• 締切済み

キャッシュフローの割引率について

正味現在価値法では、一般的に資本コスト率を割引率として使っていますが、資本コスト率を使って現在価値が求められる理由がよくわかりません。 確かに、資本コストを上回るネットキャッシュフローを生み出さなければ、投資の意味はありません。そのうえで、資本コストという考え方が重要になってくるのは理解できるのですが、その資本コスト率でキャッシュフローを割り引くことで収益性がなぜ、判断できるのか、いまいち理由がよくわかりません。 また、割引現在価値は、将来のキャッシュフローを現在の価値に戻すことなので、それを前提で考えたら、インフレ(デフレ)率等を使ったほうが実態に合っているのような気がするのですが、なぜ、資本コスト率で割引くのでしょうか。(資本コスト率で割り引いてしまうと、もはや現在価値では無いと思うのですが)

みんなの回答

  • gaweljn
  • ベストアンサー率57% (116/202)
回答No.3

例えば100万円の投資が検討の対象になったとする。投資をおこなうには100万円の資金を確保する必要がある。資金は通常、株式や有利子負債から確保する。 株式であれば配当等のコスト、有利子負債であれば利子等のコストがかかる。コストの割合(資本コスト率)を10%とすれば、100万円の投資をおこない継続させるためには、初期投資の回収に加えて各年10%相当の額を投資のリターンとして確保する必要がある。 言い換えれば、各年のキャッシュインのうち10%は資本コストとして確保すべき分であり、残額が初期投資の回収およびキャッシュの増分となる。収益性は初期投資の回収如何とキャッシュの増分の程度とで判断するのだから、資本コストを差し引いた残額の現在価値で収益性を判断することになる。したがって、資本コスト率を用いて割り引く必要がある。

  • gaweljn
  • ベストアンサー率57% (116/202)
回答No.2

投資の原資の調達コストや維持コストを考慮するためだ。 投資するためにはその原資が必要だ。原資を調達するためには、利子や配当など一定のキャッシュアウトが発生する。このキャッシュアウトは調達した原資に対する割合として表すことができる。これが資本コスト率だ。 投資による年々のキャッシュインは、初年度の投資のために原資を調達し、以降年々の利子や配当などで維持調達コストを発生させつつ得られるものだ。年々のキャッシュインの現在価値を計算するためには、各年の資本コスト率が一定だと仮定して、資本コスト率で割り引けばよい。 資本コスト率の計算にインフレ・デフレを加味してもよい。資本コスト率にインフレ・デフレを加味したものは、実質資本コスト率と呼ばれる。加味しないものは、名目資本コスト率と呼ばれる。 なお、正味現在価値法は金額で収益性の有無や程度を表す。これを比率で表す手法もある(収益性指数法)。

mamason
質問者

補足

質問を変えます。 なぜ、資本コスト率で割り引くことによって、そこから算出される現在価値が「投資の原資の調達コストや維持コストを考慮」されていると言えるのでしょうか。 事例を挙げて解説していただけますと幸いです。

  • aokisika
  • ベストアンサー率57% (1042/1811)
回答No.1

NPVによって収益「性」は判断できません。できるのは「赤字か黒字か」の判断だけです。 たとえばA案ではNPVが100万円得られ、B案では200万円だったとします。しかし、A案の投資額は1千万円であるのに対して、B案の投資額が1億円であったとしたら、200万円のNPVが得られるB案の方がA案よりも収益性が高いとは言えません。 A案の販売方法や生産方法を若干アレンジして、1千万円の投資のままNPVを150万円にすることができたとしたら、収益性が高くなったと言う事はできます。 ですから、NPVの額は、収益性を判断する参考にはなりますが、その数字だけでは収益性を判断することはできません。 割引率についてですが、過去のインフレ率はわかっても将来のインフレ率はわかりません。NPVを使うのは、これから投資しようとしている案件が儲かるかどうかを判断するのが目的です。投資資金を5%の金利の借入金で賄うとしたら、経済状況がどんなに変わろうと5%という数字は確定していて変化しません。しかし、将来のインフレ率は何%になるのかわかりません。1%かもしれませんし、5%あるいはマイナス3%かもしれません。何%で割り引くと本当の現在価値になるのか、誰にもわかりません。 また、インフレ率が1%であるということがわかったとします。単純にするために、投資期間は1年間、投資金額は100万円で、銀行から5%の利率で借りるとします。 インフレ率で割り引くとすると、1%ですから、1年後に約101万円のキャッシュフローが得られれば、収支がゼロでそれを超えていれば利益が得られることになりますから、1年後に102万円のキャッシュフローが得られることにしましょう。これで約1万円のプラスになるはずです。しかし、実際には5%の利率で100万円を借りていますから、5万円の利息を支払うと3万円の赤字になってしまいます。ですから、インフレ率で割り引いても赤字か黒字か判断できません。 インフレにより貨幣の「価値」は変化しますから、「本当の価値」を調べようとしたらインフレ率の影響を考慮する必要があるのはもちろんです。しかし、自社への受注の増加に対応するために、今期5千万円の設備投資をするかどうかを判断するときに、インフレ率を考慮しようとすると、その数字の妥当性を判断しなければなりません。政府や日銀が発表する将来のインフレ率の予想は当たるのでしょうか?日銀短観は四半期ごとに景気動向を発表しています。それは当たらないから四半期ごとに修正をしているわけです。そんな数字を使って自社の投資の妥当性の計算をするわけには行きません。ですから、インフレによる影響は、とりあえず無視します。資本コストで割り引いた数字を現在価値ということにして計算をし、そのうえでもしインフレの影響があるとしたらどうするかを考えるのです。これがNPVのポートフォリオによる判断なのです。 というわけで、資本コストで割り引いた値を現在価値であるとみなし、投資の収益性の「参考」に使うわけです。

関連するQ&A

  • 内部収益率法:正味現在価値がゼロとは何を意味する?

    内部収益率法では正味現在価値がゼロとなる割引率を求め、それが投資の必要収益率である資本コストを上回っていれば、その投資案件を採用するものというですが、 (1)そもそも正味現在価値がゼロの割引率を求めることは何を意味するのでしょうか?なぜゼロになる割引率を求めるのでしょうか? (2)その割引率が資本コストを上回れば採用するということですが、たとえ資本コストを上回っていたとしても、現在価値がゼロ(=ゼロということはつまり価値が無い)になる割引率をなぜ採用するのでしょうか? よろしくお願いします。

  • 将来キャッシュフロー等を現在価値に見積もる場合に、

    将来キャッシュフロー等を現在価値に見積もる場合に、割引率として利子率で割引のはどうしてなのですか? 例えば自分のポケットマネーで100万円あり、これをつかって将来3年間、毎年50万円キャッシュが入ってくる場合も、現在価値に直す場合、利子率を使って割引くのですか? 利子はどこで発生するのですか? 変な質問かもしれませんが、回答のほどよろしくお願いします。

  • 設備投資でネット・キャッシュフローor純利益

    日商1級、設備投資の意思決定です。 設備投資の問題で、年ごとの純利益と減価償却が与えられるものがありました。 「資本利益率法」は純利益のまま計算するが、 「回収期間法」ではネット・キャッシュ・フローを使うため、 減価償却を足したものを使用する解答でした。 設備投資は他に「正味現在価値」、「収益性指数」、「内部利益率」などありますが、 この3つはネット・キャッシュ・フローを使用する、であってますか? そうすると設備投資関係の計算で純利益と使うのは「資本利益率法」だけでしょうか? どの数字を使うのか混乱しています。 よろしくお願いします。

  • DCF法における資本コストについて質問です

    DCF法では、 正味キャッシュフローを資金調達原資に基づいて計算された資本コスト率で割り引くことによって、 各年のディスカウントキャッシュフローを算出することになっています。 が、 資本コストは、正味キャッシュフローに対して数%という様にかかってくるものではないと考えており、 従って正味キャッシュフロー額が増えるほど、資本コスト「額」が増えることに違和感を感じます。 (ex.社債は満期保有額から取得額を差し引いたものを利息としており、正味CFに比例して増額するものでない。) こちらについて、実務ではどのように考えられているのでしょうか。 それともそもそも解釈が間違っているのでしょうか。 ご指導頂けますと幸いです。 よろしくお願いいたします。

  • キャッシュフロー経営について

    ここ数年、キャッシュフロー経営と言う言葉が目立ちますが、実態はどういったものなのでしょう? キャッシュフロー計算書を導入する以外に、何か特徴はあるのでしょうか? また、企業価値とは、どういったものなのですか? 具体例や、概念等を教えてください!

  • フリーキャッシュフローを調べて分かることは?

    フリーキャッシュフローは企業が自由に使えるお金であり、社債の償還などに使える資金をあらわすと書いてあったのですが、普通のキャッシュフロー情報からの正味の現金増減額ではなぜだめなのでしょうか? なぜFCFは企業価値に影響を与えるのでしょうか?いまいちCFとFCFから得られる情報の違いについて理解できないので教えてください

  • 運転資本に関するキャッシュフロー

     運転資本の計算で一部わからないところがあるので、教えて下さい。   各年の「売上収入」のキャッシュフロー  19×7年 ¥69,000,000  19×8年 ¥72,000,000  19×9年 ¥60,000,000  操業は、19×7年から開始するが、操業を可能にするため、19×6年の投資額の中に、正味運転資本の投資額を19×7年度の予想売上高を基準に15%計上する。これは、売掛金へ12%、棚卸資産へ9%、買掛金へ6%の合計である。  また、毎年、次年度の予想売上高を基準に当年度のキャッシュフローに正味運転資本を計上し、正味運転資本の累積投資額は、最終年度に回収するものとする。  以上、問題を一部抜粋しました。  19×7年度の正味運転資本の計算がわからないのですが、解答では(¥69,000,000-¥72,000,000)×15%=△¥450,000 となっているのですが、なぜ¥72,000,000を引くのでしょうか?「次年度の予想売上高を基準に計上」と問題文にあるので、¥72,000,000×△15% だと私は思うのですが、なぜ違うのか教えて下さい。お願いします。 

  • DCF法では割引率に資本コストを用いる?

    DCF法では割引率に資本コストを用いる、と書籍に書かれていました。 ・割引率---将来の価値を現在の価値に割引く際の年率 ・資本コスト---資金を調達する際の支払利息 しかし、なぜ割引率に資本コストを用いることが出来るのかが理解できません。くわしく教えていただけませんでしょうか? よろしくお願いします。

  • ディスカウントキャッシュフローの考え方について(長文です)

    経営分析について勉強中ですが、将来のキャッシュフローを現在価値へ割り引く、ということが具体的にイメージできずにもやもやしています。 よく見る説明では、 『現在の100と1年後の100では価値が違う。金利が5%ならば現在の100は1年後に105になる。逆に1年後の100は現在価値に換算すると95(四捨五入)になる。(つまり95を今預けると1年後には100になる。)この将来の金額を現在の価値へ割り引いて考え、評価する方法がDCF法である。』 などとありますが、これはこれで理解できるのですが、 これを実際のケースに当てはめて考えることができません。。 例えば、 ===================================       1年目 2年目 3年目 Total  CIF    100  100  100  300 現在価値  95   91   86  272 ※ 資本コスト  5% 初期投資額 200 =================================== このようなとき、 ・金利5%で銀行に預けて1年後に100にするには95の元手が必要となる。これを3年後まで計算し、それらを足すと272となる。つまり現時点で272の元手があれば銀行預けておいても毎年100ずつ手に入るのだからここでの初期投資額200と272との差額72がこの投資の価値(リターン)となる。 といった考え方でいいのでしょうか?   それとも、 ・1年後に100獲得しても資本コスト分差し引くと95しか残らない。これを3年後まで計算し、それらを足した272が資本コストを引いた実質価値となり投資額200を引いた72がリターンとなる。 このような感じでしょうか?? また、キャッシュインフローはその年の収入なのだから関係なく、資本コストは投資額(この場合200)から割り引かれるべきなのでは??とも思ってしまいます。 以上、おそらく大きな勘違い、認識違いがあると思いますが、よろしくお願いいたします。

  • 減損会計の言う「割引率」とは

    見積将来キャッシュ・フローを現在価値に割引く際に「割引率」を用いるわけですが、公開草案の説明文を読んでもこの「割引率」がよくわかりません。 ご存知の方、是非お教えください。

専門家に質問してみよう