• 締切済み

あまり大きな岩石惑星には生命が誕生し難い?

iapetusの回答

  • iapetus
  • ベストアンサー率60% (248/413)
回答No.5

> 相当大気が濃くなりうるのでしょうか?  地球を含め、大気を持つ星に、その大気を接ぎ留めているのは、その星の重力です。  当然ながら、重力が大きければ、その星からの脱出速度が大きくなるのですから、大気を組成する分子などが惑星の重力を振り切って逃げてしまう確率は非常に低くなります。  我々の地球に大気があり、地球が従えている最も近い天体である月に大気が無い理由の大半は、それが原因です。  月の脱出速度は、概ね2.4km/sで、地球のそれは8.9km/sです。  常温における空気を構成する分子の熱運動速度は、500m/s前後ですが、ある偶然で複数の分子と同時に衝突し、月の脱出速度を超える分子があるとすれば、長い時間を掛けて月は大気を失っていったと考えられるのです。  しかし、一方で土星の衛星タイタンには、月より少し小さい重力しかないのに、1.5気圧程度の大気圧があり、単位地表面積当りの大気量は、地球の10倍にもなります。  カッシーニ探査機が捕えたタイタンの映像では、大気の不透明度も影響しているのでしょうけど、地表のディテールがボヤけて見えるほど、厚い大気があるように見えます。  結論としては、重い星ほど多くの大気を獲得できる可能性はやはり高いと言えるでしょうけど、条件次第では、タイタン程の軽い星でも、たくさんの大気が持てる可能性は有り得ます。 >大型の生命が誕生し生きて行けるだけの食料は得続けられるでしょうか?  これも、その星が持つ組成から、消費できるだけの有機物が得られるかどうかでしょう。  これについては、星系毎の、或いは星個別ごとの要件が不確定すぎて、回答がし辛いかと思います。  他の方の意見を私も参考にします。  また、結局、地球では体を大きくし過ぎた生物は、巨大隕石の激突による地球規模の環境変化に耐え切れず大半が死に、体を維持するのに絶対エネルギー量の小さい哺乳類が生き残ったことを考えると、大型生物は環境の変化に脆弱なことだけは確かでしょう。  そうなると、生命が生き残れるかどうかは、食料の量だけが要因ではないことになります。 > 気温は高くなりうるのでしょうか?  大気の絶対量と言うよりも、その大気全体における、温室効果ガスの組成比率が高いかどうか、が問題です。  金星の地表温度が、それよりずっと太陽に近い彗星よりも高いのは、分厚い大気を以て保温効果が他より高いという要因もあるでしょうけど、金星の大気の主成分が二酸化炭素であることが、金星大気が高温である主な理由です。  温室効果は、二酸化炭素を1とすると、メタンは31倍もあり、メタンが多い大気は熱を逃がしにくいのです。  但し、かつて太陽系のハビタブルゾーンは非常に狭いと言われていましたが、嫌気性細菌(酸素が毒である微生物)というものがある事実や、他の方が指摘された熱水鉱床のエネルギーの恩恵で生きる生物など、生命維持の方法は比較的多様らしいことも判ってきました。  生命は、何も地球でポピュラーなタイプばかりではなく、一般にはリンを用いているはずの内臓組織が、代わりに周期表のひとつ下のヒ素を使うといった生命が発見されたことで、生物の環境変化能力はまだまだ未知数であることも判ったのです。  それ故、エウロパの地下大洋や、最近、ホイヘンス探査により大気循環を示す海や川が確認された低温世界のタイタンですら、ハビタブルゾーンの候補に祭り上げられ、その確認も、半世紀程度のうちに行われることでしょう。 > そもそも大きな岩石惑星は恒星からそれなりに遠くないと発生しない  これも、観測技術の進歩により、系外惑星が次々に発見されるにつれて、内惑星は大型且つガス惑星であり、岩石惑星は外側に存在する傾向が一般的で、我が太陽系の方がユニークであることが次第に判ってきました。  つまり、原始太陽系は、太陽のまるで渦巻き銀河のように、シンバルを二つ合わせたような、中心にバルジという星間物質が集まって膨らんで濃くなった部分を持った形状で太陽を周回していたので、本来なら太陽に近い程、大きなガス惑星が出来たはずなのです。 そうならなかった理由は未だに判っていないものの、原始太陽系の中ほどを、をある程度の質量を持った「はぐれ星」が通り抜け、その重力で惑星の材料を引きつけ、舟形に引き延ばしたため、両端に小さな岩石惑星が出来、中心に大きなガス惑星が並んだ、という説があります(その説が提唱された当時は、冥王星は惑星だった)。

noname#228046
質問者

お礼

タイタンはそんなに濃い大気を持っているのですね。 >巨大隕石の激突による地球規模の環境変化に耐え >切れず大半が死に、体を維持するのに絶対エネル >ギー量の小さい哺乳類が生き残ったことを考える >と、大型生物は環境の変化に脆弱なことだけは確 >かでしょう。 何度も大絶滅を乗り越えて今があるんですよね。 >ヒ素を使うといった生命が発見 そうした発見で可能性がどんどん変わるのですね。 地球の外でも新たな可能性が見つかる事も あるんでしょうかね。 >我が太陽系の方がユニーク >であることが次第に判ってきました。 そうなのですね。少し聞いた事があったような。 太陽風、はぐれ星。 成り立ちに色々な説があるんですね。 興味深いご回答ありがとうございました。

関連するQ&A

  • 木星サイズの岩石惑星について質問です。

    小説『日本国召喚』の日本国転移先の惑星の大きさについて質問です。 小説『日本国召喚』で、日本国が魔法が存在する異世界に転移した惑星は ・地平線が17km先に存在する。 ・そこから推測される惑星の大きさは、直径が地球の2.5倍、表面積は6.3倍の巨大なものである。 ・重力加速度は9.8065m/s2、気圧は平均1015hPa、大気も酸素が少し濃い程度で地球と非常に似通っている。 ・太陽までの距離も約1.5億kmで地球と大差ない。 ・自転周期も地球と同じだが、公転周期は6時間ほど長い。 ・実は月が2つある という設定ですが、ここで以下の質問です。 1.直径が地球の2.5倍、表面積は6.3倍の巨大な岩石惑星となると、現実の惑星に当てはめると、どんな惑星が近いのでしょうか? 2.『日本国召喚』の異世界の惑星となると、天文学的に観れば、そのような大きさの岩石惑星だと、どんな問題が起きるのでしょうか?

  • 地球に近い惑星、3個も?

    地球に近い惑星、3個も? =22光年先の恒星に―国際チーム http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130626-00000039-jij-eurp 地球からさそり座の方向に22光年しか離れていない小さな恒星には惑星が5~7個あり、このうち3個は地球よりやや大きな岩石質の「スーパーアース」と呼ばれるタイプの可能性があることが分かった。欧州南天天文台がドイツ・ゲッティンゲン大などの国際研究チームによる観測成果として26日付で発表した。 この3個は恒星からの距離が適度に離れ、温度も高過ぎないため、生命に適した水が存在する可能性がある。地球がある銀河系には小さな恒星が非常に多く、ありふれた恒星にも地球に近い惑星がある場合、地球以外にも生命が存在する可能性が大幅に高まる。 この恒星「GJ667C」は、質量が太陽の3分の1程度しかない矮星(わいせい)で、他の二つの恒星と重力で結び付いた3連星の状態にある。このため、惑星からは大小計3個の「太陽」が見えるはずという。 ・ ・ ・ ・ ・ 真の「文明起源」になるために、朝鮮人はこの星へ移住してはいかがでしょうか。

  • 恒星やガス惑星の表面とはどのようなものですか。

    恒星やガス惑星の表面とはどのようなものですか。 地球の大気は高度とともに連続的に薄くなってどこまでも続き、範囲というものが定められませんが、恒星やガス惑星は気体なのに明確な範囲があるように見え、直径も求められています。その表面とはどのようなもので、またなぜ生じるのですか。

  • 惑星(岩石•ガス)の地軸が決まる要因は何?

    惑星(岩石•ガス)の地軸が決まる要因は何? おはようございます。 太陽(恒星)の自転軸と地球などの惑星の自転軸との間に、 何度かの角度差が生じそれを地軸と言いますが、 何の要因により惑星毎に異なっていますか? また何によって決まりますか? また下記のような惑星の場合、 決まらない要因は何ですか? 宇宙には自転軸(地軸)が全くなく、不規則にどちらへ転がるか分からない惑星もありますが、 そんな惑星でも公転軌道と言い、 恒星の周りを回っています。 月も地球を周回軌道で回っていますが、 ゆっくりと離れているので何年後かは詳しくは忘れましたが、 地球も自転軸が全くなくなるそうです。 よろしくお願いします。

  • スーパー・アース」と衛星「月」について質問です。

    「スーパー・アース」という地球型惑星の衛星と地球の衛星、「月」について質問です。 「スーパー・アース」とは、太陽系外惑星のうち地球の数倍程度の質量を持ち、かつ主成分が岩石や金属などの固体成分と推定された惑星のことですが、ここで以下の質問です。 1.観測された「スーパー・アース」の中で、質量と重量、大きさが一番大きい「スーパー・アース」はあるのでしょうか? 2.「スーパー・アース」は、地球よりも重力が強いそうですが、ふと思ったのですが、地球には「月」という衛星がある。 では、地球の重力よりも強い重力を持つ「スーパー・アース」では、「月」といった衛星は回れにくいのでしょうか? 3.地球の周辺に回っている衛星「月」は、ジャイアントインパクト説、つまりは岩石惑星同士の衝突で出来たという説があるが、ここで質問です。 では「スーパー・アース」のような、地球よりも大きい岩石惑星だと、ジャイアントインパクト説、つまりは大きな岩石惑星同士の衝突が起きずに、小さな小惑星が集まってできた惑星になると、「月」といった衛星は生まれないのでしょうか?

  • 地球によく似た新惑星発見

    地球によく似た新惑星発見 http://news.livedoor.com/article/detail/9613403/ >地球より大きく、質量は5倍という。 >広島大学生物生産学部の長沼毅准教授はこんな想像をする。 >「引力が地球の5倍あるので水が蒸発しません この記事の元になったTV放送は私も見ました。 確かにアナウンサーの方は「引力が地球の5倍」といっていました。 発表では質量が5倍であって、引力が5倍ではありません。 で、疑問なのは、このようなあまりに単純なミスを大学の准教授がしたのか、TVアナウンサーのミスなのかということです。 おそらくアナウンサーやTVスタッフのミスでしょうね。准教授は名前まで出されて自分のミスみたいな報道をされて気の毒です。 ちなみに、太陽系の大きな惑星を参考データとして出しておきます。 木星の質量は地球の318倍 それでも表面重力は2.5倍にしか過ぎない 土星の質量が95倍 表面重力は地球より若干小さい8.96m/s2 地球は9.81m/s2 もちろん引力と重力は正確には同じではないです。

  • ガス惑星について質問です。

    ガス惑星と太陽系外にある地球型惑星・スーパー・アースを持つ恒星系について質問です。 アニメ「宇宙戦艦ヤマト2199」のガミラス星とイスカンダル星があるサレザー恒星系には、「エピドラ」という土星に似たガス惑星が出てくるのですが、ここで質問です。 現代の天文学では、地球に似た質量と大きさを持つ地球型惑星や地球よりも大きい惑星、「スーパー・アース」が確認されているが、では、地球型惑星・スーパー・アースを持つ恒星系にも、ガス惑星も存在してもおかしくないでしょうか?

  • 惑星自身の重力について

    宇宙での、惑星自身の重力についてです。 まず、重力≒万有引力ですね。 (参考書には、重力とは万有引力であると書いてありますが、遠心力があるため、重力=万有引力とは言えないため。) 例えば、地上では、質量が大きいほど、重力も大きくなります。 地上では、地球に引っ張られる万有引力が重力ですね。ならば宇宙では、惑星自身がもつ重力は、何によって引っ張られる万有引力でしょうか? まず、地球自身について考えます。 惑星同士が及ぼし合う万有引力は、距離が離れすぎていて小さすぎるため、無視できますね。 (万有引力=GMm/r^2より) ならば惑星自身の重力は何なのかというと、太陽によって引っ張られる万有引力ですね。当然、それぞれの惑星は、太陽との距離は離れすぎています。しかし、太陽の質量は惑星に比べて莫大に大きいから、太陽からの万有引力は無視できなくなります。(万有引力はニ物体の質量に比例するから) つまり、宇宙で考えて、惑星自身の重力は他の惑星から受ける引力によってでなく、主に太陽からの引力ですね。 すなわち、 惑星自身の重力≒太陽がその惑星を引っ張る万有引力 でしょうか? (の前に、重力とは地球が引っ張る力だから、惑星自身の重力というと、全て0になるような気がします…。だから、別の言葉にすべきではと思いましたが、まあ大丈夫ですよね…。) となると、地球では質量が大きいほど重力(万有引力)は大きくなると言いましたが、宇宙では違いますよね? 例えば、太陽から一番近い惑星の水星と、一番遠い惑星の海王星について考えます。 例えば、水星の質量を1kg、太陽からの距離を5mとし、海王星の質量を10kg、太陽からの距離を100mとし、太陽の質量は100kgとします。 (明らかにおかしいですが、例ですので。) すると、質量は水星<海王星ですが、重力は水星>海王星です。 よって、宇宙では、質量が大きくても重力が小さかったり、質量が小さくても重力が大きかったりするのですよね? これが地上との違いだと思いました。 最後に、太陽自身の重力についてです。 太陽は質量は莫大で、周りのいろんな惑星から力を受けます。しかし、それぞれの力は太陽にとっては小さい力です。 つまり、太陽は質量は莫大だが、重力はそうでもないのでしょうか…? 質問が多くてすみません。 というか、重力は空間の歪みで、万有引力ではないとか聞きましたが、それがよく分かりません。

  • ガス型惑星はどうしてガス型なの?

    土星や木星などのガス型惑星は、コアを除いてガスでできているそうです。 どうしてガスだけなのでしょう。 地球のような岩石型になれなかったのはどうしてでしょうか? 成分が違うのですか? それとも太陽との距離、すなわち太陽との重力の関係ですか? ガス型惑星に宇宙の塵をたくさん投げ込むと岩石型惑星に変化しますか?

  • 地球以外の惑星から見た他の惑星の光度について教えてください。

    地球以外の惑星から見た他の惑星の光度について教えてください。 地球から見た場合、太陽系の惑星で最も明るく見えるのは最大光輝の時の金星でマイナス4.6等級程度ですが、地球以外の惑星から他の惑星を見たとき最も明るく見えるのは、何を見たときになるでしょうか。(例えば火星から見て最も明るく見える惑星は何でしょうか)またその中でも最も明るく見えるのは何から何を見たときでしょうか。細かく言えば惑星によっては、厚い雲におおわれていたり、地球のような地表が存在しなかったりするなど条件が違いますが、そうしたことまでは考慮せず、その惑星の位置から見て他の惑星がどのくらいの明るさに見えるかということが知りたいのです。