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掛け軸の漢文の意味を知りたい
昭和30年ごろ、家を新築したときに親戚の書道の先生に書いてもらったのですが、意味どころか、読むこともできません。 読みと意味を教えていただけませんでしょうか。 自喜軒窓無俗韻 亦知草木有真香 お願いします。
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これは、細かい出典が分かりませんが、参考1からすると、南宋の新儒学朱子学の祖、朱熹(朱子)[1130年-1200年]の文章のなかから取られた言葉です。どういう文書から、この二句を取ったのか不明です。 しかし、参考1にあるように、幕末・維新の学者であり志士で、尊王攘夷を唱え、反政府活動の故に獄死した「梅田定明(うめださだあき):号=雲浜」が揮毫した掛け軸に、この言葉を記しています。従って、親戚の書道家の先生とかは、おそらくこの掛け軸の揮毫を知っていて、それを元に自分も朱子の言葉を記したのだと思われます。 >自喜軒窓無俗韻 >亦知草木有真香 / おのずと喜ぶ、軒窓(けんそう)は俗韻の無く / また知る、草木は真の香り有るを / 住む家には、世俗の騒音の煩わしさがないことを我が喜びとし / また、自然の静謐のなかで、草木の風雅のまことを知る 新たな住居を築くに当たり、住む者には、世俗の雑音の煩わしさを離れた、悠々たる喜びを見出し、自然草木の風雅のまことのありようを知って、更に喜びとなることを、願って。 朱子の述べていることは、想像ですが、「自然の風韻ある世界で、世俗の騒音を離れて、宇宙の真理に触れることを喜びとなす」というような老荘思想的な理想ではないかとも考えられます。 朱子は新儒学ですが、陰陽二元論も取り入れたので、老荘思想的宇宙論にも、その思想はなっています。朱子学は、政治統治思想とも言えますが、また宇宙の自然論も含みます。 参考1>資料 #00062の参考引用文献 >http://ddb.libnet.kulib.kyoto-u.ac.jp/exhibit/ishin/kanren/doc/kaisetsu/00062-1.html 参考2>資料 #00062 >http://ddb.libnet.kulib.kyoto-u.ac.jp/exhibit/ishin/kanren/doc/shoshi/00062.html
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- karl1205
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あえて読むとしたら、こんなのはどうでしょうか。 自(おの)ずと喜(よろこ)ぶ、軒窓(けんそう)に俗韻(ぞくいん)の無(な)きを 亦(また)知(し)る、草木(そうもく)に真(しん)の香(かおり)の有(あ)るを 家の軒や窓など周囲にはやかましい音も人の声もしない本当に静かな場所で嬉しいなあ そして自然が豊かなので草木には本当の香りがあることをしることができた 相当な田舎に家を建てたのをお祝いしてくれたのでしょうか。
お礼
回答ありがとうございます。 >相当な田舎に家を建てたのをお祝いしてくれたのでしょうか。 そうですね(笑)。今はこのあたりも100万都市で子供の時に遊んだ空き地もありませんが、 建築当初は本当に周りにはなにもなかった、と祖父が話していました。 家庭が末永く繁栄し、そしてのどかに暮らせるようにの願いをこめてくださったのだと思いました。 ちなみに作者はいるのでしょうか。 久しぶりに実家の家族と戦後の暮らしなど懐かしい話に盛り上がりました。ありがとうございました。
お礼
ご丁寧な説明ありがとうございました。 残念ながら書道の先生は亡くなっているので、先生が儒学や朱子学の思想をどのように考え、この掛け軸を実家に贈ったのかは分かりませんが、少なからず、書道家の方々は皆さん深い思想を持って揮毫されていたのだと思いました。 子供のころに書道を習っていましたが、いや、習字のお稽古と言ったほうがよいですね。あらためて書道の奥深さを感じました。 恥ずかしながら、中国の歴史に疎く、せっかくの回答にそうようなお礼の言葉がみつかりません。今、辞書を片手に調べ学習の最中ですが、歴史政治の本を多く読んでいるおじがいるので、この回答を見せてあげたいです。面白い話がきけるかもしれません。ありがとうございました。