違いはないと思われます。 1)最初に地球の大きさを知る。 夏至の日に、井戸を使って陰の出具合から緯度を推定。 これを2つの地点で行って、その2地点の距離と緯度の差から地球の外周が判ります。この外周から地球の直径が判ります。 https://www.youtube.com/watch?v=Rq1Wnth6cos 2)月食の際に地球の陰が月の何倍であるかを観測します。地球の陰は、太陽が十分遠いところにあるので平行光でできた陰と考えることできます。これらと#1の結果と合わせて月の直径が判ります。 https://www.youtube.com/watch?v=jYh0oe7Yozc 3)大きさが判っているコインで満月が丁度隠れる距離においたとき、目とコインの距離を測ります。コインの大きさ、月の大きさ(#2)、コインと目までの距離が判っていれば、比例で目から月までの距離が算出できます。 https://www.youtube.com/watch?v=A1puzz2Xk20 Youtubeの説明は英語です。まあ、図を見ればなんとなく判りますが・・・
- h_ishikawa
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ヒッパルコスが紀元前に日蝕を用いて行ったとされる方法が有名です。 ヒッパルコスは経度の同じ地球上の 2 点から日蝕を観測をして、そのときの太陽の隠れ具合から月を見込む角度 (視差)を求め、月までの距離は少なくとも地球半径の 59 倍であり、最大でも 72 と 2/3 倍であるであると結論づけました。 これは実際の値である地球半径の 60 倍にほぼ一致します。