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多項間漸化式

stomachmanの回答

  • stomachman
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回答No.16

ちょいと観点を変えてみました。 ●m+1項間の線形漸化式を、自然数n∈{0,1,2,...}について (1) ∀n(n≧m→A[n] = ω+Σ{j=1~∞} k[j]A[n-j])   ただしk[j]は定数の列で、∀j(j>m→k[j]=0)である。 と書いてみるとどうか。(勿論mは自然数です。) つまり漸化式の項の数を気にしないで扱ってみるんです。  初項としてはA[r] (r=0,1,....,m-1) が与えられている。ですから、式を簡単に書けるようにするために、hが負のときにはA[h]=0と決めておきます。∀h(h<0→A[h]=0)です。これでも差し支えありませんでしょ。 ●さて、この漸化式をさらに一般化します。任意の自然数s∈{0,1,2,...}について (2) ∀n(n≧m+s→A[n] = U[s]ω+Σ{j=1~∞} V[s,j]A[n-j-s]) と書いてみます。もちろんs=0の時は(1)式と一致して欲しいので、 (3) U[0]=1、∀j (V[0,j]=k[j]) とします。  すると、特にs=n-mである場合には (4) A[n] = U[n-m]ω+Σ{j=1~∞} V[n-m,j]A[m-j] となり、右辺は与えられた初項A[r] (r=0,1,....,m-1) だけで表されている。したがってこれが一般項の表現になっています。  言い換えればU[s], V[s,j] (s=n-m)を求めることができればA[n]の一般項が得られる訳です。 ●ここで V[s,j] = V[s-1,j+1]+V[s-1,1]k[j] U[s]=U[s-1]+V[s-1,1] という漸化式が成り立つ。 【証明: A[n] = U[s]ω+Σ{j=1~∞} V[s,j]A[n-j-s] = U[s]ω+V[s,1]A[n-1-s]+Σ{j=2~∞} V[s,j]A[n-j-s] = U[s]ω+V[s,1]A[n-1-s]+Σ{j=1~∞} V[s,j+1]A[n-j-1-s] さて、 ∀n( A[n] = U[0]ω+Σ{j=1~∞} V[0,j]A[n-j]) であるから A[n-1-s] = U[0]ω+Σ{j=1~∞} V[0,j]A[n-1-s-j] ゆえに A[n] = U[s]ω+V[s,1](U[0]ω+Σ{j=1~∞} V[0,j]A[n-1-s-j])+Σ{j=1~∞} V[s,j+1]A[n-j-1-s] = (U[s]+V[s,1]U[0])ω+Σ{j=1~∞} (V[s,1]V[0,j]+V[s,j+1])A[n-1-s-j] 一方U,Vの定義から A[n] = U[s+1]ω+Σ{j=1~∞} V[s+1,j]A[n-j-s-1] であり、U[0]=1, V[0,j]=k[j]ですから、 U[s+1]=U[s]+V[s,1] V[s+1,j] = V[s,j+1]+V[s,1]k[j] 言い換えれば U[s]=U[s-1]+V[s-1,1] V[s,j] = V[s-1,j+1]+V[s-1,1]k[j] 証明終わり。】  U[s]の方はV[s,j]に影響を与えないので、本質的な問題はVだけです。 ●つまり 問題:「∀j≧1 , ∀s≧1について漸化式 V[0,j]=k[j] V[s,j] = V[s-1,j+1]+V[s-1,1]k[j] ただし∀j(j>m→k[j]=0) が与えられたとき、V[n-s,j]を求めよ」に帰着します。  このアプローチだとm次方程式は出番がないはずですし、k[j]が例えば整数の場合に一般項の係数U,Vが全て整数になることも示せると思われます。 ●そこで...から後は皆さんにお任せ。

KanjistX
質問者

お礼

なんかものすごいことやってくれましたね。 「漸化式の項の数を気にしないで扱ってみる」んですか。 ものすごく数学らしい証明ですね。(と言いつつも実は全く理解できていませんが) 結局「一般」を追求するとこういう結果になるのでしょうか。 とりあえず、じっくり読ませていただきます。 ありがとうございました。

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