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生物の最大の目的

DC1394の回答

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  • DC1394
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回答No.10

たびたび失礼します。 これについては、以前から考えていたことがあるので(恥ずかしながら)投稿させて頂きます(長文注意)。 約40億年前に生まれた生命は、進化と絶滅を繰り返しながら現在に至りました(もちろん、これは現在も続いています。ある科学者によると、現在の人間の愚かな行動によって「第五の大絶滅が始まった」そうです)。これによって、現在地球上のあらゆる所に様々な生物が存在しています。 では、なぜ生物はこんなことをしてきたのでしょうか? これを語る前に、「エントロピー」という単語について説明をしておかなければなりません。エントロピーとは、簡単に言えば「乱雑さ」です。 熱力学第二法則によると、「エントロピーは常に増大する」ということが分かっています。これを例にたとえて言うと、散らかった部屋の例がいいと思います。 散らかった部屋を掃除して、大量のゴミが出たとします。確かに部屋は片づきましたが、ゴミは処分場で埋め立てられます。さて、最初と比べてどちらが「乱雑さ」が増えているでしょう? この答えは後者になります。いくら部屋を掃除しても、ゴミ処分場とあわせて考えれば、「乱雑さ」は増しているのです。 また、部屋はいくら掃除しても、こまめに掃除しないと自然に散らかっていきますよね?その逆、つまり散らかった部屋が自然に片づくことは絶対にありません。 エントロピーは大体こんな意味ですが(もちろん、もっと正確な定義はあります)、ここで生物の進化を見ていくと面白いことが分かります。 不思議なことに、生物は単純なものから複雑なものへと変化してきているのです。 これは一見、「エントロピーは常に増大する」に逆らっていそうなのですが、ここでもう一度先ほどの例を思い出してください。 先ほどの例では、「ゴミ処分場まで含めて考えれば」全体としては「乱雑さ」は増大していると書きました。今回の場合、ゴミ処分場に相当するのは「太陽系、あるいは宇宙全体」です。 つまり、生物が進化すればするほど、「全体としては」乱雑さは増しているのです。 さて、乱雑さが最高になったとき(先ほどの例で言えば、ゴミ処分場がゴミでいっぱいになったとき)には宇宙はいったいどうなるのでしょう? これは宇宙の「熱的死」と呼ばれ、一昔前はこれが宇宙の終焉と考えられていました(現在は少し事情が違います)。 しかし、やはり現在も「乱雑さ」は増大し続けています。皮肉なことに、生物が繁栄すればするほど、「乱雑さ」の増すスピードは増大するのです。 では、いったい生物は何のためにこんなことをしているのでしょう? この答えは、「悪あがき」だと考えていいと思います。つまり、放っておいても「乱雑さ」は増大するのだから、少々「乱雑さ」を増やしても、何か素晴らしいものを作れないかー。 この答えが「生命」だと考えていいのではないでしょうか。 言うまでもなく、「生きている」ということは素晴らしいことです。生命がなく、ただ死んでいくだけの宇宙より、少々寿命が縮んでも、「生命」が存在して死んでいく宇宙の方が素晴らしいと思いませんか? これが、「生命」の存在に対するわたしなりの回答です。 余談ですが、アインシュタイン=ローゼンの橋というものが利用できれば、他の宇宙に自由に行き来できるかもしれないそうです。そうなれば、永遠に生命が存続できるかもしれません。 その英知を、われわれ人類に期待するのもいいかもしれません。

zillah
質問者

お礼

回答をありがとうございました。複数にわたっていましたが、こちらだけで失礼させて頂きます。まずはお礼を。難しい内容ですが、噛み砕いて説明して頂けたのでのでかなり理解しやすかったです。(RNAのところは私には難しかったですが)DC1394さんの考えはすごいですね。色々な意見を読ませて頂きましたが本当に素直に関心しました。人類はたった一万年で環境問題を始めとする様々な問題に直面している…ですが寿命を縮めてまで悪あがきをしていると考えると納得できる部分もあります。…どちらにせよ私はまだまだ知らないことが多すぎだなぁと痛感しました。少しずつ考えていきたいです。 ありがとうございました。

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