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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:原子量にはなぜ単位を付けないのか?)

原子量に単位を付けない理由とは?

101325の回答

  • 101325
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回答No.10

とりとめなく書かれたものにケチをつけるのは野暮なことかもしれませんが。 > 小数点下4桁、5桁の数値が示されている原子質量単位の表を見てそれをもとに議論をするというのは方向違いだと思います。 現在の原子量の定義は、原子の絶対質量がわかっていてそれを相対質量に読み替えるという手順ではありません。本質的には、200年間変わっていません。  (水素原子に対する相対質量) =(原子の質量を水素原子の質量で割ったもの) ≒(原子の質量を統一原子質量単位で割ったもの) ∵水素原子の質量≒統一原子質量単位だから 統一原子質量単位がkg単位でいくらになるだとか、kg単位で何桁精度がでるとかは、現在の原子量の定義とは無関係です。大事なことは、数値がどうこうではなくて、「統一原子質量単位が水素原子1個の質量とほぼ等しい」ということです。 > 原子1つの絶対質量が測定できないと話が始まらないと考えるのは物理学者のこだわりなのだと思います。 そうでしょうか。#6のお礼欄で質問者さんが引用している教科書の説明を 「原子の質量は、質量数が12である炭素原子1個の質量の1/12を基準単位として測ることがある。これを原子質量単位と呼ぶ。記号はuであり、原子の質量と原子質量単位(1u)の比で定義される量を原子量という。また、アボガドロ定数は1モルの原子の総数に等しいので、1モルの原子の質量は、グラム単位で表した原子量の数値に等しい。」    と書き換えても、さほど問題がないように私には思えるのですけど。 > 「一原子分子」という言葉を使いだして分子概念に混乱を持ち込んだのも物理の人です。 いいえ。そんなことはないです。むしろ「分子は二つ以上の原子からなる」という説を提唱して、原子量に混乱を持ち込んだのが物理の人です。アンペールです。その混乱の収束に尽力したのが化学の人です。カニッツァロです。 "Sunto di un corso di Filosofia chimica"の英訳版にある表には https://archive.org/stream/sketchofcourseof00cannrich#page/25/mode/1up Hの原子量、H2の分子量、Hgの原子量、と一緒にHgの分子量が書いてあります。 また、本文中には "First Dumas and afterwards Gaudin showed that the molecule of mercury, differing from that of hydrogen, always entered as a whole into compounds.(英訳版 p.24)" とあります。「デュマは水銀分子が水素分子とは違って化合物を作るときに分割されないことを示した」とのことです。いうまでもなく、デュマとはデュマ法のあのデュマです。 > 原子量が質量のイメージと異なるのは整数に近いということです。 いいえ。塩素の原子量は35.5ですから、整数には近くないです。整数に近いのは同位体の相対質量です。塩素35が34.97で塩素37が36.97です。 > 12Cの原子量を丁度12とするという原子量の現在の基準に至る以前は、化学では地球上に存在する酸素同位体の質量の存在比平均を丁度16とする基準を使っていたのに、物理では16Oの質量を丁度16とする基準を使っていた、という経緯がありました。 酸素の同位体が発見された年から考えると、これって高々30年くらいのことなんですよね。意外と短いと思いません?ベルセリウスの酸素=100などが使われてた年数と同じくらいです。1860年のカールスルーエの会議で酸素=16が事実上の標準になったと考えれば、酸素の同位体が発見される1929年までの70年くらいは物理と化学で同じ基準を使っています。そして炭素12=12の基準となってからまだ60年も経っていません。じつは原子量の歴史の中では、物理と化学が仲良く酸素=16を使っていた時期が一番長いんですよ。 ---------- > あなたの上の考えの説明は興味深く読ませていただきましたが、曖昧な説明であるとの印象を否めません。 分かりにくくてごめんなさい。#7でもまだ分かりにくいですよね。 原子量は示強性だけど質量は示量性。示強性の量に示量性の量の単位 u を付けたくない。 だから単位を付けない。あるいは#9さんの言葉を借りれば単位を 1 にする。 というのが私の考えです。まあ、私自身納得していない部分があるので、曖昧な説明になってしまうのは仕方ないかもです。

matelin
質問者

お礼

コメントいただき、ありがとうございます。 あなたがコメントに取り上げられた事項についての私のコメントを記すよりも、私の最初の問いに関する私の考え(授業展開法)を改めて以下に書かせてください。 現在化学の学会で公認されている(と私が思う)説明は次のようです。 (1)原子1個の質量は、12C原子1個の質量を12とした時の、その原子の相対値で表す。原子1個の質量には単位はつけない。  たとえば、12C原子1個の質量は、12       13C原子1個の質量は、13.0033548379 (2)各元素の諸同位体の、地球上における存在比はほぼ一定である。 (3)ある元素について、その元素に属する諸同位体原子1個の質量を、地球上におけるその同位体の存在比で平均したものを、その元素の原子量と呼ぶ。原子量にも単位はつけない。 たとえば、炭素の原子量は 12×0.9893+13.0033548379×0.0107=約12.01 (4)12C原子12グラムに含まれる、原子の個数を、アボガドロ数と呼ぶ。 (5)同一粒子(原子、分子、イオンなど)をアボガドロ数個だけ集めた集団を1モルと呼ぶ。 (6)一般に、原子量がMである元素を1モル集めると、その質量はMグラムになる。  このことを、その元素のモル質量はM〔グラム/モル〕という。 以上の説明に対して、私がより論理的に整理されているとみなす説明は、次の通りです。 (1)原子の世界の質量は、原子質量単位(略称はu)を用いて表す。  1原子質量単位(1u)は、12C原子1個の質量の1/12と定義する。  たとえば、12C原子1個の質量は、12u       13C原子1個の質量は、13.0033548379u (2)各元素の諸同位体の、地球上における存在比はほぼ一定である。 (3)ある元素について、その元素に属する諸同位体原子1個の質量を、地球上におけるその同位体の存在比で平均したものを、その元素の原子量と呼ぶ。原子量の単位は〔u〕である。 たとえば、炭素の原子量は 12u×0.9893+13.0033548379u×0.0107=約12.01u (4)1グラムが1uの何倍であるかを表す数を、アボガドロ数と呼ぶ。 (5)同一粒子(原子、分子、イオンなど)をアボガドロ数個だけ集めた集団を1モルと呼ぶ。 (6)一般に、原子量がM〔u〕である元素を1モル集めると、その質量はM〔グラム〕になる。  このことを、その元素のモル質量はM〔グラム/モル〕という。 以上について、ご意見をお聞かせいただければ、ありがたく思います。

matelin
質問者

補足

岩波の理化学辞典の原子量の解説には次の記述があります。 「原子量決定の原理は、カニッツァーロによって与えられた。すなわち、測定対象の元素を成分とする多くの揮発性物質について、その分子量を測定し、次に分析によってそれらの物質の1分子量中に含まれるその原子の量を求め、それらの値の最小値を原子量と定めた。現在では、質量分析器によって各元素の同位体の質量と存在比とを測定して、原子量を求める。」 ここに私の問題の謎を解くカギがあると、私は考えました。 上の記述の前半による原子量の測定法(仮に化学的測定法と呼びます)では、元素の原子量しか求まりません。しかし、後半の原子量の測定法(仮に物理的測定法と呼びます)では、1元素に属する諸同位体原子1個の各質量と、その存在比とが同時に測定されることになるのでしょう。そして元素の原子量は、その測定された諸同位体の質量とその存在比から計算により出てくることになります。 #8のhtml42さんが強調しておられる「原子の原子量ではなく、元素の原子量です。」とか「原子量なミクロな量ではありません。」とかいう言葉の裏には、上の化学的測定法が前提されているのです。 原子量の決定法には、化学的測定法が物理的測定法に先行しています。質量分析器は1919年アストンが製作しました。これにより既知元素のほとんどすべてについて、その同位体を知ることができ、その存在比と質量が測定できるようになったのでした。そのことで原子量に関する人類の知識は格段に深化したのです。 それ以前は、元素の原子量を同位体の質量と存在比から計算することは、考えられませんでした。その当時は、html42さんの主張「原子量なミクロな量ではありません。」は正しかったのです。ですが、現代は原子量に関する知識がより深化した時代です。認識が進化すれば、原子量についてのとらえ方もそれに応じて変えるべきである、と私は考えます。そして、原子量についての授業内容も下のお礼に書いたようにすべきである、といのが、私の考えです。

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