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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:熊本地震(益城)の地震動について)

熊本地震(益城)の地震動の特徴

このQ&Aのポイント
  • 熊本地震(益城)の地震動は、応答スペクトルを見ると0.3秒、0.6秒あたりが盛り上がっています。
  • これは地盤のいい場所であることを示しているのでしょうか?
  • また、応答スペクトルで見ると最大加速度応答で4G近く出ているため、高層RC建築物にとっては危険な状況と言えますか?

質問者が選んだベストアンサー

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  • foomufoomu
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回答No.5

>微視的には応力が断面内で均一でないから応力集中が起きて微視的に塑性変形が起きている これは普通の(地震が来る前の)建物の状態です。世の中のほぼすべての建物がこの状態にあると考えられます。 >全体的に塑性変形に達するのが損傷だと思います。 塑性化が進んで、さらに変形が進んで、変形能力を超えると損傷になります。 >この辺りはその割合によって高サイクル疲労や低サイクル疲労、 塑性化したものが、逆方向に力がかかって塑性変形して、また正方向に力がかかって塑性変形して、を繰り返すと疲労が起き、強度が低下します。(これは低サイクル疲労)しかし、疲労が起きるまで長時間地震が続くことは少ないと考えられています。 塑性するまで力がかからないうちに、逆方向の力がかかって変形し、また正方向に変形し、を繰り返して材料の強度が低下するのを高サイクル疲労、と呼んでいるようです。クレーン梁など平常時に繰り返し変形を受けるものに起きます。(クレーン梁は低下した強度を考えて設計しています。だいたい半分程度に低下すると、それ以上は低下しないそうです。) >実際に塑性変形域が広いほどエネルギーは吸収できるのですが、 >コンクリート建物がそれだけ変形してしまうとひび割れ等で雨仕舞ができなくなって そのとおりでず。現在の、大部分の建物は、大地震事後に使用することまでは考えていません。 大地震に対しては、とりあえず避難する間だけ形を保っていればよい、程度にしか考えていません。今回の熊本では2回目の大揺れで(1回目は損傷が少なかった)多くの建物が倒壊しましたが、建築基準法の通りに設計されていたと言えます。 大地震は(その建物に限れば)何百年に1度おきるかどうかのものなので、その後のことまで考えるのが、経済的に見合うのか、という観点で決められています。 >・・・それがベースシアか応答かと言うと・・・ どちらも同じです。ベースシアは応答のうち1階の力を表したものです。 比較するなら、地盤振動か応答振動か、でしょうか?

subarist00
質問者

お礼

いろいろお付き合いありがとうございました。大変勉強になりました。

その他の回答 (4)

  • foomufoomu
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回答No.4

なかなか興味深い返信です。 しかし、あなたも、塑性変形=建物が損傷する、と思っている一人ではありませんか? 建築の塑性設計は、イギリス、スペインが発祥の地です。長い間「なぜ、地震のないイギリスで塑性設計が?」と不思議だったのですが、じつは建物(に限りませんが)は長期の状態でも塑性変形していて、そうでないと断面設計で扱っているような応力分布にならない。という理由でした。 たとえば、圧縮応力は単純に「圧縮力/断面積」で計算しますが、こんな理想的に圧縮力が均等にかかる状態など、めったに起きるものではありません。が、塑性状態に持ち込んで、どんどん力をかけたら最後は必ず「圧縮力/断面積」で計算できる状態になる。。。これは、現実に建っている建物で調査して調べた結果(もちろん長期応力)なのだそうです。いうまでもなく、この状態でも目に見えるような損傷はありません。 ですから「壊れたから塑性化している」とは考えないほうが良いです。壊れるずっと前から塑性化しているのです。いまの構造計算は、弾性設計と塑性設計を区別していますが、ほんとは区別できないものなのですね。 コンクリート住宅メーカーの人の1.5Gとか4Gとかの発言も、塑性変形=損傷と考えて、かつ、通常地震の何倍ぐらい・・・と考えての発言だと思います。 単純に力だけで言えば、そんなに何Gも持つ建物はありません。変形を考慮してエネルギーで考えると(エネルギー=力×変形)、構造によってはうんと持ちます。鋼は弾性変形の400倍も塑性変形できるのですから。

subarist00
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。用語の整理として役立ちました。塑性変形は損傷と疲労があると思います。微視的には応力が断面内で均一でないから応力集中が起きて微視的に塑性変形が起きているのが疲労、全体的に塑性変形に達するのが損傷だと思います。この辺りはその割合によって高サイクル疲労や低サイクル疲労、さらにその下のサイクル数の領域に分かれます。 実際に塑性変形域が広いほどエネルギーは吸収できるのですが、コンクリート建物がそれだけ変形してしまうとひび割れ等で雨仕舞ができなくなって建物としては使用できないのではないかという懸念がありますがどうなんでしょうか? コンクリート系メーカー担当者が言うのは実験での実測値だった気がします。それがベースシアか応答かと言うと、そもそも建物の固有振動数が高くてあまりにも地盤固有周期とずれているために建物の応答が地盤振動に比べてほとんど増幅しておらずほぼ同じと言う感じで言っておられたと思います。

  • foomufoomu
  • ベストアンサー率36% (1018/2761)
回答No.3

相当詳しく知ってる方だったのですね。 ただ、前の回答にもありますが、現実の地震被害を見ていると、応答スペクトルと固有周期の一致は、あまり関係ない気がしてきます。 やはり、強い揺れ、弱い建物(構造的に欠陥のある)、が壊れているように見えます。 いくつか注意してほしいことがあります。 「応答スペクトル」は「地震の振動スペクトル」とは少し違います。 地震の振動が建物の中に入った時、建物がどのような揺れ方をするかを示したもの、別の説明をすれば、建物の2階以上に設置した地震計の記録を分析したもので、建物の固有周期などによるフィルターがかかった状態の振動です。 > 阪神大震災で大きく被害を受けたのは・・・周期が1秒近くに達するために、 > その成分を大きく含んでいた地震波にみんなやられたと言われています。 ごく一部の人がそう言っているだけです。メジャーな意見ではありません。 応答スペクトルで1秒が卓越したのも、ごく一部のデータだけです。(たしか、高架橋の上だったような...) >大体の感覚ですが木造住宅は応答加速度で1.5Gくらい、 >低層RCの集合住宅は4Gくらいで塑性域に入るくらい 言われていることの根拠がわかりませんが、木造以外の保有水平耐力計算では0.3Gの水平力を掛けたあたりから塑性化が始まり、(建物によってかなり違いますが)0.5Gあたりで建物全体の塑性化が終わります。 塑性化が終わってからが新耐震基準による耐震設計の本領で、建物は本格的に振動エネルギーを吸収して地震に耐えます。 (構造設計のプロでも、塑性化終了時=建物が壊れる時、と勘違いしている人が多いのですが。本当に壊れるのは、建物に、変形能力を超えた変形が生じた時です。) (木造の塑性設計はまだやったことがないのでパス)

subarist00
質問者

お礼

ご解説ありがとうございます。文面から間違いなくご専門の方と拝察します。応答スペクトルは1質点系の最大応答値を集めたもの(ニューマークβ法で時刻歴応答解析するプログラム書いたことあります)なのでご解説は正しい事、またおっしゃるように地動そのもののフーリエスペクトルとは違う事も承知しています。 保有水平耐力の計算で0.3Gから塑性化してしまうのは構造躯体の中で計算に入らない部分(いわゆる雑壁等の余力)の部分を入れないからではないでしょうか。木造住宅は(構造計算を行わない仕様規定で建てられるから)特にこの余力が大きく、「そもそも大手メーカーは基準法の1.5倍で設計する」「さらに雑壁の寄与は1/3ある」という事で、実際には0.2Gx1.5x1.5=0.45Gくらいまでは塑性化は起こらないものと思います。だから1G近い地震で2階での最大応答加速府度が1.5Gくらい出ていても耐えられるという寸法です。ただ工業化住宅は構造計算がきちんと行われている分だけ余力が少ないですね。4Gと言うのはコンクリート系戸建て住宅の担当者が豪語していた記憶があります。 阪神大震災の観察から低層RC最強と言う評価を信じて4階建ての低層RC造のマンションに住んでいますが、個人的にはRCの設計経験はないので実際にどれだけ耐えられるのか知りたくなりました。 コンクリートは基本的にバイリニアの荷重変位関係で終局の1/3が線形域だったような気がしますが、そこが0.3G、終局に至るまでのピークが0.5Gという事と理解しています。 0.3Gと言うのは反力(つまり建物の応答加速度)?、それともベースシア? 実際に2階以上の床で応答加速度0.3Gで塑性化が始まってしまうとなると地盤固有周期との一致によっては震度5程度(80~200gal)の地震でも応答加速度が0.3Gを超える事もあるので(構造減衰5%で共振時は地動に対する成長率は10倍!)、繰り返し受けると塑性変形のダメージが蓄積してしまう事になります。それはないと思いますのでベースシア0.3、つまり震度6で塑性化開始ですかね。余力がどれだけあるのかわかりませんが。

noname#221368
noname#221368
回答No.2

 #1さんの仰る通りです。  自分の意見では、直下型なので震源深さが浅く、影響が狭い地域に集中してしまったのが被害を大きくした原因と思っています。  今回の地震ではM6クラスの地震が頻発しました。M6は規模の大きい地震ですが、東日本の時(M9)のようにバカみたいに大きなマグニチュードではありません。ただ、M5とM6の間は影響に関して、一種の境い目のようになってる気はします。  気象庁のHPを過去から丹念にたどるとわかりますが、M5までは震度分布が震源周辺に限られる傾向にありますが、M6以上(ほぼ6で打ち止め)では震源から日本の1/4くらいまでが揺れています。M6規模の地震は、少なくとも日本では普通に起こっており、震源深さは通常50 km以上です。熊本地震では10 km程度でした。  次に震度ですが、自分の経験では震度6弱までは、びっくりはするがいちおう大丈夫という印象を持っています。7で揺れられたら、卓越周波数(スペクトル)の前に、たいていのものはパワーで壊れる気がします。

subarist00
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 地震の規模については仰るような分布になっていると思います。大まかに海洋性のプレート境界型は大きいですが、内陸性の活断層型は大きくないものの内陸で起きるので近い地域に集中して被害は大きいです。ただプレート境界型は震源が大きいので地盤破壊エリアの固有振動数も低く長周期派が卓越するのが特徴ですが、東日本大震災のK-NET築館波を見るとそんな事も言えないのか、単に震源が巨大すぎたのか。 >自分の経験では震度6弱までは、びっくりはするがいちおう大丈夫という印象 おっしゃる通りですね。逆に言うと大震災で最大震度7と言われる地震でも出てきた地震波自体は結構震度6だったりします。地震計がそこに無かっただけの話ですが、地震波自体で震度7と言うのは居合と珍しいというか出てきた地震波で安心しちゃいけないとは思います。

  • foomufoomu
  • ベストアンサー率36% (1018/2761)
回答No.1

(1)内陸型地震では、わりあい普通のパターンです。(やや短め程度) (2)震度7で、長周期地震階級4ですから、とても危ない地震です。 長周期地震階級は、一言でいえば高層ビル用の震度です → http://www.data.jma.go.jp/svd/eew/data/ltpgm_explain/about_level.html (3)固有周期が一致する(0.3~0.6秒)建物が危ないと言われています。通常、低層の建物が該当します。 しかし、応答スペクトルだけで、すべてがわかるわけではありません。振動の持続時間、建物の減衰係数などが、被害程度に大きく影響します。

subarist00
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。私の知識は阪神大震災で止まっているのですが、東日本大震災の応答スペクトルを見てたまげました。東日本大震災のK-NET築館波って応答スペクトル0.3秒あたりは7Gに達していたんですね。 長周期地震階級というのは初めて知りました。こんな指標ができたんですね。応答で100kineと言うのは大した事ないというか大きく上回る地震波はいくらでもあったような気がします。そもそも地面で100kine超えてる地震波も珍しくないわけですし。 おっしゃる通り保有水平耐力で見る場合には弾性域を超えてからのエネルギー吸収量で差が出るので応答スペクトルだけで全てがわかるわけではありませんが、変形が塑性域を大きく超えてしまう段階で倒壊せずとも建て直しになってしまうでしょうから気が気がじゃないです。 木造住宅は低層なので弾性域での固有周期は0.2秒程度だと思われますが、阪神大震災で大きく被害を受けたのは終局変形まで含めた周期が1秒近くに達するために、その成分を大きく含んでいた地震波にみんなやられたと言われています。 しかし、今思えば阪神大震災でも新耐震の建物は大丈夫と言われていたとおもいますが、東日本大震災や熊本地震はそうはいかないようですね。

subarist00
質問者

補足

大体の感覚ですが木造住宅は応答加速度で1.5Gくらい、低層RCの集合住宅は4Gくらいで塑性域に入るくらいと思っていました。なので各々の共振する領域でそこまで行ってしまうと危ないと思っています。 低層RCは地震には最強だと思っていましたが油断できませんね。

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