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微分方程式

行列の微分方程式 (d/dt)v=Mv (vは2成分ベクトル、Mは2×2行列) においてMの固有値の実部が負であれば減衰解となるのはなぜですか? なぜ固有値なのでしょうか?

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回答No.1

少し物理数学的な議論になりますが,大体次のようになります. Mは必ず上三角行列Nにできることは線形代数で学んでいるはずです.しかもNの対角項は固有値λ_1,λ_2が(左上から)並びます.(2,1)成分は0ですが,(1,2)成分は0でないかもしれないのでaとしておきましょう.すると,そのような座標変換P,すなわち P^{-1}NP=M を満たす正則行列Pによってv=Puとすると微分方程式は d(Pu)/dt=M(Pu) Pdu/dt=MPu 左からP^{-1}をかけて du/dt=P^{-1}MPu=Nu 成分でかくと (1)du_1/dt=λ_1u_1+au_2 (2)du_2/dt=λ_2u_2 (2)からu_2=Ce^{λ_2t}(Cは定数)とかけるのでこれを(1)に代入すると du_1/dt-λ_1u_1=aCe^{λ_2t} もし右辺が0ならこれは解u_1(t)=De^{λ_1t}を持ちますが,このDをtの関数D(t)としてu_1(t)=D(t)e^{λ_1t}とおいてみましょう. (dD/dt)e^{λ_1t}+λ_1De^{λ_1t}-λ_1De^{λ_1t}=aCe^{λ_2t} dD/dt=aCe^{(λ_2-λ_1)t} となります.この解は λ_1≠λ_2のとき:D(t)=aCe^{(λ_2-λ_1)t}/(λ_2-λ_1)+E λ_1=λ_2のとき:D(t)=aCt+E となります.よって λ_1≠λ_2のとき:u_1=aCe^{λ_2t}/(λ_2-λ_1)+Ee^{λ_1t} λ_1=λ_2のとき:u_1=(aCt+E)e^{λ_1t} となります. これでu_1,u_2は λ_1≠λ_2のとき:e^{λ_1t},e^{λ_2t} λ_1=λ_2のとき:e^{λ_1t},te^{λ_1t} の線形結合でかけることが分かりました.ところでλを固有値であるとし,λ=-s+iω(s>0)とすると e^{λt}=e^{-st}e^{iωt}=e^{-st}(cosωt+isinωt) te^{λt}=te^{-st}(cosωt+isinωt) となりますが,指数因子e^{-st}はt→∞のとき十分速く0に近づくことがしられています.te^{-st}も0に近づきます.これが 「固有値の実部が負であれば減衰解」 ということの意味です.

その他の回答 (2)

回答No.3

>α=ae^(λ1)、β=be^(λ2) >よって一般解は v=ae^(λ1)v1 + be^(λ2)v2 t が抜けてました(^^; α=ae^(λ1・t)、β=be^(λ2・t) よって一般解は v=ae^(λ1・t)v1 + be^(λ2・t)v2

回答No.2

v を M の固有ベクトル(v1, v2)であらわすと v = α(t)v1 + β(t)v2 これを方程式に入れて、両辺が一致するようにα、ベータを決めると、 固有値をλ1, λ2 とすると α=ae^(λ1)、β=be^(λ2) よって一般解は v=ae^(λ1)v1 + be^(λ2)v2 これがアウトラインです。 蛇足ですが、固有値が重なっている場合はこううまくは行かないです。 でも工学的にはこれで十分なことが多いですね。

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