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続【「ので」と「ため」の違いについて】

OKATの回答

  • OKAT
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回答No.4

>前編(↑の【「ので」と「ため」の違いについて】をこう呼ぶことにします)のNo.14で〈「信州大学」のサイトにある山本もと子氏の考え方にはわたしは同調出来ません〉と書かれた理由をご説明いただけませんか。 山本氏の論文の紹介 PDF文書が見られません。あるいは今回の噴火事件(実際には水蒸気噴出)の影響で別の研究へのアクセスが増えたためでしょうか。次の所までは入れました。その要旨は下記のとおりです。 http://jairo.nii.ac.jp/0028/00001450 《原因・理由の接続助詞「から」と「ので」の意味と用法の違いは、これまで永野(1952)以来「から」は原因・理由を主観的に説明するものであり、「ので」は因果関係を客観的に描写するものであると分類されてきたが、未だ統一的な見解に至っていない。本論では、これらの意味と用法の違いはBrown and Levinson(1978,1987)が論じる「丁寧さ」のストラテジーによって生じるのではないかという仮説を立て、シナリオや漫画などにおける日常的な会話では「から」と「ので」がどのように使い分けられているかを検証する。その分析をもとに、これらの違いは話し手が聞き手や話している場面や発話内容に応じて、無意識に表現の使い分けをしていると結論付ける。》  ここで重要なのは、「これまで永野(1952)以来「から」は原因・理由を主観的に説明するものであり、「ので」は因果関係を客観的に描写するものであると分類されてきたが、未だ統一的な見解に至っていない。」という部分です。  前回書き出した「日本文法大辞典」の倉持氏の文の引用にも、「(永野氏の論文を紹介しながら)しかし、上述のことは、その表現形態上の特徴をごく概括的にみていえることであって、平叙文などにおいては、個々の文脈から整然と「ので」と「から」を機能的に異質なものとしてとらえるのは困難であり、(中略)これもある面までは同義的に重なり合つているものとみるべきだろう」とあるように、国語学の中で統一見解には至っていないということが言えるようです。     そこで、山本氏の論文ですが、記憶がそれほど確かではありませんが、「親密さ」と「丁寧さ」により、「ので」「から」が使い分けられるとして、その例証としてあげてあるのがほとんど敬語のない文(親密さ)と、対照的に敬語の多い文(丁寧さ)で、当然のように親密さの中では「から」が使われ、丁寧さの中では「ので」が使われるという構造になっているでした。それを読んだわたしは、ただ敬語だけで「から」「ので」の使い分けを論じようとするのを、むしろ否定的に見ていました。  しかし後で考えてみると、敬語を必要としないような気の置けない仲間ならある程度の自己主張や、主観的な発言も許し合えるのではないか、それに対して敬語を必要とするような「気の置ける」人々には「ので」のような客観的な発言も必要になるだろうと思われ、これは永野氏の「主観・客観説」を別の側面から擁護する考えのように、思われてきました。あまり共感は持たない点に変わりはありませんが、見方が少し変化しました。  《接続の問題について》  わたしが書くつもりであった内容は、(ある一点を除いて)No.2の方が書いていらっしゃるとおりです。その一点というのは「ので」が「です」に直接接続できない理由は、「ので」の成立が一般に辞書に書かれているような準体助詞「の」+格助詞「で」よりという説が一般的であるのに対して、準体助詞「の」+断定の助動詞「だ」(の連用形「で」)よりという一説が有力であると考えました。  後者の考えは、昨今日本語文法で言われる「ノダ」文の変化形である「ので」の形ということになります。    「お腹が一杯な<ので>、もう食べたくない」 という形から成立したということです。そうであるなら「ので」の「で」の部分は「断定の助動詞」であり、その直後に「だ」や「です」という断定がもう一つ続くことはない、という考えでした。このような「ので」の成立説は詳しい辞書には出ています。  このような考えをとってきましたが、最近ある理由から通常の説、すなわち準体助詞「の」+格助詞「で」の方も無視できないように思いはじめました。それは格助詞「で」はもともと「原因・理由」を表していました。この助詞はもともと「にて」から生まれました。この用法が文献で最初に現れたのは「平家物語」のようですが、その後関西を中心にこの用法が見られ、現代に至っています。  例えば「君がそんなこと言う<から>駄目なんだよ」は、関西では「君がそんなこと言う<で>あかんのや」というふうに使います。勿論現在では「事故で骨折した」のように普通に「原因・理由」を表します。「ので」の「で」をこのようにとれば、分かってもらえると思います。   それでは、「ので」の後になぜ「です」が付かないのか。その理由をわたしは「ので」の成立を考えることで説明しようとしてきたわけですが、文法上の説明であっても、それは「後づけ」の説明でしかあり得ないのです。ましてや単語の成立事情にまで立ち入ってこの言い方は使っていいのかどうか判断する人はまずいないでしょう。わたしの過去の発言は今にして思えば単なる理屈でしかあり得なかったことに思い当たりました。  しかし、それではなぜ「のでです」という言い方を日本語話者はしないのかというと、感覚的なものでしかないと言うことになります。「そこでですね」「ここまでです」とは言うのに、「のでです」は言わないと断言するより仕方ないのですね。  そのことは別に、最近「日本語文法」というより、大学における「国語学」の研究の中で「のだ文」というものがとりあげられています。例えば下記サイトを参照してください。  http://ir.library.osaka-u.ac.jp/dspace/bitstream/11094/11509/1/KJ00005399839.pdf     (p.73)  「のだ文」とは「風邪を引いたのです」のような「のです」「のだ」形で、準体助詞「の」+断定の助動詞「だ」と考えられます。ここにあげたような文は、「どうして休んだのですか」に対する答になると考えます。同様に、「なぜ遅刻したのですか」「電車が遅れたん(の)です」という形があります。 「のでです」が使えなければ「のです」で済ますことも可能になります。  

1311tobi
質問者

お礼

>山本氏の論文の紹介 PDF文書が見られません  一時リンクが切れていたのに、復活しましたね。OKATさんが張ったリンク先からもたどれるようです。 >ここで重要なのは、「これまで永野(1952)以来「から」は原因・理由を主観的に説明するものであり、「ので」は因果関係を客観的に描写するものであると分類されてきたが、未だ統一的な見解に至っていない。」という部分です。  そのとおりだと思います。  倉持氏の解説を見ても、ほかのかたの論文を見ても同様に見えます。Web辞書の類いが、なぜ永野説にのっとったと思われる記述のままなのか疑問です。    当方の現段階の考えは、No.1に「お礼」に書いたとおりです、同根か否かは別にして、現状では3つの考え方がある気がします。いずれも決定的なものではなく「しいて言えば」くらいの気がします。 >《接続の問題について》  やはり当方は文法が×のようです。「のだ」は 1)準体助詞「の」+格助詞「で」 2)準体助詞「の」+断定の助動詞「だ」  どちらなのでしょう。  辞書を見る限り、〈2)準体助詞「の」+断定の助動詞「だ」〉は「これは君のだ」のような使い方が主の気がします。当方には何がなんだか。  ちょっと気になるのは、〈2)準体助詞「の」+断定の助動詞「だ」〉と解釈すると、「なのだ」はどうなるのでしょう。 >「のでです」が使えなければ「のです」で済ますことも可能になります。  コロンブスの卵かも。ただ、一概には言えない気もします。たとえば〈【ので】の制約1)〉の例文の場合は少し不自然な気が。   遅刻したのは、電車が遅れたのです  ちなみに……。  あまり辞書に逆らうものではないし、引用していただいた記述にケチをつけるようで気が引けるのですが。  『日本文法大辞典』の下記部分はどうなんでしょう。 ==============引用開始 すでに一語の接続詞と化している、「それで」と「だから」の間にも、この「ので」と「から」と同様の関係がみられる。つまり、「ので」に対応するのが「それで」であり、「から」に対応するのが「だから」である。 ==============引用終了 「それで」は「ので」と対応しますかね。  ピッタリのものがなくて、そこに入り込んだのが「なので」の気がします(最近一部の辞書で接続詞になったようです)。「から」に対応するのが「だから」と「ですから」(これは新しい言い方?)でしょう。  さらに言うと、「だから、あれほど注意しておいたのに」の「だから」はちょっと意味が違う気がします。 http://kotobank.jp/word/%E3%81%A0%E3%81%8B%E3%82%89?dic=daijirin&oid=DJR_dakara_-010 ==============引用開始 大辞林 第三版の解説 だから ( 接続 ) 〔助動詞「だ」に助詞「から」が付いたもの〕 それゆえ。そんなわけで。 「なに,壊した。-,注意したのに」 「 -言わないことじゃない」 ==============引用終了 『大辞泉』の記述も同様です。 「なので」と同様の意味の「だから」は「それゆえ」「そんなわけで」の意味でしょう。  しかし、「だから、あれほど注意しておいたのに」は意味合いがかなり違います。あえて書きかえるなら「そうなる(のがイヤだ)から」くらいでしょうか。まだ「それゆえ」ならアリかもしれません。「だから言わないことじゃない」だと一種の慣用句のような……。

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