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なぜフルレンジユニットのf0が低いのか?
- 大口径のウーハーユニットは入力が大きいから大きな低音に利用価値があるが、小口径の耐入力の小さいウーハーユニットの利用価値が分からない。
- フルレンジユニットは小さい口径でも低い周波数を鳴らすことができるが、大口径ウーハーユニットはより大きな出力が可能。
- PA現場などで大きい出力が必要な場合はウーハーユニットを使用し、部屋用スピーカーなどの場合はフルレンジユニットを使用することが適している。
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こんにちは。 『同じ50hzでも大口径ウーハーは大きく出せる、 フルレンジはf0は低いけど大きく出力できないという見方ですか?』 これは、大当たりです。 50年前にもこんなスピーカーがあり、出せる音量的にPAには使えませんけど結構人気もありました。 http://audio-heritage.jp/GOODMANS/unit/axiom80.html 小口径フルレンジでf0 20hzも、製作不可能ではありませんが、大音量が必要ならどうにもならない問題があります。 過去の質問 http://okwave.jp/qa/q9213209.html の回答にも書きましたが、 『同じ音圧を出すには低音程 振幅が大きくなります。 大まかには、振幅×周波数 が一定 と考えて差し支えありません。』 この問題が避けられません。 50Hzと5KHzを同一のスピーカーで同音圧(音量)で出す事を例にとると、50Hzでは5KHzの100倍の距離を前後運動しないと同じ音圧に成りません。 小口径で低音を出そうとすると、どうしても最大音量を小さくするしかありません。ウーハー専用でもフルレンジでも同じです。 現在のPAでは50Hzで130dB/m程度が要求されるようになってますので、これを実現する為に15インチでプレート厚(これが有効な振動距離ということになる)1インチ(25.4mm)が標準的なPA用ウーハーになってます。当然振動板外周のエッジの幅も20mmを超えます。エッジ幅が少ないと振動板の前後移動幅を制限してしまいますものね。 ま、百歩譲って、このエッジを20cmスピーカーに使ったとすると振動板直径は20cm-4cm=16cm、エッジ面積:振動板面積は9:16で3割以上が正常なピストン運動をせずに歪み音を発するエッジという事になります。この計算をすると38cmでも約2割がエッジになるのですけど、口径を小さくする程急激にエッジの占める割合が増える事は想像できるでしょう。 でも、このエッジの音を逆手に取った製品も存在し、結構成功してます。小口径を複数並べたPA用スピーカーが有りますし、ヘッドフォンでは本来エッジである部分を積極的に聴かせる物も有ります。大きな音が抑制されて強弱差が縮まったり、歪みっぽく、鋭い音が出にくかったりすることを魅力に置き換えて、耳当たりが良く、太い存在感のある音で音楽バランスもまとまり良く、今まで埋もれていた微細な音が聞こえるなど利点に変えます。 コンプレッサーを駆使してもなかなかうまくできない騙しのテクニックをスピーカーがやってくれる訳ですね。ただしある程度の音量までという条件付きです。 小口径フルレンジでfoが著しく低い製品は50Hzあたりの音圧が中域1KHzあたりに比べてダラ下がりで10dB以上低い製品も珍しくないようです。必然性の結果でしょうけど。 そういう特性のスピーカーでシステムを作るに当たって、どういうキャビネットにするかが重要になり難易度はとても高いと思います。容易には良い音を聞かせてくれない、自作マニアにとって挑戦し甲斐のある(険しい山ほど登りがいがあるという登山家に似た心境で、製作過程の苦しみを楽しむ)スピーカーという商品価値に成るのでしょう。 一方、小口径で耐入力の小さいウーハーユニットは、多分安価で初級の自作マニアでもある程度まとまりの良い音が出るシステムを作りやすいと思います。でもどちらもPAには向きませんね。 foとか30Hz~20KHzなどという数値データだけ見ていてはまともなシステムは作れません。 それよりは100Hz~10KHzのグラフをしっかり見る必要があります。周波数特性・インピーダンス特性、できれば30度60度の指向特性などをウーハー候補とツイーター候補を見比べて、どこでウーハーとツイーターをクロスオーバーさせるとどういう特性(繋がり)になるかなど、グラフから完成ビジョンを貰う訳です。この音域が充実してないと、いくら超低音が出たり高音が伸びても、使い物になりませんから。 どうにも使い物にならない、なんじゃこりゃ市販スピーカーも過去に見たことはあります。PAスピーカーの設置方法自体が音の物理を無視したなんじゃこりゃの時代もありましたし。業界やプロもそのような失敗を通過して今日に至ってます。今、そのなんじゃこりゃという失敗を経験できるのは主にスピーカーを自作する人達です。 どうも、今、違う方向に目が向いていらっしゃるように感じます。 楽しんでいらっしゃるのなら、それはそれで良いのですけど。
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- iBook 2001(@iBook-2001)
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はじめまして♪ オーディオファン? スピーカー工作ファン? という者です(笑) 低域共振周波数は、一応再生限界の指標とも言いますが、、、個人的なスピーカー工作の探求結果から、「それは机上の計算によるもの。実際の音を聞いた感覚、感性領域、官能判断とは違う」と断言致します(あくまで、私個人の感想ですけれど、、、) スピーカーの振動系における共振ですので、振動系を重くすればどんどん低い周波数に出来ます。 たしか小学5~6年の頃でしたでしょうか、スピーカーユニットに木工用ボンドを、、 おそらく10センチクラスだと思いますが、手のひらサイズの工作用木工ボンド、3本を流し込んで一週間後にも完全に透明に成らず、しかも目減りしたんでもう一本分。。。 (用いた木工用ボンドが何gだったのか、さらに乾燥後の重さとか、全くワカリマセンが、、) 裸で鳴らして、確かに低域共振は大きく下がったはずなんだけど、一生懸命振動しているのに、ずいぶん音が小さく感じるなぁ、、って。 子供の頃に「オイタ」したこのユニットは、最終的に振動板を全部切り離し、VCに缶ジュースの底を切り抜いて「金属ドームツイーター」に改造した頃に、修復不能、完全に壊してしまいました。 低域再生に特化し、重い振動系で低能率になったスピーカー。今ではむしろ主流ですが、大きな箱を必用とするフルレンジユニットで、そこそこバランスを取ったサウンドの方が、重苦しい、鈍重な低音感が少なく、確かに多少低域の量感は少ないかもしれませんが、レスポンスが良い、素早い反応と素早い収束から、本来の音に近いんじゃ。。と思っています。 あくまで個人的好みにすぎませんが、圧迫感が無い、それでいて内蔵を揺さぶる様な「自然のそよ風」に近い低音感を求めています。軽く、ふんわりとして、それでいて体内まで揺らして来る様な、、、個人的には「良質な軽低音」って思ってますけれどね。 こういう感覚は、フルレンジでもウーファーでも、結果的には再生空間の空気量と振動板面積で動かせる空気量、さらに要求する音量や音の質感方向など、聴く環境、聴く人による粉別差があまりにも大きいのだと思います。 音の好みは個人の感性。だけど低音感、特に量感に関して再生空間(空気量)との兼ね合いが重要だと思います。 極端な事例として、イヤホンやヘッドホン、耳から数十センチ離すと、、、、 そんなもんだと思います。
お礼
そんなに昔からスピーカーと関わっていたとはすごいですね。 いろいろなノウハウがありそうでうすごいです・・笑 ありがとうございました。
- terminator_5
- ベストアンサー率37% (182/487)
経験的にはウーハーユニットの低域を伸ばしても音楽として聴くには締まりの無い聞き辛い音になってしまうようです。 むしろ80Hzあたりで低域カットした方がパンチの効いた低音が再現されるので、個人的には好みの音になっています。 もし音楽的に体を揺さぶるような低音まで再現したいのであれば、サブウーハーユニットを別に設けた方が効果的ではないでしょうか?
お礼
確かに、結局はあまり低いとこは不要な音としてカットしますから、低く出てもあまり意味はないですね。ベースやキックのアタックはメインは80hzあたりでですからね。。60hzくらいまできちんと出れば十分だと思いました。
- sirasak
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38cm(15型)大口径ウーハーHiFi用に低いものもあるけど、f0(Fs)が40hz~や50hz~なのに対して、20cm程度のフルレンジなどf0 30Hz~20Hzのものがあるのは大音圧は出せませんが小さい箱に入れる場合にFs上昇が小さく出来て低音が出し易いからです。 低い周波数を鳴らすだけには口径の違いはありません。 大口径の方が振幅して空気排除容積が大きく出来るので低音の音圧を大きく出来るだけです。 大口径の方は入力が300Wとか大きいのはボイスコイルを10cmなどに大口径にできるの大入力出来るし、小口径フルレンジはボイズコイルが小さいので入力100Wとか小さくなります。 低い周波数を出すにはオクターブ毎で4倍大きな振幅にしないとフラット音圧に出来ない周囲に低音がばらままれる球面波で音を出すからです。 50Hzでも大口径ウーハーでも小口径フルレンジでもFsまではフラットに出せるとされますが、空気排除容積が小さな小口径は大音圧が出せません。 小口径フルレンジでもf0 20Hzは振動板を重くする、ダンパーやエッジを柔らかくすることで可能です。 8cmフルレンジユニットに鉛板を接着してFs40Hz~20kHzを作りましたが、大音圧には出来ません。 同価格帯で同じ定格入力でもフルレンジはf0が低いのにウーハーは50hz~とかが多い のは大口径では平面波に移行する高音が出にくいのでFsを高めにするからで、 小口径では理論上比較的高音が出易いのでFsを低めに出来るからです。 16cm~12cmがバランスが良いと言われるのはそれが理由です。 大口径に小さなサブコーンを付けるのは平面波移行の音響インピーダンスを小口径にして高音部を補正するためですが大幅な効果は出ないみたいです。 PA現場などで大きい出力が必要ならFsが高めで重低音が出せないほうが良いし、 80Hz以上位の低域再生には有利な大口径ウーハーユニットですが、 例えば部屋用スピーカーなどで小さな音量で良いので大口径ウーハーユニットではなく 小口径フルレンジユニットをローパスしてサブウーハーを作っても良いのです。 大口径のウーハーユニットは入力が大きいから大音圧の低音に利用価値があるが、 小口径の耐入力の小さいウーハーユニットは小音圧でしか使わないので利用価値があります。 PAや業務用では100Hz以下は出してないものが多いのは大口径でも大振幅に大電力が必要なので、中音以上の大音圧を重視するからであって、小音圧で聴く家庭用では小口径で十分です。 なお音圧を2倍に感じるには10倍電力が要り、4倍音圧に感じるには100倍電力が要るソーン単位(sone)は参考になります。
お礼
フルレンジは16という理屈がわかりました。 ありがとうございます。
お礼
なぜそうなっているのか理屈を知りたがるたちなもので。。(応用をきかせるために) ご教授ありがとうございます。